あらすじ紹介
「……大っ嫌い!」
「奇遇だな。おれもだ」
かつて敵対する異能力者の組織に属し、反目し合う目的のために抗争を繰り広げていた二人。
《羽根狩り》の異名を持つ犀川狼士(さいがわろうし)と、《白魔》と呼ばれる最強の異能力者・柳良律花(なぎらりつか)。
血で血を洗う毎日を過ごし、まともな社会経験のない二人だったが……
「ろうくん、大好きっ」
「俺もだよ、律花」
組織解散後はなぜかイチャコラ付き合った上に結婚していた!
憎さ余って可愛さ100倍? いまや、毎朝会社に行く際に玄関で「いってらっしゃい」のチューをするくらいバカップルを地で行く夫婦。
だが夫にはただひとつだけ悩みがあった。
それは、妻と一度も寝床を共にしたことがないということ……要するに彼は既婚者なのにいまだ童貞であったのだ!
これはそんな夫が数々のトラブルに巻き込まれながらも、
身持ちのお堅い妻との愛を深めるため、今日も必死にアプローチを続ける艱難辛苦の物語である。
みんなからのレビュー
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芳樹
48敵対する組織に所属し互いに嫌いあっている狼士と律花。そんな二人が組織が解体された後、バカップル夫婦になっていたというところから始まるラブコメ。結婚してもうすぐ1年経つのに未だ同衾さえしていない。結婚記念日を機会にそんな状況を打開したいと目論む狼士に若干の哀愁を感じざるを得ないかな。二人とも少年少女時代に殺伐とした生き方をしたせいか、大人になってもどこか屈折した思いを抱えているような、真っ当な成長からずれてしまったような印象があります。もう少し歩み寄れれば真の意味で"めちゃ甘い"が実現できるのではないかな。 続きを読む…
ネタバレあり -
オセロ
43読友さんのオススメ。面白かったですね。 かつては対立していた組織の幹部だった《羽根狩り》こと狼士と《白魔》こと律花が組織の解散後に結婚するというタイトル通りの内容ですが、いうほど甘くなく、どちらかというとコメディ寄りなのが個人的には良かった。それでいてラストの熱い展開はグッときましたね。 続きを読む…
ネタバレあり -
星野流人
43異能系バトルラノベ、のその先で結婚したヒロインとのお話。異能バトルのキャラたちが一般人としての生活を送る様子は楽しく、嫁である律花もかわいく、楽しく読める作品でした。描かれるわけでもない異能バトルの設定も作り込まれていて好き。過去作品だと尖ったギャグに抜きん出ていたり、とにかくシリアスだったりと極端な有象さんですが、今作はそのどちらもバランス良く盛り込まれている感じです。その分作品全体の印象も、マイルドにおさまってるかも? 犀川家の飼い猫にゃん吉がいい感じにかき回してくれて、かわいくて好きでした。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
34かつて敵対する異能力者組織に属し、抗争を繰り広げていた《羽根狩り》犀川狼士と《白魔》柳良律花。身持ちのお堅い妻と愛を深めるため、今日も必死にアプローチを続ける甘々ホームコメディ。組織解散後はバカップルを地で行く夫婦となっていた二人。しかし律花と一度も寝床を共にしたことがないという悩みを抱える狼士が、狼士が後輩とご飯を食べに行って冷戦状態になったり、犬猫どちらを飼うかで揉めたり、義兄がやってきたりといろいろ騒動に巻き込まれる中、数々の試練を乗り越えてようやく踏み込めた二人の関係性が微笑ましくて良かったです。 続きを読む…
ネタバレあり -
わたー
31★★★★☆有象先生の作品に求めていることは、体制派に中指を立てるようなゴリッゴリのコメディなので物足りなさを感じたものの、内容自体は面白かった。かつて競合する秘密組織の戦闘員として切った張ったを繰り返してきた二人だったが、戦いが終結して10年後、結婚1周年の新婚夫婦として生活していた。ただし、寝所は別として…なところから始まる、物語が終わった後のラブコメ。かつての闘争と現在の日常を交互に描いていく形式になっており、基本は夫婦のいちゃ甘ラブコメが展開されていて良かった。反面、主人公とヒロインが惹かれあって… 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2023/10/06
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784049150735
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
元は宿敵、今は夫婦!! ふたりのイチャ甘を存分に堪能してください♡
組織解散してから数年、なんと二人は結婚していました♪
今では毎朝いってらっしゃいのキスをするくらいアツアツの新婚さんなんですよ! 律花さんは、とってもお料理上手♪ 張り切りすぎて包丁を折ってしまうこともあるんですが、ここは臨機応変に対応です! 愛する旦那さんのためとあれば、昔組織で使っていた愛刀を包丁がわりにって……それって大丈夫なんですか〜!?
また普段はとっても仲良しな二人ですけど、いざ夫婦喧嘩になると律花さんはすっごく怖いんですよ~。どす黒いオーラを放ちながら、本物の刀を狼士さんに突きつけちゃうんです!
でも、喧嘩をした時であっても寄り添って話し合いができるのがいい夫婦の証! 仲直りをした後の、とろっとろに狼士さんに甘えてくる律花さんと、律花さんへの愛を囁く狼士さんのイチャラブっぷりは、もう眼福でした!
お互いが好きすぎるあまりに発展してしまう波乱の展開にニヤニヤしっぱなしな一冊です! ちょっとだけ特殊な新婚夫婦の大人の甘イチャを存分に堪能できますよ!
戦い一色だったふたりが”普通”の生活と”普通”の幸せを知っていくよ!
猫のにゃん吉が暴れてしまった時も、異能を隠して捕まえようとするんだ。律花が逃げ出したにゃん吉の前に先回りして追い込み、狼士が背後から回り込む。まさに、信頼しきっている二人だからこそできる連携は、現役を退いたとは思えないほど鮮やかさがあったね。
かつての二人の組織での生活は、まさに戦い一色。特に、狼士は戦うことにしか興味がない男だったのさ。仲間である健剛に食事に誘われても、腹に入れれば何でも構わないと思う程の無頓着っぷり。しかし、今の彼は違う。律花の手料理を美味しいと食べている姿は本当に幸せそうなんだよ。昔の彼を知っているからこそ、彼の心情の変化に胸が熱くなったよ。
今日も彼らはかけがえのない人達のために力を使う。もちろん、異能力者であることや超常的な戦闘能力を周囲に悟られないように。今は奪うためではなく、大切な人を守るため力をふるうって、なんかいいよね。死と背中合わせの世界で生きていたからこそ、今ある穏やかな幸せが末永く続いてほしいな。