
あらすじ紹介
勉強も夢も諦め、冴えない高校生活を終えた俺。さらに、唯一誇れた人気者の彼女とは自然消滅……。
だが卒業式の日。今や国民的アーティストになった元カノーー二斗千華(にと ちか)の失踪が報じられる。
呆然とする俺は、気づけば過去の世界にタイムリープしていた!
「いいじゃん。――好きだよ、一生懸命頑張る人」
三年後、二斗の隣にいられるように。彼女の知らない一面に近づき、素直で裸足の感情に向き合って――俺たちはもう一度恋を始める。
卒業(おわり)から始まる、青春やり直しラブストーリー。
みんなからのレビュー
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ばたやん@かみがた
94《鬱エンドとの一皮の差》足爪フェチか!これは新感覚。女の子が二人きりで付き合ってくれてるのに、その前で他の女の話はないだろ、広い意味で難聴系だな、坂本くん。あ、千代田先生、今作でも活躍の由、ご苦労様。お、前作の彼女もお姉さんになって─と、ずっと突っ込んでられる新シリーズ、以前からの岬作品同様、明朗快活な青春モノに見せかけて…という趣向。思えば、これまでの作品も鬱エンドに陥りかねない局面は多々あった。今作はそれが皮一枚の差に過ぎないことを、タイムリープという手法で意識的に前面へ押し出していると捉えます。 続きを読む…
ネタバレあり
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ナギ
61卒業式に遺書を残して失踪する彼女を取り返す為にタイムリープする。というお話だが、このタイムリープがありがちなタイムリープではない。という部分が新しかった。詳しくはネタバレになるので記載しないが、この新たなタイムリープにより頭の中を整理する時間も与えられるという部分がある。そして、やり直しをしているのは彼なんだけど彼をそう導いているのが彼女なんじゃないかと予想しています。 続きを読む…
ネタバレあり
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合縁奇縁
58『『三角の距離は限りないゼロ』タッグが贈る、青春×タイムリープストーリー!』「一緒にいてよ、今度は」卒業式、俺は冴えない高校生活を思い返していた。成績は微妙、夢は諦め、恋人とは自然消滅。しかも彼女は今や国民的ミュージシャン。すっかり別世界の住人になってしまっていた。だがその日。その元カノ・二斗千華が失踪した。呆然とする俺は……気づけば入学式の日、過去の世界にタイムリープしていた。今度こそ対等な関係になれるように。彼女と並んでいられるように。俺自身の三年間すら全力で書き換える!卒業(おわり)から始まる、青春 続きを読む…
ネタバレあり
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芳樹
53”三角”から数年後の荻窪が舞台。タイムリープによって過去をやり直そうとする作品ですが、一ひねり二たひねりしてあって、名作揃いの主題でもまだまだ新機軸があるのだなと、岬氏の想像力&創造力には脱帽するばかりです。失踪してしまったヒロイン二斗を助けるだけじゃなく、彼女に相応しい自分になりたいと奔走する主人公の巡の頑張りに強く胸が打たれ、ラストシーンの二斗の言動にはとても驚かされました。続きが大いに気になるエピローグですね。この先、彼らは無事に幸せな未来を掴むことができるのか。今後の展開がとても楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり
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よっち
50卒業式。自らの冴えない高校生活を思い返していた坂本巡が、すっかり別世界の住人になっていた元カノ・二斗千華の失踪をきっかけに、二人が出会った入学式にタイムリープする青春やり直しラブストーリー。高校のピアノで弾く二斗の曲でタイムリープし、過去の出来事を変えることで未来を変えることができると知った巡。二斗を救うために天文同好会の廃部阻止に動いたり、周囲との関係を変えていったり、最後まで諦めなかった巡が辿り着いた意外な結末、未だ謎も多いタイムリープがどんな意味を持つのか、今後の展開がとても楽しみな新シリーズです。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2022/09/09
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784049144956
関連サイト
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公式Twitter
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
失踪した元カノを救うために…三年前に戻って青春をやり直します
彼の目的は、高校時代をやり直して千華さんの失踪を防ぐこと。周りのプレッシャーで心を擦り減らしてた千華さんを助けることができたら、未来を変えられるはず!
だけど二人が別れたのは、歌手として成功する千華さんから、巡さんが離れちゃったのが原因なの。逃げられるのは悲しいけど、巡さんの気持ちもちょっとわかるかも……。才能溢れる彼女と、平凡な自分じゃ釣り合わないって思っちゃったんだろうね……。
今度は逃げないと誓う巡さんは、千華さんと並び立つような人間になると決意。彼女と同じくらいスゴい人になれば、きっと千華さんを支えられるからね!
そのために巡さんは、夢だった天文学者を目指すんだけど、所属してる天文同好会は、部員も実績も全然足りてないの。これじゃ天文学者になるどころか、同好会の存続すら怪しいよ〜!
問題は山積み、先行きは不安。それでも諦めない巡さんがとってもカッコイイんだよ。二人の幸せな未来を応援したくなる、切ないけど勇気をもらえるお話だよ!
強い後悔や、やり直したい過去がある人にこそ読んでほしい一冊です
巡さんと千華さんの何気ない会話、部室で繰り広げられる他愛のない日常。本作はそれら 全てが丁寧に描写されていて、美しく尊いもののように感じるんです。しかし、巡さんがこの価値に気付けたのは、千華さんが遺書をのこして失踪してからでした……。
彼女の失踪を知った巡さんは、鎮魂歌を奏でるためか、それとも思い出に浸るためなのか、千華さんの楽曲をピアノで奏でます。この行動がトリガーとなり、彼は千華さんと出会った三年前に戻れるようになるんです。彼女への深い後悔と愛情が、タイムリープという奇跡を起こしたのかもしれませんね。
かつての巡さんは友人も少なく、全力で何かに取り込むこともありませんでした。そんな彼が、新たな友人と共に天文同好会の活動を率いていくんです。千華さんと並び立ち、彼女を救うために、過去の自分を越えようとする彼の姿には心を打たれます!
強い後悔や、やり直したい過去がある人にこそ読んでほしい一冊ですね。きっと巡さんから、前を向く力をもらえますよ。