
あらすじ紹介
「汝の名は『夏』、春に続く者」――
かつて、神々たる四季は、人間の一部にその力を与えた。春、夏、秋、冬。それぞれの季節を顕現する者は“四季の代行者”と呼ばれ、権能を得た彼彼女らは、人の身でありながら季節そのもの、つまり、現人神となった。
時に黎明二十年、大海原に浮かぶ島国『大和』は激震に見舞われる。春の少女神、花葉雛菊の十年ぶりの帰還。過激派【華歳】による夏、秋への襲撃。そして、過去に類を見ない春夏秋冬の共同戦線。
数多の困難を経て、勝利を収めた四季陣営だったが、ここで一つの問題が起きる。夏の代行者、葉桜姉妹が史上初の「双子神」となってしまったのだ。これは吉兆か、あるいは、凶兆か。季節は夏。いま再び、代行者たちの物語が幕を上げる。
みんなからのレビュー
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なっぱaaua
67今度は夏を中心としたお話。季節を顕現する「四季の代行者」に、新たに朝と夜を顕現する「巫の射手」という設定が加わる。夜のを司る「黄昏の射手」巫覡輝矢を襲った暗狼事件から四季の現人神達の慎みや勤勉さを欠いた振舞いから「天罰説」という発想が生まれ、特に春は大和を十年不在にし、夏は双子神になったことから命を狙われる事になる。「老獪亀」と呼ばれる里の古い考えと保身は身勝手も甚だしい。特に夏の双子への里長達の態度ってどうよ。双子の婚約者たち連理と雷鳥、春の兄である残雪といった重要人物が次々に登場。~続く~ 続きを読む…
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つっちー
63かなり物語りがゆっくりと進む印象で、これだけのページ数を使って、物語の入り口部分にようやく到達したって感じです。 新たなキャラクタが登場し、彼らについて掘り下げる部分が多かったせいかなぁ。そのせいもあって、四季の代行者の活躍は、お預け状態になっています。 まだまだ物語の全体像が見えていませんが、伏線っぽい表現や、動きの気になるキャラクタが多く、下巻にかなり期待してしまいます。 続きを読む…
ネタバレあり
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星野流人
58春の巻も相当でしたが、この夏の巻でも相変わらず悪意と殺意に満ちていました。あまりにも主人公格以外に悪者や裏切り者が多すぎて、読んでてちょっと落ち込むレベルですね。そんな中で春の代行者と冬の代行者の遊園地デートは唯一ほっこりできるエピソードで良かったです。代行者たちの共同戦線から下巻の巻き返しに向けての準備が着々と進められていき、これからの展開がとても楽しみ。特に今回は葉桜姉妹の婚約者たちがどういった立ち回りを見せてくれるのか…そしてどんなふうに葉桜姉妹の心を解きほぐしてくれるのか。物語的にも恋愛的にも期待 続きを読む…
ネタバレあり
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えすてい
50恋愛・姉妹愛・結婚、そして近親憎悪。瓜二つの双子だからこそ、複雑に入り交じり、コインの表と裏の関係だ。片方は夏の代行者に選ばれ、片方は護衛官に選ばれるはずが、二人とも代行者になるというイレギュラーな選抜。上っ面では「大好き」を装いながらも、黒塗りページで口には決して出さない激しい近親憎悪が綴られる。私や私の身内には双子のきょうだいがいないのでその心情はわからない。さて、雛菊とさくらは夏の洋服でテーマパークへ。江戸川の東にあるあの巨大遊園地がモデルだろう。二人の夏服は口絵にもあり読者には眼福ものだ。 続きを読む…
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るぴん@新潮部
42春の事件後、図らずも夏の双子神となってしまった葉桜姉妹。凶兆としてそれぞれの婚約も白紙に。夏の里長にはらわたが煮えくり返って仕方がなかった。代行者を敬わず、自分達の保身だけの〈老獪亀〉。スカッと彼らを一掃してほしい。あやめと連理は似た者同士だなぁ。自己犠牲がすぎる所も相手のためを思って素直になれない所も。雛菊の義兄・残雪の登場で、凍蝶が動揺したのにはにやり。もっと煽ってくれw突然出てきた「暁」と「黄昏」の射手には驚いたけど、これも四季の代行者以上に大変な仕事。こちらも守り人がいて主従関係が濃いのが良き。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2022/07/08
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定価825円(本体750円+税)
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ISBN9784049139440
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