あらすじ紹介
「お兄ちゃん、ここは現実だよ!」
雪花小学校6年1組の芦原佑馬は、VRMMORPG《アクチュアル・マジック》のプレイ中、ゲームと現実が融合した《新世界》に足を踏み入れる。
事態が飲み込めず混乱する佑馬の前に現れたのは、クラス一の美少女・綿巻すみかだった。だが彼女の容姿は悲劇的なほどに変貌していた。それはゲームの『モンスター』としか思えないもので……。
「――これはゲームであって、そして現実だ」
VR(仮想現実)、AR(拡張現実)に続く、川原礫最新作の舞台は、MR(複合現実)&デスゲーム!
みんなからのレビュー
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黎明卿(禍腐渦狂紳士タッキー)
66第1巻。ゲームの世界が現実を侵食。閉ざされた空間でサバイバルホラーに挑むのはゴリスたちのような化け物じみた人間ではなく小学生たち。HPがゼロになったらガチで死んでしまうデスゲームをやらされるのにはエグい年齢層ですが、特殊な力を用いて蔓延る化け物たちに立ち向かう姿がなんとも勇ましく、不憫……。小学生だからといって命の奪われ方も容赦無く、クラスメイトが犠牲になる様を見せられたら普通は一撃でブラックアウト。化け物たちの正体やクラスメイト同士での対立など、ユウマたちはこの絶望から脱出できるのか、2巻も見届けたい。 続きを読む…
ネタバレあり -
ぽてち
41川原礫さんの完全新作。というのは、既存3シリーズはすべてWeb上で発表されたものらしく、文庫オリジナルは本作が初めてなのだそうだ。期待したが、主人公となるのが小学6年生で、「VRMMORPG《アクチュアル・マジック》のプレイ中、ゲームと現実が融合した《新世界》に足を踏み入れる」という設定に引いた……。でも、読み始めた途端に引き込まれ、あっという間に読了してしまった。まるで『漂流教室』をスティーヴン・キングがノベライズしたような、緊張感がありながらとてもリーダビリティが高い作品だった。早く続きを読みたい! 続きを読む…
ネタバレあり -
星野流人
40ゲームの世界が現実に侵食してきたかなような設定で、早々にクラスメイトが殺されてしまうなど重たい雰囲気の作品でした。まだまだ1巻ということもあり隠された謎も非常に多く、1冊使ってようやく物語が開幕した、という印象です。ひとクラスぶんの小学生が巻き込まれているだけあって人間関係も一筋縄にはいかず、明確にユウマたちの足を引っ張ってくる悪意あるクラスメイトがいたりしてしんどかったですね……。現実のはずなのにゲーム世界のようなバトル展開はおもしろく、惹き込まれました。堀口悠紀子さんのイラストがかなり良かったです。 続きを読む…
ネタバレあり -
オセロ
36新作VRMMO《アタチュアル・マジック(AM)》のテストプレイに参加することになった雪花小学の生徒達。芦原祐馬は双子の妹・佐羽や親友の近堂健児とパーティを組んで遊んでいたものの、突然テストプレイが強制的に終了し、目を覚ますと祐馬の目の前にはクラスで一番の美少女がAMのモンスターの姿になっていた… AMのテストプレイの為に訪れたアルテアから脱出しようとする祐馬の前に現れる様々なAMのモンスターに襲われ、時に絶望することもありながらも前に進む祐馬達。 そんな世界で佐羽に起きた変化の正体とは、続きが楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
34VRMMORPG《アクチュアル・マジック》のテストプレイに参加した小学生・芦原佑馬が、ゲームと現実が融合した世界に同じ六年一組のクラスメイトたちと巻き込まれるMR(複合現実)&デスゲーム。ゲームから目覚めたユウマが、双子の妹サワや親友コンケンと共にモンスターに変容したクラスメイトに襲われ、突きつけられる変わり果てた現実。モンスターが次々と襲いかかる状況は小学生にはなかなか過酷でしたけど、不信感を拭えないクラスメイトの対立、見つからない幼馴染のミナギの存在、サワの言動もまた謎めいていてここからの展開に期待。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2022/11/10
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定価726円(本体660円+税)
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ISBN9784049146776
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
川原礫先生による完全新作は、小学生がデスゲームに挑む…!!
最新鋭のフルダイブ型VRMMO・RPGを体験できるアミューズメント施設≪アルテア≫に招待された、雪花小学校6年1組の子供たち。ユウマも剣と魔法のリアルなバーチャル世界を堪能し、現実世界に戻ってきたと思ったんだけど……。
なんと≪アルテア≫は、モンスターの徘徊する脱出不可能な閉鎖空間と化していたんだ! しかも、どういうわけかゲームの魔法が使えて、身体能力を強化するステータスも肉体に反映されている。まるでゲームがリアルを侵食したかのようにね。
とはいえ、これなら小学生のユウマでも、ゲームのようにモンスターとも戦えるはず! でも、不気味な空間に様変わりした施設に現れるモンスターは、グロテスクでひと癖ある強敵ばかり。まるでホラーゲームをプレイしている気分になったよ。
だけど、どんな絶望的な状況でもユウマたちはあきらめない。小学生ならではの元気いっぱいな勢いと、チームワークでピンチを乗り越えていくんだ! 剣と魔法だけじゃない、知恵と工夫をこらしたバトルも、手に汗握っちゃうね!
怖いのはモンスターだけじゃない!? 緊張感高まる中での人間関係にもハラハラッス…
そんな切迫した状況で、モンスターに襲われようものなら……。
死んだらおしまい、やり直しのきかないゲームでは、回復手段の確保は必要不可欠ッスよね。元からゲーマーだったユウマは、回復魔法を使える人を優先的に守ろうとするんス。けど現実はそう簡単に、命の優先順位はつけられないものッス。
クラスの中でも発言力の強いヤツからは「なんであいつを先に助けたんだ!」みたいな文句を言われちゃうんスよね。パニック映画でも見る、極限状態の人間たちによるいざこざ。そこに小学生のスクールカーストもあいまって、緊張感がさらに増しているッス~。
ひとり、またひとりと脱落者が出てもおかしくないッスからね。子供たちの人間関係にも大きな影響を及ぼしそうッス。味方になってくれる人もいれば、敵対してしまう人もいる。このサスペンス感も、デスゲームの醍醐味ッスね!