あらすじ紹介
記憶喪失の湖西廻の前に現れたのは、清純で素朴な美少女、丹沢白雪。
「──私、廻くんと恋人だったの」
白雪はそう言って顔を赤らめ、廻の頬にキスをする。
その翌日、今度は魔性の魅力を持つ美少女、才川魔子が現れて激高する。
「ホントに記憶喪失なんだ――許せない」
いきなり廻の唇を奪い、彼女は言う。
「──あたしが、本当の恋人だから。でもシラユキに言ってはダメ。秘密の関係だったの」
廻の頭をよぎる『あたしに残ったのは、共犯者のあんただけ』という魔子の言葉。
何が正しいのかわからない廻は、秘密の三角関係を受け入れるが……親友同士でもある彼女たちの純愛を思い出すにつれ、呪いとなって蝕まれていく──。
みんなからのレビュー
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なっぱaaua
51事故による記憶障害を起こした湖西廻の前に現れた恋人と名乗る丹沢白雪と才川魔子。廻は両親と妹を亡くして遠戚の才川家に引き取られた。魔子は激烈、白雪は正反対。作者曰く「多重純愛もの」だそう。「おさまけ」が途中で飽きてしまったので、こういうお話しが書けるとは思っていませんでした。少しずつ記憶を取り戻す廻。廻は二人をどう選択するのか、物語はまだ前半とのことでどう転ぶのかは分からない。ただ魔子の想いがとてつもなく重いことだけは間違いが無い。次巻を楽しみにしたい。 続きを読む…
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聖華
46『おさまけ』新刊の後書きを読み、購入。二丸先生は王道ラブコメというイメージが強くあったのですが本作は少し毒要素多めなラブコメという感じでした。1巻現在ではとても良い作品。後書きより2巻で切りがつくとの事だったのですがやはりそのくらいの量の方が二丸先生の作品はより良い状態で完結する事ができそう。何巻も何巻も通して記憶を取り戻していく話が続くだらだらとしたペースになっていってしまわないと良いのですが…、、、後、普段の『おさまけ』では描かれないような大人なシーンも良かったです(///∇///) 続きを読む…
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オセロ
42交通事故で記憶障害となった湖西廽。そんな廽の前に“恋人”と名乗る丹沢白雪と、“白雪には秘密の本物の恋人”と名乗る才川魔子が現れる。白雪と魔子は親友同士、そしてそんな2人二股をかけているという廽。これはそんな3人の呪われた恋物語。 記憶障害を患った廽がふとした瞬間思い出す記憶のカケラはどれもチグハグで何が真実なのかわからない。そんな廽の記憶がある人物の話がキッカケで明らかになるものの、それは想像以上に壮絶で。果たして3人の関係はどうなるのか、来月発売の次巻が楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
35記憶喪失の湖西廻の前に現れた恋人だったと主張する清純で素朴な美少女・丹沢白雪と、内緒で本当の恋人だったと主張する魔性の魅力を持つ美少女・才川魔子の秘密の三角関係を描く青春小説。家族を事故で失って魔子の家に引き取られ、彼女の親友・白雪を紹介された三人の関係。記憶が失われた期間にいったい何があったのか。徐々に明らかになってゆく白雪との間に育まれていた絆、そして彼を振り回す魔子との間にあった何とも苦い過去。お互いにかけがえのない存在による三角関係だからこそ思いが複雑に絡み合っていて、彼らの今後が気になりますね。 続きを読む…
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まっさん
25★★★ 記憶を失った少年の前に現れるのは純朴な美少女・白雪と魔性の魅力を備える美少女・魔子。幼馴染として親交を深めていた三人の関係に一石を投じる、「私達付き合っていたんだよ」の言葉。しかし、それが幼馴染二人からそれぞれ告げられたものだとしたら… 物語は一人の少年を巡って繰り広げられる不純愛。交通事故で記憶障害を患った少年・廻と共に少しずつ忘れていた記憶を取り戻す事で、読者が廻と共に忘れられた真相を解き明かす流れを追体験するような構図は良かったですね。一部の真相を除いて結末が想像しにくかった所もなお良か→ 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2022/10/07
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784049142228
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
「恋人」を名乗る二人の少女。本当のことを言っているのはどっち?
事故で記憶障害になり、今まで関わった人の記憶を失い、入院中の廻さん。真っ先にお見舞いにきてくれたのは、彼と交際中の白雪さんでした。廻さんが白雪さんの名前を呼ぶと涙を流して喜んでくれて……本当に廻さんのことを大切に思っているのでしょうね。
しかし、今度は影のある美少女・魔子さんが現れます。そして廻さんが記憶を失っていることに怒った魔子さんは、なんと一方的に彼の唇を奪ってしまうんです! 彼女である白雪さんと、「本当の恋人」を名乗る魔子さん。正しいのは一体どちらなのでしょうか?
日常生活に戻った廻さんは記憶が完全に戻らないなかでも、白雪さんに抱いていた恋心を自覚していきます。優しく元気づけてくれる白雪さんは、まさに童話の白雪姫のように純真で暖かな光の存在。だからこそ、彼女の真心に背きたくない廻さんは、魔子さんの「本当の恋人」宣言を気にしてしまいます。
戻る記憶とともに少しずつ謎が明かされていく展開は、息つく暇も与えてくれません。彼女達の純粋な恋心の終着点を、見届けたくなりますね。
親友の彼氏である廻くんに思わせぶりな振る舞いをする魔子ちゃんの真意は?
でも「本当の恋人」を名乗る割に、廻くんと二人のときでも恋人っぽい雰囲気は出さないの。お見舞いに来ても先生の話だけ聞いて、廻くんの部屋には寄らず、なんてことも頻繁にあったりで……。それは、恋に不器用な性格だからってわけじゃなさそうなんだ。
見せる態度に謎の多い魔子ちゃんだけど、小学校からの仲良し、白雪ちゃんには素直なんだよ。誰とも馴染もうとしない魔子ちゃんも、本当は白雪ちゃんのようなみんなから愛される性格に憧れてるんだ。でも、そんな大事な親友の彼氏、廻くんに思わせぶりな振る舞いをするのはどうしてだろうね? う〜ん、気になるなぁ。
魔子ちゃんが廻くんに向ける感情は、ひと言では言い表せない複雑なもの。それを解き明かす鍵が、きっと廻くんの失った記憶のなかにあるはず! 読み進めば進むほど、背徳感が増していきそうな三人の関係性にドキドキが止まらないよ〜!