あらすじ紹介
勇者に敗れ、再起を図る魔王軍の前に現れたのは、かつての勇者レオだった。
剣術、魔術、古今東西あらゆる技術に精通し、たった一人で魔王軍を倒した最強の勇者。
だが彼は強すぎるために人間の国から追放され、魔王軍へとやってきたのだった。
正体を隠して魔王軍に入ったレオは、人手不足や台所事情、ボロボロの魔王城さえも、身につけたスキルと経験であっという間に立て直していく。
またたく間に新たな幹部にまで上り詰めるレオだが、彼の狙いは魔王軍再生だけではなく、世界全体の“立て直し”にあるようで――?
役目を終えた引退勇者の最後のひと仕事、ここに開幕。
みんなからのレビュー
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nishiyan
19たった一人で魔王軍を壊滅させた勇者レオ。その強さから人間に疎まれた彼が新天地として目指した先は魔王軍で…という転職系ファンタジー開幕。レオの登場に戸惑う魔王軍の面々が彼の経験と実績に裏打ちされた改革案に動かされる様は実に面白い。幹部である四天王は気のいい連中で純粋である点が心地よい。徐々にレオの真の目的と過去が明かされるとともに、彼らと魔王エキドナの人柄が荒んだレオを包み込むというのも楽しかった。名実ともに魔王軍に加わったレオがどんな成長を見せるのか。魔王軍は目的を果たせるのか。次巻が楽しみ。 続きを読む…
ネタバレあり -
ホシナーたかはし
14ちまたで溢れかえる転生勇者ものかと思いきや、なかなかエッジが効いた内容でした。これ続きあるとしても、もうちょっと四将軍にスポットを当てて話を深く広くできるのでは、と惜しい気がする。個人的にシュティーナがメインヒロイン!寝起きのところで、もう、がんばれ~てなってしまった・・・ 続きを読む…
ネタバレあり -
八岐
11★★★★ これは正直アニメ見てから本を読んだ方が良かったかもしれない。この勇者の真実は全然予想していなかっただけにかなり驚かされたので。仲間なんて弱いし邪魔だしいらないぜ、とワンマンで魔王軍を撃退してしまった勇者レオ。万能だからこそ一人で何でもやってしまう独り善がりなタイプなのかと思ったら、むしろ人を使う事にも慣れていて妙に世慣れしてる上に経験豊富な履歴で、最初の印象と全然違うんだけど、何なんだこの勇者!? と思ってたらあれですもんね。驚くと同時にぐぐっと話に引き込まれた構成で、面白かったなあ。 続きを読む…
ネタバレあり -
真白優樹
9人間界に侵攻するも勇者に敗北し崩壊寸前の魔王軍に、勇者が転職のために訪れ始まる物語。―――見つけたいもの、それはきっと視点を変えるその先に。 崩壊寸前の魔王軍に蔓延る問題を解決しながら親交を結び、その親交が勇者を救う鍵となる。そんな独特の優しさと温かさに満ちた物語であり、心温まる中で大きな枠組みでの面白さを楽しめる作品である。やっと見つけた自分だけの居場所。果たして勇者を辞める事が出来た少年は、魔王軍でどんな改革をするのか。この先に出会っていくのはどんな問題であろうか。 次巻も須らく期待であるべし。 続きを読む…
ネタバレあり -
有無(ari-nashi)
8アニメが良かったので購入。俺TUEEE系な勇者が、人間たちから追放され、かつて自分が崩壊させた魔王軍を内政チートばりに組織改革をする話。ところが、性格に難が有って一人で旅して魔王軍を倒した勇者なはずなのに、実際にしていることは自身の豊富な人生経験に基づいた処世術や仕事術の教示。そして、最後にその矛盾の謎が解け、それまでのエピソードの教えが活かされた結末を迎える。この一冊できれいにまとまったけど、あと二冊あるのか。「──これは、俺が魔王軍に入るまでのお話だ。(中略)俺が、ようやく、勇者を辞められた話だ。」 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2022/02/19
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定価737円(本体670円+税)
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ISBN9784040742847
関連サイト
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公式サイト
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
追放された最強勇者、向かうはかつての仇敵・魔王軍!?
人間達が勇者を殺そうとしてくるのなら、こちらにだって考えがあるよ。レオが向かった先は、なんとかつての仇敵、魔王軍! だけどレオは魔王軍の入団面接にノコノコ出て行ったもんだから、顔を見るなり魔王エキドナに追い返されちゃうんだ。……当然だよね? そもそも勇者と魔王軍が面接するっていうのがシュールだよね。
だけどレオは変装魔術だってお手の物。正体を隠して上手く入団したレオは、衰退した魔王軍を持ち前の技術であっという間に立て直していくのさ! そうして瞬く間に幹部にまで上り詰めるんだからさすがだよ。
でもね、実はレオの目的は別にあるんだ。魔王軍を再生させ、その先に目指すのはなんと世界全体の立て直し。気が遠くなるようなスケールの話だけど、かつてたった一人で人間界を救った勇者で、魔王軍出世頭のレオならやってくれるんじゃないかなって期待しちゃうよ。レオの勇者としての最後のひと仕事、その意外な展開に夢中になれる一冊さ!
問題山積みのブラックな職場(魔王城)を勇者が改革するッス!!
たとえば四天王の一人、魔将軍シュティーナは人手不足の中で仕事を抱えすぎて過労死寸前なんスけど、彼女以外にその仕事をできる人がいない。そこでレオは本職顔負けの魔術を駆使してシュティーナの魔力を再現できる護符を作り、部下でも仕事を肩代わりできるようにするんスよ。いやぁ、仕事が減って羨ましい限りッス!
同じく四天王の一人、竜将軍エドヴァルトは自分基準で物事を考えて部下を指導してしまう癖があるんスよ。生まれつき才能を持った人って、他人の気持ちがわからなかったりするッスからね。そんな堅物上司に対して、レオは魔界にはない人間の超兵器と戦わせるんス。さすがのエドヴァルトも、未知の強敵といきなり戦うのは無理だって理解できたようッスね、ニシシ。
山積みの問題をレオが解決して、魔王軍から信頼を得ていくさまがとても爽快なうえに、実生活の教訓にも活かせそうな小説ッス!