あらすじ紹介
恵まれた容姿と能力で青春を謳歌する大学生・霞(かすみ)。そんな彼がキャンパスで再会を果たしたのは、かつて友人の智也(ともや)との他愛のない会話で話題にした高校時代のクラスメイト・雲母(きらら)だった。普段の遊び友達の女子と同様の手口で雲母を口説き、雲母からの一方的な想いを受けるようになった霞。徐々にそんな彼女が疎ましくなり、粗雑に扱うようになり、酷い口実で別れを切り出した彼を待ち受けていたもの――それは真性のクズである彼が予想もしていなかった衝撃的な雲母の真実。そして、彼が考えたことすらないある人物の暗躍だった。だから、ねえ、ホンモノの「ド屑」を今、見せてあげる。
みんなからのレビュー
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夜桜キハ @呪術廻戦完結おめでとうございます!
37元の曲が好きで読みました。結構思ったよりドロドロしてて期待通り。しかしながら、最後は意外で驚きました。確かに、二人がそうなったのなら個人的には嬉しさ反面、予想より大きく外れて複雑という。ともやの言う通りに、ある意味二人は屑ですからね。屑はいい奴にならない、そう自分は思ってるので。ですが、屑同士だからという解釈もできることはできる……。霞がきららに屋上で言った言葉は投げやりとはいえ普通に好きです。霞は生まれながらにして屑だと書かれておりますが、家庭環境が変わっていたら常識も変わってもしや……?面白かったです 続きを読む…
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よっち
28恵まれた容姿と能力を持つ人気者で、恋愛をゲームと考えて青春を謳歌する大学生の葛城霞。そんな彼がキャンパスで高校時代のクラスメイト百目鬼雲母と再会する青春小説。普段の遊び友達の女子と同様の手口で雲母を口説いて、雲母からの一方的な想いを受けるようになった霞。しかし執着する雲母をクズの霞は疎ましく感じるようになり、別れを切り出した彼が直面する衝撃的な事実。霞と雲母、霞の友人・智也と三人の視点から語られるストーリーは、それぞれが違うヤバさを垣間見せていきますが、戦慄の展開からの意外な結末はなかなか良かったですね。 続きを読む…
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凛
16ボカロの原曲のド屑を知っていたので、どんな小説だろう…と興味をひかれました。登場人物みんなクズで、恋愛をゲーム感覚で暇つぶしと考えるモテ男の霞も、その友人で彼の破滅をみたい智也もクズすぎて、こんなにクズという単語が出る小説は他にないと思います笑。監禁までいったらもう破滅的な結末しかないかかと思いきや、怒涛のハッピーエンド?に落ち着いて、呆気にとられている。智也じゃないけど、まさに、なんだそんなもんか。という感覚。 続きを読む…
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彩葉 楓🍁
13【★★★☆☆】なーんだ、そんなもんか。ボカロ曲「ド屑」のノベル化。個人的にはもう少しダークでバットなエンドを期待していたのですがまさかの結末でした。自分のなかの解釈としては少し外れていましたが、この作品を否定するつもりは毛頭ありません。女遊びばかりする主人公は正しくド屑。しかし、恋愛観の違いで言えばどちらともド屑であると個人的には思いますね。でも1番のド屑は主人公の友だちだと思いますね笑個人的好きな場面はあの“歌”が好きですね。雰囲気がとても好きです。……結構難しいですねこの作品。 続きを読む…
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碧海いお
11コミカライズの連載が始まって、ノベルの方にも手を出してしまいました。大学生が主人公の人間関係がドロドロとしてそうなラブコメだと思ってましたけど、ヒロインの雲母のメンヘラっぷりが強烈。 読み終わったあとにまるでサスペンスを読んでいる気持ちになりました。この結末は予想がつかなかったです…! 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2023/05/25
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784046824448
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
人気ボカロP・なきそさんの大人気楽曲が小説になって登場だよ!
そのまま付き合うことになったふたり。霞さんにとっては遊び半分の関係でも、雲母ちゃんにとっては本当に真剣そのものなの。彼に手料理を振舞う健気な姿と、それに冷めた態度の霞くん、ふたりの温度差は見ていて心が痛くなっちゃう…。
浮気をしたり、予定を訊いてくる雲母ちゃんをうざったいと感じたり、霞さんは彼女にひどい仕打ちばかり。でも薄情な霞さんに対しても、雲母ちゃんの彼への想いは強烈だよ! 彼の一番でいたいと宣言して、他の人と行ったデートスポットに「思い出を上書きするために」連れて行ってとお願いするの。それほどまでに想いの強い彼女だけど、だんだんと様子がおかしくなって…? やがては大変な事件が起きちゃうの! ダークな純愛がどうなるのか、先が気になってドキドキしちゃった!
対照的なふたりとその危うい関係がもたらす緊迫したサスペンス!
昔の恋人から霞さんの女癖の悪さを忠告されても「そんなことを言う人に負けたくない」と対抗心をむき出しにし、彼女は度々不安定な一面を見せます。ふたりの危うい関係には、何気ない会話が取り返しのつかない結果に繋がるような緊張感があるんです。漠然とした不穏な空気が全体に漂っていて、恋愛を描いた物語でありながら、同時に緊迫したサスペンスの雰囲気に浸れました!
そして物語が進むにつれて登場人物の本心など、隠されたものが明らかになっていって……。二人のなれそめといった、同じシーンひとつでもキャラクターの視点が変われば、私達の受ける印象は大きく変わります。秘密が明かされていくうちに、ラブストーリーとして始まった物語が、いつしか全く異なるジャンルに見えてくるかもしれませんよ?
毒のあるドライな雰囲気は、単に楽曲を小説化しただけでは味わえない異色の読み味があります。どんでん返しを繰り返し、予想を裏切り続ける展開からは、最後まで目が離せません!