あらすじ紹介
「財布? 携帯? ぜんぜん違うよ。私が盗まれたのは――鉛筆さ」仲良しのクラスの女子・奈良芳乃(ルビ:ならよしの)から突如、謎の相談を受けた海鳥東月(ルビ:うみどりとうげつ)。だがそれは奇妙奇天烈な事象の始まりに過ぎなかった。海鳥の自宅に現れた謎のネコミミパーカー『でたらめちゃん』。彼女によって引き起こされるトイレの貸し借り、裏切り、脅迫、掴み合いからの一転攻勢、そして全力の命乞い……全てを終えた後、でたらめちゃんは海鳥に告げてくる。「海鳥さん。私と一緒に、嘘を殺してくれませんか?」海鳥は訳も分からぬまま『嘘殺し』に協力することになり!?
第17回MF文庫Jライトノベル新人賞〈最優秀賞〉作は奇妙奇天烈! だけど青春ストーリー?
みんなからのレビュー
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オセロ
37泥帽子という人物の力で嘘が実体化するようになった世界を舞台に、ある事件をキッカケに出会った、嘘をつけない海鳥東月と嘘しかつけない嘘が具現化した少女の『でたらめちゃん』が世の中に蔓延る世界を捏造する嘘をつく嘘憑き倒していくSFファンタジー。 デタラメちゃんが東月を仲間にする為の駆け引きや、かつてデタラメちゃんが所持していた泥帽子一派の刺客の嘘活かしとの戦いでの逆転劇は読み応えがありました。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
36仲良しの同級生・奈良芳乃から突如、鉛筆が盗まれたと相談を受けた海鳥東月。そんな彼女の自宅に現れた謎のネコミミパーカー『でたらめちゃん』に脅迫され、彼女に協力する青春ファンタジー。訳も分からぬまま、謎めいたでたらめちゃんの『嘘殺し』に協力させられる海鳥。そんな彼女たちの秘密を知ってしまう芳乃。ワケありのでたらめちゃんを追う彼女のかつての仲間たちがいて、構図が変わるたびに少女たちの印象も二転三転するやたらとカオスな展開でしたけど、皮肉にもそんな状況で育まれてゆく友情、そして仲間としての絆が印象的な物語でした。 続きを読む…
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まっさん
26★★ MF文庫新人賞最優秀賞受賞作品。 序盤の導入部分は他に類を見ないような程奇抜で魅力的なものであり、ここから物語がどう繰り広げられていくのかワクワクさせられたが、残念ながらやや尻すぼみ感を感じられる読後感だった。 物語の設定はなかなか面白いものであり、日常において飛び交う「嘘」が空気中を漂う存在であり、それを取り込むことによって人間は嘘をつく、又その想いの強い人間が嘘憑きとなる事で「嘘」が具現化し、世界を滅ぼしかねない脅威となる〜という設定はとても魅力的なものであった一方、スケールの大きい話を期→ 続きを読む…
ネタバレあり -
ひぬ
23嘘をつけない主人公・海鳥東月の自宅に突如現れた謎の存在「でたらめちゃん」。自身を「嘘」だと説明するでたらめちゃんは、海鳥の体質を治すという名目を掲げ、彼女を「嘘殺し」の戦いに巻き込みます。鉛筆泥棒絡みの一風変わったエピソードで始まり、なぜか異能バトルで幕を閉じる何かと形容し難い一冊。強烈なインパクトの出だしだったからこそ、嘘つき同士の異能バトルに舵を切ったのは少し残念だと感じました。正直ちょっと評価に困りました。 続きを読む…
ネタバレあり -
TERU
18ある日自宅に現れた謎のネコミミパーカー『でたらめちゃん』。彼女は私にこう告げてきた。 「私と一緒に、嘘を殺してくれませんか?」 主人公『海鳥東月』は訳も分からぬまま彼女の『嘘殺し』に協力することになるのだが... でたらめちゃんとは嘘から生まれた嘘の擬人化。海鳥東月とは絶対に嘘がつけない少女。そんな二人が嘘を殺していく現代異能バトルという何だか惹かれる内容。 序盤の掴みがここ最近読んだラノベの中でも頭一つ二つ抜けて強烈で一気に引き込まれ中盤以降から尻窄みに感じました。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2021/11/25
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定価726円(本体660円+税)
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ISBN9784046809124
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
第17回MF文庫J新人賞・最優秀賞作は、『嘘をめぐる』物語!
そんな彼女の前に、ある日『でたらめちゃん』と名乗る少女が現れます。彼女は誰かのついた〈嘘〉が実体化した存在で、他の嘘を食べて生きる〈嘘殺し〉なんだそうです。嘘が嘘を食べて生きるなんて、それこそでたらめな話ですよね!
「嘘をつける体質にしてあげる」ことを条件に、海鳥さんは〈嘘殺し〉の手伝いを頼まれてしまいます。嘘そのものの『でたらめちゃん』と、嘘のつけない海鳥さんは、どうやって『嘘を殺す』のか? その方法には、驚かされること間違いなしですよ! 作中に散りばめられた嘘と予想のつかない展開に、何が真実かわからなくなってしまいます!
正反対だけど大の仲良しなふたり。でもお互い『秘密』はあるみたい?
芳乃ちゃんは、表情豊かで優しい東月ちゃんと違って、美人さんだけどクールな女の子。時には、いきなり「世界一、怖い物知らずな泥棒は?」って意味不明なクイズを出したりして、ちょっぴり変わったセンスの持ち主かも? そして東月ちゃんも真面目にクイズの答えを考えるから、ふたりの会話の空気感も独特で、見てるだけで面白いんだ~。
だけど親しき仲にも、隠し事のひとつやふたつはあるよね……。嘘が実体化して、現実そのものを変えてしまうこともあるこの世界では、不思議な事件がいくつも起こるの。仲良しのふたりは、それらを通してお互いに秘められた一面を知っていくことになるんだ。「嘘偽りのない友情ってなんだろう?」って心の底から考えさせられたなぁ……。
そして、嘘がテーマのお話だけあって、東月ちゃんたちの何気ないセリフひとつひとつが気になっちゃうんだよ~。わたしも思わずページを戻って読み返しちゃった! 最初から最後まで、すべて驚きの物語がきみを待ってるよ!