あらすじ紹介
雑草むしりが仕事の底辺女官・草苺(ツァオメイ)。彼女のたった1つの特技は、女性の命であり品位の象徴でもある癒花(ジユファ)――頭部に咲く花を整える「花結い」だった。
いつか正式な花結師になりたいと願いながらも、雑草娘の自分には夢のまた夢と、こっそり周りの女官の花を整えるに留めていた。しかしある日、花を虫に食われ、無残なまでに黒ずませた妃嬪が助けを求めてやってくる。
草苺が独学で身につけた荒削りの花結い技術が、後宮を渦巻く事件を救う鍵になり……!?
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みんなからのレビュー
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尚侍
6面白かった。女性が頭に咲かせる癒花を結う花結師という概念はこれまで読んだことがないもので、まずその発想力に感心しました。癒花にも種類がありそれを結うためには様々な気遣いが必要という展開にも説得力があり、読んでいてなるほどと思わされました。しかし設定が凝っている一方キャラの描写は全体的にテンプレに感じられ、特に男性キャラはもう少し掘り下げてもよかったように思うので、今後はそのあたりが改善されるともっと話が面白くなるように感じました。 続きを読む…
ネタバレあり -
影浪
1中華ファンタジー。主人公の持つ隠された力と、その師匠の秘密、皇帝の秘密、と読めば読むほど謎とその答えが出てくる。主人公も後宮の謎を知っていく過程で、成長と主人公の魅力も出てくるので、リズムよく読めました。 最後のオチが最高でした。あと、個人的にはスウが好きですね。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/09/08
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784040751504
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
かっこよく戦うもふもふを堪能したい方におすすめなの!
下級女官の草苺(ツァオメイ)も花結いの技術はあるんだけど、資格がないから正式な花結いはできないみたい。だけど、毒蟲に癒花を食い荒らされた女性をやむなく花結いで助けたことから状況は一変! 皇帝に花結いの腕と癒花の力を見込まれた草苺は、悪妃と噂される薔華(ソウカ)の花結いを依頼されるんだよ。草苺はそれをきっかけに、国を滅ぼしかけた大蛇や、癒花を荒らす毒蟲についての秘密を知ることになるんだけど……。
どうやら大きな問題を抱えているらしい宮廷内。明かされていく謎や真実は驚くものばかりだけど、草苺たちは国を救うために頑張るの! 壮大なストーリーにワクワクしちゃう!
それと、わたしが惹かれたのは宮廷の中にいる猫の妖たち! 甲冑を着て門番をしていたり、お客さんにお茶を出したり、いろんな仕事をしているんだよ。人間よりも強い猫もいたりして、かわいくて頼りになるもふもふがいっぱいで、楽しくなっちゃった!
そんな花劍(ゲケン)という国で、自分にできることを精一杯やり抜く草苺。彼女の行動が、国にどんな影響を与えていくのかを見届けたいな~!
気持ちの良いキャラクターたちが織りなす痛快な物語です!
癒花には持ち主の生気が巡っており、萎れても増えすぎても負担がかかります。毒蟲に食われれば、生気が抜けて命が危険に晒されたり、体を乗っ取られて怪物になってしまう可能性もあるんです……! 一刻を争う状況でおぞましい毒蟲や腐った癒花に怯むことなく、適切な処置を行う草苺さんの姿は、まるで救命救急の医師のようなんですよ。息を飲むような緊迫感が漲っていて、引き込まれずにはいられませんでした!
花結いに必要とあらば自分の血も癒花も躊躇いなく使い、時にはたとえ皇帝であろうときっぱりと反論する。優しさと逞しさに溢れた草苺さんだからこそ、周囲の人々の心を動かすのかもしれませんね。自分の身を省みず、やるべきことをやり通す草苺さんを見ていると、自然と勇気が湧いてきちゃいますよ!