あらすじ紹介
《メシトピア》――突如施行されたヘルスケア政策は、食料自給率や健康寿命を改善し脚光を浴びた。
だが、その実態は基準に満たない「不健康な食事」、そしてそれらを摂取する「不健康な人間(アディクター)」を社会から隔離・抹消する危険な命の選別だった!
料理人を志すアディクターの少年・新島は、厚労省が率いる《食防隊》の魔の手から逃れるなか、生真面目な食防隊員の少女・矢坂弥登と出会い、ワケあって二人は禁制品であるカップ麺を口にしてしまう。
「お願い! 私もう一度、カップラーメンを食べてみたいの――!」
「おまえ食防隊だよな!?」
それ以来、ジャンクフードの味を知った矢坂弥登が捜査と称して通い詰めてくるように!? 果たしてメシは銃よりも強いのか……?
食と自由を巡るメシ×ディストピア! 命がけの逢瀬が幕を開ける!
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みんなからのレビュー
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よっち
30不健康な食事を取り締まる政策《メシトピア》のもと、厚労省《食防隊》が摂取するアディクターを取り締まる近未来。生真面目な隊員・矢坂弥登がアディクターの少年ニッシンと出会うメシ×ディストピア。戦いの最中に負傷して孤立し、助けたニッシンからもらった禁制品・カップ麺を口にしてしまった弥登。その味が忘れられず再会したニッシンに請い、押しかけた横須賀で突きつけられる政策の現実。何が正しくて間違っているのか、弥登の決断が横須賀の危機を救いましたけど代償は避けられなくて、ここからどう盛り返すのか今後の展開が楽しみですね。 続きを読む…
ネタバレあり -
きくりん
19ジャンクフードや食品添加物が入った食べ物を徹底的に取り締まり、健康的な国を目指す政策が突如施行され、食の自由が制限された世界で、反政府勢力のニッシンが、政府の特殊部隊の矢坂隊長を拘束する。数日後、開放された矢坂だったが、単身でニッシン一派の居住区に乗り込み、密かに仲間になりたいと伝える。その理由は、「あの時、無理矢理食べさせられたカップラーメンの味が忘れられず、もう一回食べたい」だったのだ…というわけで、シリアスとギャグのバランスもよく、惹きつけられるラストで続きが気になりました。食と健康、複雑だなぁ。 続きを読む…
ネタバレあり -
のれん
14イチャラブ具合といい、餓死や健康食被害といった真面目な世界観といい『図書館戦争』を彷彿させる構成。生活保護と同じ厳格で役所的な福祉制度となった配給食糧で満足できない食欲。添加物も農薬も供給力を伸ばすために作り上げた知恵。ありすぎてもいけないが、有機栽培・国内消費ばかり目を向けても現代日本人全員を満足させることは決してできない。 食料自給率が低いにもかかわらず、食べる幸せの関心が著しく高いこの国だからこそ、今作は割と響くものがある。食べることは健康以上に人生の糧になるものだ。(1/2) 続きを読む…
ネタバレあり -
凜音
12読了 あらすじから感じていたコメディ感も楽しめるが、想像以上に真面目な物語でもあった気がします。カップ麺美味しそうだけど決してこの作品は飯テロのラノベでは無い。(カップ麺美味しそうだけど) キャラ同士の掛け合いはもちろん楽しかったのですが、 それ以上に生きることに深く根付いた食べるという行為に対して切り込んでいく物語というのが印象的でした。 自分たちの行いが正しいのか、この法は間違っていないのか?アディクターの生活を知ることで見える歪な食の潔癖化と食の貧富の差を感じる物語でした。健康の前提は生きる事。 続きを読む…
ネタバレあり -
真白優樹
11行き過ぎた健康管理の法律により食の自由が無くなった近未来の日本で、料理人の少年と政府組織の少女が出会い始まる物語。―――選ばれる地獄、その先に覆す希望を信じて。 外も地獄、中もまぁまぁ地獄。そんな世界で信じた法律が齎した真の被害を目撃し少女が覚悟を決めていく物語であり、ディストピア的な苦さの中に確かな熱さのある物語である。選んだとて、襲われるのは選んだ、今までの報い。果たして囚われてしまった少女を助けることはできるのか。そしてこのくそったれな世界は変えられるのか。 次巻も勿論楽しみである。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/09/08
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784049151251
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
未来の日本ではカップラーメンもカレーも違法!?
そんな中、ニッシンと呼ばれる少年は「好きなものを好きなときに好きなだけ食べられる」ことを当たり前にすべく抗っているんだ。改造した戦車に乗り込み、密輸品である日々の糧を仲間達に届けようとするんだけど……敵は『食料国防隊』。違法食品を悪だと決めて取り締まる職員達の目を搔い潜らなければならない、危険を伴うミッションなのさ。
夕闇に紛れて荷物を積んだ装甲車を発見されてからの射撃戦。機動力を生かして逃走を図れば、内蔵されたアームを出しての戦車での取っ組み合い! 争いの根本は「カップ麺食べたい!」「それは身体に悪い!」っていう主張のぶつけ合いだけど、当事者達は至って本気。ある意味、こんなにわかりやすい戦争の理由は珍しいかもね。戦闘描写はシリアスだけど、とっつきやすいテーマなお話だよ!
ヒロインの命を救ったのはカップラーメン! すっかりその虜になっちゃったみたいッスね
そんな時に、偶然居合わせた反健康主義者(アディクター)のニッシンから、救いの手として差し出されたのはカレー味のカップ麺。強烈な匂いをまき散らすそれは、弥登が悪と信じる違法食品ッス。「インスタント食品なんかに屈しないわ!」と拒む弥登ッスが、すぐ隣で美味しそうに食べられてしまえば、あっけなく陥落。気づけば箸を手に取ってズルズルズル〜。どうやら体は正直だったみたいッスねぇ。涙を流しながらの食べっぷりには、こっちまで小腹が空いちゃったッスよ!
すっかり違法食品の味の虜になった弥登は、ニッシンに「わたしを連れて行って!」なんて言いだす始末ッス。とはいえ、彼女はこれまでに何人もの違法者を捕えてきた軍人ッス。こいつはひと悶着ありそうッスね〜。ニッシンの女性関係周りなんかは、特にッス……ニシシ!
食と銃の人間ドラマは、ストーリーもキャラも濃くて読み応えバツグンッスよ!