
第七魔王子ジルバギアスの魔王傾国記 1
蹂躙せよ。魔族を。人を。禁忌を。
著者:
甘木智彬
(著者)
/
輝竜司
(イラスト)
シリーズ:「第七魔王子ジルバギアスの魔王傾国記」シリーズ(オーバーラップ文庫)
あらすじ紹介
蹂躙せよ。魔族を。人を。禁忌を。
魔族に故郷を滅ぼされた勇者・アレクサンドルは、魔王と対峙するも為す術なく殺される。
しかし、死んだはずのアレクが目を覚ますと、自らを殺した魔王の息子、第7魔王子・ジルバギアスとして生まれ変わっていた。
魔王に逆襲すべく、正体を偽って理想的な魔族の王子として振る舞う――それは残虐な魔族を演じ、罪なき人々にさえ手をかけることを意味していた……。
だが、それでも。
禁忌を司る魔界の女神と契約を成し、悪逆非道すらも糧として、力を蓄えていく。
すべては魔王国を滅ぼし、人類を救うために――!これは、偽りの魔王子による、国崩しの物語。
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みんなからのレビュー
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アウル
13魔族に故郷を滅ぼされた勇者・アレクサンドルは魔王と対峙するも為す術もなく殺されてしまう。死んだと思われたアレクサンドルが目覚めると魔王の息子として生まれ変わっていた。魔王に復讐するため正体を偽り、自らも傷つきながらも人類を救うために力を蓄えていく傾国物語。これは個人的に面白かったわ。すべてを欺きながら時には傷つきながら力を蓄え動き出しているジルバギアスの行動が良かった。まだまだ序盤だし本格的に動き出すのは次巻からだろうがどうなっていくのか非常に続きが楽しみだわ。 続きを読む…
ネタバレあり
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真白優樹
10魔王に殺され魔王の子供として転生した勇者が、魔王国を亡ぼす為に暗躍を始める物語。―――例え禁忌を為してでも、後に犯す禁忌の為に。 守るべき存在だった人間達を傷つけ、魔王の子供として許せぬ生き方をその身に刻み。それでも怒りを押し殺しながら策を巡らす物語であり、割とダーク気味な骨太な面白さの予感をさせてくれる物語である。果たして動き始めたばかりの反逆は成功するのか。全てを殺す為に力を溜め始める中、その力はいつ解き放たれるのだろうか。いつか全てを滅ぼす時、そこに待っている景色とは。 次巻も勿論楽しみである。 続きを読む…
ネタバレあり
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リク
6なかなか面白かった。魔王に殺された勇者が、魔王の息子に転生して復讐を誓う。この手の作品では息子だろうが虫けらのように扱う魔王も多いが、この魔王は情がない訳ではなく、ただ力がものを言う世界に生きてきた故に無力な人間は滅ぼされて当然と考えてるだけ。種族の価値観の差が争いの火種になるという部分がしっかりとしているのが骨太な物語につながっている。そして禁忌。力を得る以上に心を摩耗させるその生き様。強くなるための対価として納得感がある。第七王子は全てを支配し、魔王がつくり上げた国を傾けることができるのか、期待。 続きを読む…
ネタバレあり
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ななななべななべ
2カクヨムにて既読。 勇者が自分を殺した魔王の息子に転生し、復讐を志す話。そういえばそんな話だったよなぁと思い出しながら読んでたけど、魔王はともかくダークポータルはどうするんだろう……。書き出しの自己紹介好きなので無くなってなくてよかった。書籍化でイラストがついたけど、エンマが楽しみ。コミカライズの方が早いかも知れないが。 続きを読む…
ネタバレあり
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あさい
1Web版既読。46話までの展開に書き下ろし番外編を収録。魔王軍の驚異に晒される世界で、首狩り戦術として、魔王城強襲作戦を立案した。勇者アレクサンドルたちのチームは魔王にたどり着いたが討伐に失敗し、アレクサンドルは魔王に魂ごと食べられ死亡したそして気がつくと魔王の息子に転生していた話。魔王子ジルバギアスとなったアレクは禁忌の魔神と契約により、魔王を打ち倒し、傾国させることを約束される。Web版大好きで2日3日で全部読みきるほどだった。リリアナの捕らわれ姿添い寝あたりのイラストよむことが出来て良かった。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2022/07/25
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定価792円(本体720円+税)
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ISBN9784824002341
パートナーのおすすめレビュー
魔族に転生した元勇者の葛藤が胸を打つ切ない物語です
魔族に生まれ変われど人間の記憶がある限り、主人公の恨みの炎は消えません。魔王城で生活している以上、手を伸ばせば自分を殺した魔王や魔族の首が目の前です。常に復讐の機会を伺いますが、魔族は成長が早いとはいえ主人公はまだまだ子供。魔王の力には遠く及びません。
そこで魔王や魔族を倒すために鍛錬を始めるのですが、実戦経験を積むために用意された対戦相手は、なんと魔族に捕まった人間です。人を救うはずの勇者が人間を殺さなければいけないという葛藤。そして、魔王城暮らしで仲良くなった魔族もいずれは倒さねばならない苦悩。成長するためには乗り越えなければならない壁と理解しつつも苦しむ彼の姿に胸が苦しくなります……。
それでも主人公は自分を失いません。魔王を倒さなければ多くの人間が殺される…。多くの転生物語とはひと味もふた味も違う本作。犠牲を払ってでも未来に繋げようとする思いに、勇者の悲哀を感じる物語でした。
コミカルとシリアスのバランスがよくてあっという間に引き込まれるッス!
ところが主人公ジルバギアスが契約を結んだのは悪魔ではなく、魔神。彼女(魔神のことッスよ)は魔界を牛耳る支配者の一角でありながら、魔界を破壊しようとする主人公に手を貸す破滅主義。禁じられたことをやると興奮するヤバいヤツッス!
ほかのキャラも見てみるッスかね。
主人公と同じく魔王の子で、眠り姫ことトパーズィアが契約したのは『睡魔』という悪魔。そのため年中寝ていて、なかなか目覚めないッス。でも魔力を温存するための睡眠だから、他の魔族や魔王は理解を示してるんスよ。寝てばかりでも怒られないって、うらやましいッスね。でもその代わり、彼女の放つ睡眠魔法は超強力! 高位の魔族すら抗えない眠りへといざなう恐ろしい力の持ち主なんス!
『暴食』の悪魔と契約をしたスピネズィアは、常に食べ続けてる魔王の子供ッス。皿一杯の料理を食べても、お腹が減るほど底なしの胃袋なんスよ。こっちも魔力温存のために食べ続けてるみたいッスけど、実は強力な力を隠してるらしいッスよ。どんな力を持ってるのか気になるッスね!
登場する魔王の子供たちは能力も性格も個性豊か。彼らのコミカルな日常描写が、シリアスな物語を一層引き立ててくれるッスよ!