あらすじ紹介
都内の高校に通う佐島ルイは学校にも家の中にも漠然とした居心地の悪さを感じていた。心を落ち着かせられるのは真夜中の歩道橋だけ。そこで、同じ学校に転校してきた卯木リョウマと出会う。彼と話している時は不思議と息苦しさが和らいだ。多分彼も同じ息苦しさを感じていたから。「俺はさ、《世界の最深部》を見てみたいんだ」彼が語る言葉はすっとルイの心に入ってくる。このまま二人でいれるなら、灰色のつまんない世界も捨てたもんじゃない、そう思えた。でもそれは、ある日リョウマが拾ってきた拳銃が一変させる。「ねえ、リョウマ。一緒に《世界の最深部》を探しにいこっか」
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みんなからのレビュー
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よっち
29通学する都内の高校や家の中にも漠然とした居心地の悪さを感じていた少女・佐島ルイ。そんな彼女が同じ高校に転校してきた卯木リョウマと出会う青春小説。同じ息苦しさを感じていた彼と一緒にいると、不思議と息苦しさが和らぐルイ。このまま二人でいれるなら、灰色のつまんない世界も捨てたもんじゃない、そう思えた日々を一変させてしまうリョウマが拾ってきたモノ。激変する状況に世界の最深部を探しに行く二人の逃避行、彼女を救うためにリョウマが下した決断、そして淡々と綴られてゆくエピローグの先にあったその結末には救われる思いでした。 続きを読む…
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碧海いお
12秋元康の名前をライトノベルで見るとはと思ったら、音楽と小説でメディアミックス展開をしているコンテンツということを購入をしてから気づきました。 居心地の悪さを感じていた高校生の佐島ルイの元に転校生の卯木リョウマがやってきた。2人は意気投合をして、世界の最深部を探しに行く。 スニーカー文庫というよりスターツ出版の本を読んでいるような感じでしたね。魔法のiらんどっぽい。学園もの恋愛ですが、主人公が女ですしね。 続きを読む…
ネタバレあり -
リク@ぼっち党員
10ラノベというより文芸作品の方が近い読み心地。上手くやってるだけの日々にヒビを入れる出会いと乾いた音。その出会いさえあれば、鉄の塊なんて無粋なものがなくても自由になれたんじゃないのかなと思わないでもない。まぁでも後から言うのは簡単だけれど、その時間軸にいる間は満ち足りることはないし、不安が消えることもない。それらを振り払うために弾丸のように突き進んだことも当然か。中盤からは破滅に向かってるとしか感じなかったので、救いのある終わり方でよかった。 続きを読む…
ネタバレあり -
海星梨
9KU。うおー海外のティーン向けみたいな文体を日本人作家さんが書いてるの初めて見た。から始まって、印象は悪くなかったけど、どこまでもストーリーが若い通り越して幼くてチープって感じなのが残念。日常に退屈してる中高生のなかにはササる子はいるかも。そういう子の貴重な読書体験になればいーなとは思う。 続きを読む…
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みやしん
9最終的にはハッピーエンドっぽくなり悪者(作中最大の被害者)も征伐されて万々歳なんだけど、もっとボニー&クライドな逃避行を期待していた。空虚な家族像や事なかれ学校側など十代もしくはかつて十代だった層狙い撃ちな、思春期にわかった気になれる社会の空気。読了後に原作者に初めて気づき、なるほど本作は80年代角川映画及び、まだ「ライトノベル」なる分野が出来ていなかった時代の同文庫へのアンチテーゼなのかと思いけり。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2022/12/28
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784041132869