あらすじ紹介
「わたし、〈天命評議会〉……辞める」
誰にも逆らえない「お願い」の力で世界を変えてきた日和。せいいっぱい世界を良くしてきた、はずだった。でも――
〈天命評議会〉の活動のなか、日に日に心を擦り減らす日和を見かねた深春は、彼女を〈天命評議会〉から抜けさせる。
しかしそれは、世界の情勢を狂わせ、二人の関係にも大きな亀裂をもたらしていく。少しずつ、しかし確実に壊れていく日常、見慣れた風景。そして――深春は見なくて済んでいた崩壊を、ついにその目にする。
「好きと言ってもらえて、大切にしてもらえて、とてもうれしかった――。元気でね、深春くん」
これは壊れたままのセカイで、それでも普通の彼氏彼女になりたかった二人の、もしかして、最後の恋物語。
みんなからのレビュー
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芳樹
43この物語の『転』が来たと感じました。普通の女の子として恋人や友人たちと笑いあい楽しく過ごす。一人の女子高校生として、ごく普通の生活を送る。そんな当たり前のことが彼女にとっては何と難しいことか。深く想い合っている日和と深春の、どうしようもないズレが切なく突き刺さる今回でした。二人の未来に何が待っているのか、続きが大いに気になります。 続きを読む…
ネタバレあり -
よっち
42誰にも逆らえない「お願い」の力で世界を変えてきた日和。しかし日に日に心を擦り減らす日和を見かねた深春は、彼女を天命評議会から抜けさせるべく決意する第三弾。評議会を抜けたことで取り戻してゆく、日和らしさとありふれた日常。一方で少しずつ確実に壊れていくもの、見慣れた風景、これまで見なくて済んでいた崩壊。できないことも増えてゆく中で共に過ごす二人の時間、そして日和へのサプライズはとても素敵でしたけど、気づいてしまったことに見て見ぬ振りをできないのが日和なんですよね...ここからどうなってしまうのか気になります。 続きを読む…
ネタバレあり -
星野流人
38人を絶対に従わせる「お願い」の能力を持つ日和が、〈天命評議会〉を脱退するお話。普通の女の子に戻って、深春とごく普通のカップルとしての日常を送る日和。そんなふたりの様子は微笑ましかったです。しかしせっかく取り戻したはずの日常のあちこちに綻びがあることで、世界が破滅へと向かって進んでいる不穏な空気も感じる結果となりました。たったひとりで世界を動かし続けてきた日和が、もうどうしようもないくらいに〈天命評議会〉から逃れられないことを突きつけられた第3巻。ここから深春がどうセカイに立ち向かっていくのかが見物です 続きを読む…
ネタバレあり -
くんぴー
35天命評議会を辞めた日和。それにより、「普通の女子高生」として、彼氏である深春や友人の卜部達と過ごしていく。そんな中で、彼女か時折見せる、慣れていない言動などから、彼女にとってはこれが非日常なのだと思った。そこの空間だけ見ると、一見幸せそうに見えるものの、世界全体を見ていくと、着実に崩壊へと進んでいっている。たくさんの人、そして身近な人がなくなっていく中で、日和の、そして深春の選択が本当に正しかったのかと思う。話のスケールがどんどんでかくなってる。そして最後の日和の選択を受け、深春がどう動くのか楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
ナギ
34普通を選び崩壊していく世界を選ぶか、能力を使い世界を維持するか。という二択を迫られた形ですが、日和が求めるモノは何なのか。非常に重い内容なので心を預けてしまうと自身も崩壊しかねないのでその辺は抑制しながら読むのが大変でした。最終的にどこにたどり着くのか期待しています。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2021/07/09
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定価693円(本体630円+税)
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ISBN9784049135855
関連サイト
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公式サイト