あらすじ紹介
蹂躙せよ。魔族を。人を。禁忌を。
魔族に故郷を滅ぼされた勇者・アレクサンドルは、魔王と対峙するも為す術なく殺される。
しかし、死んだはずのアレクが目を覚ますと、自らを殺した魔王の息子、第7魔王子・ジルバギアスとして生まれ変わっていた。
魔王に逆襲すべく、正体を偽って理想的な魔族の王子として振る舞う――それは残虐な魔族を演じ、罪なき人々にさえ手をかけることを意味していた……。
だが、それでも。
禁忌を司る魔界の女神と契約を成し、悪逆非道すらも糧として、力を蓄えていく。
すべては魔王国を滅ぼし、人類を救うために――!これは、偽りの魔王子による、国崩しの物語。
みんなのデータ
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みんなからのレビュー
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まっさん
34★★★★ カクヨム発ライトダークファンタジー物。率直に面白かったなと。 物語は人族と魔族が争う世界。勇者の一人として魔王城強襲作戦に組み込まれた一人の青年が、志半ばにその命を奪われた次の瞬間その魔王の第七魔王子として転生する話。魔王子として転生した彼が、最古の魔人と契約を結び力を蓄えて魔王を討ち取る為、本来味方であるはずの人族をも手に掛けて力を得ていくという設定はなかなか刺さるものがありました。また、当の本人が人族を躊躇いなく手に掛けるのではなく、自責の念に駆られながらも少しずつ力を得ていく流れが良か→ 続きを読む…
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こも 零細企業営業
26魔王を暗殺しようと魔王城に突入した勇者の1人アレクサンドルは魔王の前まで行けたのだが、、殺されてしまう。そして次に目を覚ましたら。魔王の息子、第七王子として転生してしまった。母からは魔王になれと言われ、英才教育として勉強させられるが、もう知ってるからと逃亡しまくる。それでもボコられて仕方なく勉強してみたら、、魔族の字が全く読めなかった。それからは真剣に勉強して、さらに身体も鍛えて行って5歳になった時に、魔族の力を増幅させるため悪魔と契約をしに魔界へと行く。そしたら魔神と出会い容量限界まで契約してしまう。 続きを読む…
ネタバレあり -
アウル
23魔族に故郷を滅ぼされた勇者・アレクサンドルは魔王と対峙するも為す術もなく殺されてしまう。死んだと思われたアレクサンドルが目覚めると魔王の息子として生まれ変わっていた。魔王に復讐するため正体を偽り、自らも傷つきながらも人類を救うために力を蓄えていく傾国物語。これは個人的に面白かったわ。すべてを欺きながら時には傷つきながら力を蓄え動き出しているジルバギアスの行動が良かった。まだまだ序盤だし本格的に動き出すのは次巻からだろうがどうなっていくのか非常に続きが楽しみだわ。 続きを読む…
ネタバレあり -
わたー
21★★★★★面白かった。魔王によって殺された人族の勇者アレクサンドルが、魔王の第七子として転生したことで、魔王国の中枢から国を崩さんとするダークファンタジー。この手の作品は同族になった時点で、同族の側に立って行動することが多い印象だったので、意外と新鮮に感じた。主人公は、身体こそ魔族ではあるが、精神性は人族のままなので、人族の倫理観で動きたいのに立場や境遇上、それを隠し通さなければいけないジレンマが読み手までを苛んできて非常に良かった。守りたかった者たちが手の上からどんどん零れ落ちていく。その絶望感たるや。 続きを読む…
ネタバレあり -
のれん
19魔王に倒された勇者が魔王の息子に転生する。 魔族に侵略された人間の頃の恨みがある一方で、家族でもある魔王一族の人間味を描写しているのはgood。 罪悪感を抱える行為こそが力になるという主人公は、魔族を滅ぼしてまた悲しむのだろうな、というのが分かる。 しかし一方で魔族たちが勇者一派にやっている所業も狂っており、エルフを始めとした仲間たちの救済も彼を追いつめていきそう。 と面白そうな予感は多いが、全体的に進みが遅く、また1人称の語りもかなり砕けているのが読み辛い。 続刊は結構迷う感じか。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2022/07/25
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定価792円(本体720円+税)
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ISBN9784824002341
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
魔族に転生した元勇者の葛藤が胸を打つ切ない物語です
魔族に生まれ変われど人間の記憶がある限り、主人公の恨みの炎は消えません。魔王城で生活している以上、手を伸ばせば自分を殺した魔王や魔族の首が目の前です。常に復讐の機会を伺いますが、魔族は成長が早いとはいえ主人公はまだまだ子供。魔王の力には遠く及びません。
そこで魔王や魔族を倒すために鍛錬を始めるのですが、実戦経験を積むために用意された対戦相手は、なんと魔族に捕まった人間です。人を救うはずの勇者が人間を殺さなければいけないという葛藤。そして、魔王城暮らしで仲良くなった魔族もいずれは倒さねばならない苦悩。成長するためには乗り越えなければならない壁と理解しつつも苦しむ彼の姿に胸が苦しくなります……。
それでも主人公は自分を失いません。魔王を倒さなければ多くの人間が殺される…。多くの転生物語とはひと味もふた味も違う本作。犠牲を払ってでも未来に繋げようとする思いに、勇者の悲哀を感じる物語でした。
コミカルとシリアスのバランスがよくてあっという間に引き込まれるッス!
ところが主人公ジルバギアスが契約を結んだのは悪魔ではなく、魔神。彼女(魔神のことッスよ)は魔界を牛耳る支配者の一角でありながら、魔界を破壊しようとする主人公に手を貸す破滅主義。禁じられたことをやると興奮するヤバいヤツッス!
ほかのキャラも見てみるッスかね。
主人公と同じく魔王の子で、眠り姫ことトパーズィアが契約したのは『睡魔』という悪魔。そのため年中寝ていて、なかなか目覚めないッス。でも魔力を温存するための睡眠だから、他の魔族や魔王は理解を示してるんスよ。寝てばかりでも怒られないって、うらやましいッスね。でもその代わり、彼女の放つ睡眠魔法は超強力! 高位の魔族すら抗えない眠りへといざなう恐ろしい力の持ち主なんス!
『暴食』の悪魔と契約をしたスピネズィアは、常に食べ続けてる魔王の子供ッス。皿一杯の料理を食べても、お腹が減るほど底なしの胃袋なんスよ。こっちも魔力温存のために食べ続けてるみたいッスけど、実は強力な力を隠してるらしいッスよ。どんな力を持ってるのか気になるッスね!
登場する魔王の子供たちは能力も性格も個性豊か。彼らのコミカルな日常描写が、シリアスな物語を一層引き立ててくれるッスよ!