あらすじ紹介
連邦にとっても多大な犠牲を払った共和国民の避難作戦。その無惨な敗走は、シンたちエイティシックスだけではなく、前線で指揮するレーナや作戦に参加できなかったフレデリカにも精神的に大きな影響を及ぼしていた。
シンは思う――将の在り方とはなんぞや。レーナは想う――燃え落ち、もう二度とは取り戻せない祖国を。クレナは、アンジュは、ライデンは。そしてフレデリカは悩む……『鍵』であり最後の女帝である自身の無力さに。生き抜くためには、愚かなままではいられないから……。
一方、連邦領内では共和国に対してだけでなく、連邦政府上層部やエイティシックスへの不満が噴出。戦況悪化に耐えかねた一部の離反部隊が起死回生を信じ、ついに禁断の一手に縋ろうとする……そんな奇跡のようなものなんて、どこにもありはしないのに。
Ep.12『ホーリィ・ブルー・ブレット』
”青く貴く醜い弾丸が、静かに己の心臓を冒していることを、哀れな彼らは知ろうともしない。”
みんなからのレビュー
-
なっぱaaua
57「核兵器製造の無茶さに困惑して、場当たり的なヘイル・メアリィ連隊の行動に眉をひそめ、放射性物質飛散爆弾の使用に言葉を失い、ついには原生海獣が闖入までする大迷走に頭を抱えて」のワードに収斂される12巻。共和国もそうだし今巻のヘイル・メアリィ連隊もそうだけど、何故この様な未曽有の災害時にこういう思考になってしまうのだろうか。情報の不足やバイアス、差別意識等諸々の人間の性が表わされていてやるせない気持ちになる。ところで今巻読みにくい箇所が散見されたけど担当編集が変わったからなのかな。特に戦闘シーンに感じた。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
41連邦も多大な犠牲を払った共和国民避難作戦。その無惨な敗走は各方面に大きな影響を及ぼして、一方で連邦領内では共和国、上層部やエイティシックスへの不満が噴出する第十二弾。シンたちだけではなく、レーナやフレデリカも無力さを突きつけた敗戦。戦況悪化に耐えかねた一部の離反部隊が起死回生を信じて縋ろうとする禁断の一手。これまでただ従っていればよかった人々が、勝ち取った自由を忌避する皮肉、そして何よりもまず内側で不穏分子が蠢動する構図は頭が痛いですね。いろいろ不穏な状況が噴出していますが、これらをどう解決するのか期待。 続きを読む…
ネタバレあり -
陸抗
29「なんで勉強をしないといけないの?」何も考えずに全て人任せにして、責任だけ押し付けるバカにならないために。そんな問答が出来そう。レギオンとの戦闘に膿んで来る気持ちは分からんでもないけど、思いつきのままに衝動的に軍をピンチに落とすヘイル・メアリィ部隊。自分達は正義を貫いていると信じて疑わないのが怖い。最後まで人のせいにして、自分を省みない。こうはなりたくない。離ればなれのシンとレーナのやり取りに、癒されると思わなかった。 続きを読む…
ネタバレあり -
如水
28今回は共和国民退避作戦後の御話。勿論共和国民は連邦国の傘下に入る…のでしたが、それが悲劇の始まり…いや~、今回はグサグサ刺さる言葉が沢山出て来ますね。章毎に振られている名題、ヘイル・メリーの○○、アメフトで使われるヘイルメリーパスにちなんだ言葉なんですが、何とも秀逸。確かに神頼みだわなぁ…人が(?!)他、『何もしない方がマシ、と言う人間は残念ながらいるものですね…まともに役にも立たない割に、動けばひたすらに、周囲の他者の邪魔になる』等、どうしたアサト先生🥶何かあったか⁈と思える程の内容でした😅 続きを読む…
ネタバレあり -
芳樹
28前回の共和国民退避作戦は成功とは言いがたく、作戦を率いていたレーナも不調をきたし療養することに。そんな中、新たな作戦を妨害することになったのは連邦の離反分子で…という今回。内憂外患じゃないですが、内側から足を引っ張られてしなくても良い苦労をする羽目になったシンたちが不憫でならない。どんな状況でも正しく情勢を捉えるための「学」は必要なんだと強く思う次第。最後に出てきた「仔鹿」が何なのか明らかにされなかったのが気になるところ。続きが楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
-
レーベル
-
発売日2023/02/10
-
定価748円(本体680円+税)
-
ISBN9784049143966
関連サイト
-
公式サイト