あらすじ紹介
儚げな美貌と強大な聖魔法を持つ心優しき聖女ココ・スパイス……というのはあくまで表の顔。素顔の聖女様は引退後を睨んでちまちま貯金に励む超しっかり者だった。それもそのはず、ココはもともとはストリート・チルドレン。「他人をあてにせず、自分の力で食って行く」その矜持は聖女になった今でも変わらない。教皇の威光? 王子様からのラブコール? ギャングの魔の手? どんな相手だろうが、気に喰わなければありとあらゆる手段で叩きます!
「ジジイ、毎年毎年一時金でごまかしやがって! いつまでも日給銅貨八枚でこんな仕事をやっていられるか!? 今年こそベースアップを要求する!」
「いい加減信仰心を身に着けんか聖女! 日給月給の聖職者なんておぬしだけじゃ!」
教皇だろうが王子だろうが遠慮なし! いつだって自分を忘れない、規格外聖女ココちゃんのドタバタ日常コメディ登場!
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みんなからのレビュー
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アウル
22読友さんの感想読んで購入。監獄スローライフの作者さんの新作なのね。ストリートチルドレンだったココが女神の神託により聖女になるんだけどもいつまで経っても自分を忘れず、気に喰わなかったら教皇だろうが王子だろうがギャングだろうがお構いなしに叩き潰していくお話。初めは前作よりもちょっとインパクト足りないかな?っと思ったけどそんな事無かったわwこっちはこっちで大概でしたwココと同じくらいおかしい王子や苦労人のお世話係のナッツなどええキャラ多いのも良かったな。 続きを読む…
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のれん
14読みやすくキャラ造形も嫌味が強くなりすぎないように配慮したり、フォローを欠かさないようにしている。 だから目立つのだが、構成は薄い。章同士の繋がりが薄く、トラブルも心情的な転が起きず繰り返される。 主人公はケチだと言われるが、昼飯代程度のお小遣い日給をコツコツ貯蓄し、現状に文句いいつつも与えられた仕事や面会を最大限こなすのは普通に褒められたもの。 係長とか部長補佐とかにされそうな性格で、本人は一次産業市場で働きたいという、難儀な性格の所は面白い。 だがそれ以上の動きがないというのは1冊の書籍として弱い。 続きを読む…
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アマノサカホコ
11大阪市図書館。貧民街で生きてきたココの元に追ってが...信仰心がないため、聖女業としてお仕事をするココのはちゃめちゃ人生本。一人で生きてきただけに逞しすぎるヒロインが楽しめる。息抜きに町ブラ中、ギャングに捕まりボスとの対面でボスが即座に土下座で謝るシーンは笑った。怯えすぎである。田舎あるあるも笑えるしパンツ穿いていない事件で王子がすっ飛んでくる所はお気に入り。イケイケどんどんの聖女に唯一対抗している王子とのアホっぽい会話ややり取りが楽しい★★★続きおかわり 続きを読む…
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ユウ@八戸
10前作がとても好きなので購入。ストレートチルドレンだったココが神託により聖女になり、聖女としての教育を受けるけどそれはそれとして野良根性も忘れていないそんなコメディ。レイチェルと比べるとマイルドか…と序盤は思うけれども、読み進めていくと『あ、充分おかしいわ』と気づきます。読む側の感覚が麻痺している。銅貨のために泥だらけになり、生意気な新入りと決闘。サイコじゃなくてクレイジーだった。そんなココと同等におかしい王子と、ここのお世話係のナッツ。オークの肉を食用にしてる世界観もおもしろいので、2巻も期待です。 続きを読む…
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八千
6とても自分好み。表紙やタイトルからのイメージを斜め上に裏切っていく感じ。基本的には破天荒で守銭奴な聖女が周囲を振り回していくドタバタコメディで間違っていないのだけど、主人公であるココだけでなく周囲の人物たちも皆狡猾で聡明な知性を感じて、話の節々に心理戦染みた騙し合いが混じる。加えて、その下地として聖女が所属する宗教団体の構造をしっかりと作り込んで、宗教的・政治的な側面からも話を進めていく辺りに、作者の視野の深さを感じる。それでいて全体の雰囲気自体はコメディを崩さず読みやすいのが流石。もっと評価されるべき。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2021/03/30
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定価1320円(本体1200円+税)
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ISBN9784047365391
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
お金目当てのハチャメチャ「聖女」が大活躍!
実は彼女、元々孤児の出なの。教義に触れたこともなくて、そもそも信徒じゃないのね。聖女のお仕事だって、お駄賃をもらえるからやってあげてるんだって。そ、そんなのあり!? だけど、それも引退後にきちんと独り立ちするための費用を稼ぐためなのね。ココって意外と堅実的!
でもね、お金だけで動くわけじゃないんだ。下町には他人の人生を狂わせるような悪事はしちゃダメ、っていうルールがあるの。だから人攫いをしようとしたギャングを、聖魔法でこらしめたりするの! 下町に住んでたときには、”スパイシー・ココ”(舐めてかかるとひどい目に遭うココ)って呼ばれてた彼女の暴れっぷりは、読んでてとっても気持ちがいいんだよ!
俗物教皇に変態王子…今日も聖女の周りは賑やかです
でも、文句を言いながらもナタリアは歴代のお世話係とは違い、規律に縛られないココの生き方を尊重してくれているんです。ココなりに困っている人を助け、下町の人々を気遣う。そんなココをナタリアは温かく見守り、なにかと世話を焼くんですよ。ココが信頼しているのも頷けます。
また、ココのことを溺愛するけど、どこか食えない性格の”変態”王子セシル、タバコ好きで俗物的な教皇や、ココすら怯える説教をする修道院院長など……個性豊かなキャラクターたちが物語を楽しく彩ってくれていますよ!