あらすじ紹介
" ――応募総数4,128作品の頂点――
第29回電撃小説大賞《大賞》受賞作
具合が悪い日、面倒な日直の仕事がある日、定期テストの日……。彼女が学校に行くのが億劫な日に、私は呼び出される。
愛川素直という少女の分身体、便利な身代わり、それが私。姿形は全く同じでも、性格はちょっと違うんだけど。
自由に出歩くことはできない、明日の予定だって立てられない、オリジナルのために働くのが使命のレプリカ。
だったはずなのに、恋をしてしまったんだ。
好きになった彼に私のことを見分けてもらうために、髪型をハーフアップにした。
学校をサボって、内緒で二人きりの遠足をした。そして、明日も、明後日も、その先も会う約束をした。
名前も、体も、ぜんぶ借り物で、空っぽだったはずの私だけど――この恋心は、私だけのもの。
海沿いの街で巻き起こる、とっても純粋で、ちょっぴり不思議な“はじめて”の青春ラブストーリー。
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みんなのデータ
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40評価する
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30読みたい
みんなからのレビュー
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☆彗星☆
114第29回電撃小説大賞《大賞》受賞作。全体的に面白かったのですが、後半からは予定調和な感じで、少し物足りない感じもしました。ただこの「レプリカ」の新しい切り口が良いですよね。やってることは「ただの青春」なのに、この新しい切り口によって、ナオがレプリカとして生きることの悲しさみたいなのが常時つきまとっていて「ただの青春」がとても大切な一頁になっていたかなと思います。この仕組みの面白さには、思わず舌を巻きました。ブログにてhttps://sui-sei.net/レプリカだって恋をする-あらすじ-ネタバレ-感想/ 続きを読む…
ネタバレあり -
へくとぱすかる
99古典SFであれば、本体目線からレプリカを語る話になるだろう。しかし本作はレプリカ目線だ。「~だって」という言葉がそのすべてを言い表している。読んですぐに、レプリカの方のナオに感情移入してしまった。呼びだすだけで、なぜか無から現れ意識が生まれるレプリカ。本体のご都合に振り回されても、恋だってする。それは誰にも言えないし、理解もしてもらえない。そこが切ないが、そこからの展開は急だ。世界がパッと広がった思いがした。ハインラインの『夏への扉』のように胸がスカッとする。そういう感触の小説は久しぶり。とてもよかった。 続きを読む…
ネタバレあり -
海月
92KADOKAWA発行今年の大賞網羅できました(笑) そんな最後の電撃文庫から出ましたレプリコ(作者はそう読むらしいです)はまさかのレプリカが主人公の話。題名だけで想像を膨らませていざ読み始めましたがめちゃくちゃいい作品です。レプリカが存在すれば確かにらそうなるよねーとかオリジナルの気持ちも同意できたり。たらればだけど子供の頃からずっとコピー人間とかあればなぁとか思ってました(笑)気持ちいい読み切りっぽくなってますが続きがあればいいなーと思います。 続きを読む…
ネタバレあり -
芳樹
88傑作。本作のように感情の激しい動きの表現が静かに語られる作品は、個人的に大好きです。高2の少女・愛川素直の分身体『レプリカ』のナオが主人公の現代ファンタジーであり、うっとりする美しさと切なさに満ちたラブストーリーでした。レプリカだけど似ているのはオリジナルの姿形だけで自我を持つ別人。そんなナオが一人の男の子と出会って恋に落ち、自分のあり方と、オリジナルの素直と恋した彼双方への思いに悩み、進んで行く姿に心を揺さぶられました。本作品に登場した皆が幸せでいられる未来に辿り着きますように、と願わずにいられません。 続きを読む…
ネタバレあり -
ヒロ
86久しぶりに恋愛小説を読んで、ホントに爽やかな青春を味わえた感じです!主人公のナオがラストにかけてレプリカではない自分自身というものを見つけていく流れも本当に感動しました。そんなナオの隣にはいつも優しいアキがいて、友達のりっちゃんがいて、優しさに支えられているのがよく分かって心がずっとホッコリするような作品でした。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2023/02/10
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定価726円(本体660円+税)
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ISBN9784049148732
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
第29回電撃小説大賞『大賞』受賞作!! 「分身体」の少女の切ない恋物語
学校ではいつもつまらなさそうにしている素直ちゃんと違って、ナオちゃんは本が好きで、文芸部の活動をがんばっています! ある日突然、文芸部に入部希望の男の子がやってきて……!? その人の名前は真田秋也くん。男の子と話すのにあまり慣れていないナオちゃんは、彼と会話するだけで焦っちゃって。それが初々しいくていいんですよ~。
でも、オリジナルの素直ちゃんと入れ替わりの生活をしているナオちゃん。秋也くんとの関係も、そのせいで上手くいきません…。素直ちゃんとナオちゃんの反応の違いに、秋也くんも混乱しちゃいます。そこで、ナオちゃんが学校に来ている時は、髪型をハーフアップにする、というルールを決めることに!二人だけの秘密のルールって、なんだか素敵ですよねぇ…。
会いたい時に自由に会うことのできない「レプリカ」の恋の切なさに、きゅんきゅんしちゃいました♪ ナオちゃんの素敵な恋を見守りたくなるお話ですよ!
自分のやりたくないことを代わりにやってくれる存在がいたら……ってつい想像しちゃう!
ナオちゃんは文芸部の後輩のお話を、お菓子を食べながらまったり聞くのが好きみたいな素朴な子。そして彼女はレプリカだから、自分の服や日用品を何にも持っていないんだ。だから、家のお手伝いとかをして、貰った50円のお小遣いを少しずつ缶の中に貯金していくの。なんだかそれが微笑ましくって。ずーっと何年も貯金してきた50円玉をついに両替して、生まれて初めて動物園に行くことになるところなんか、小さい子の頑張りが報われたみたいで、とっても温かい気持ちになったなあ。
素直ちゃんに雑に扱われても、彼女のために健気にがんばるナオちゃんのことを、応援したくなっちゃった。「分身」が主人公、という設定が活かされたストーリーがとっても新鮮で、ページをめくる手が止まらなかったよ!