SICK 私のための怪物
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SICK 私のための怪物

少女は人の精神に侵入し、恐怖症を引き起こす寄生体を殺す。精神世界での激闘は彼女の正気を摩耗させ、やがて目を背け続けていたおぞましい過去へと直面させる――予測不可能のダーク・サイコアクション。
澱介エイド (著) / 花澤明 (イラスト)
シリーズ:SICK(ガガガ文庫)

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あらすじ紹介

身を焦がす戦慄を力に、少女は恐怖を殺す

「あなたを絶対に、ひとりぼっちにだけはさせないから」
少女はそう言って、幼い少年の手を取った。その約束が、いずれ最悪の形で破られてしまうとも知らずに――

〈ゾーン〉と呼ばれる精神世界に侵入できる異能を持つ叶音と逸流は、精神に巣食い恐怖症をもたらす概念生命体フォビアを殺す仕事を請け負っていた。彼女達の所に、視線恐怖症を患った少女が助けを求めにやってくる。
少女の〈ゾーン〉に潜った叶音が遭遇したのは、物語によって恐怖を育てる謎の奇術師。戦いの最中、奇術師は叶音に問いかける。
「あなたは目を背けていますね? おぞましい自分の過去から」
精神世界での激しい戦いは叶音の精神を摩り減らし、やがて彼女がひた隠しにしていた真実を暴き出していく。心が壊れ、正気を失い、戦いは絶望と恐怖にまみれた混沌の領域へと踏み込んでいく。

戦慄を力に変えて恐怖を殺す、ダーク・サイコアクション


【編集担当からのおすすめ情報】
第16回小学館ラノベ大賞の最終審査で物議を醸した超問題作。
恐怖を武器とする異彩バトルと、ラストに待ち受ける衝撃の真実は戦慄必至!
この夏は、おねしょたサイコアクションで情緒不安定にお涼みください。

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みんなからのレビュー

  • よっち

    精神世界〈ゾーン〉に侵入する異能を持ち、概念生命体フォビアを殺す少女・叶音。その探偵事務所に視線恐怖症を患った少女が助けを求めにやってくるダーク・サイコアクション。少女の〈ゾーン〉に潜った叶音が遭遇する、物語によって恐怖を育てる謎の奇術師の存在。その激しい戦いの中で精神を摩り減らした彼女が暴かれてしまう、ひた隠しにしていた真実。絶望と恐怖にまみれた混沌の中で、もうひとつの執着も明らかになっていって、心の弱さが招いた結末は何とも厳しいものでしたけど、それでも戦い続けることを選んだ彼女たちの姿が印象的でした。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • まっさん

    ★★★★ ライトノベル大賞優秀賞受賞作品。 これを大賞作品に選べるのは流石ガガガ文庫だな…と思わず唸らされる怪作でした。 物語は精神世界・ゾーンを渡り歩く事が出来る少女・叶音が、精神に寄生し恐怖を引き起こす事で成長する概念生命体・フォビアを殺す話。精神世界を舞台とした話なだけあっていわゆる何でもありな状況を描く事が可能で、重力が反転する世界や必ず手元に戻ってくる刀など様々な舞台・武器が登場して楽しかったですね。また、そうした設定から残酷な描写等も描かれるので、ダークファンタジー的な一面も補給出来るのか→ 続きを読む…

    ネタバレあり
  • のれん

    これぞガガガ文庫と言える最高にクールで病んでるやべー物語。 主役の過去回想をちょくちょく挟みながら、依頼を解決していくオーソドックスな展開だが、味方が救われることのない過去から逃げていることが病的で好印象。 どうしようもない恐怖には蓋をするしかない。だってそうじゃないとその精神は暴走するだけの怪物になってしまう。 敵も味方も、もちろん主人公も含めて、誰もが自分の心に恐怖という怪物を飼うしかない。それも肝心なところからは目を背けながら。 現代的な精神ハックものとしてかなり尖った完成度を誇る。普通に好き。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • 彩葉 楓🍁

    いやいやいやなんで皆さん読んでないんですかこの作品を。ジャンルとしましてはダークサイコホラーではないかと思います。敵は恐怖症という斬新な展開。戦闘描写がとても丁寧に描かれてとても良かった。読んでいると著者様の語彙力の豊富さがとても目立ちました。あの語彙力が欲しい…。特徴的なのは序盤の雰囲気から終盤の雰囲気がまるで違う。温度差がとても凄く騙された感がとても強い。とても面白い。イラストも相まって恐怖を煽るようなシーンは実際に身の毛もよだつような思いに陥りました。是非読んで欲しいですね。人は選ぶかもですが 続きを読む…

    ネタバレあり
  • 日坂愛衣

    やはりガガガ新人賞のファンタジー枠はハズレ無し、これもなかなか良いな”狂気”な作品と思う。この汚れた世界に人の心は歪みを生む、そして怪物が誕生した、そんな怪物に向き合うかのんといつるは最高にかっこいいと思う。あの二人の”真実”はなんとなく予想した、でもあれは予想以上にヤバいものだね。そしてふみふみのあれは流石予想外、重いすぎる!あの結末は少し予定調和でも本当に良かった。やはり愛は汚い故に尊い感情と思う。 続きを読む…

    ネタバレあり
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製品情報

  • レーベル
  • 発売日
    2022/08/18
  • 定価
    759円(本体690円+税)
  • ISBN
    9784094530889

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