あらすじ紹介
精霊が紡ぐ「英雄録」──それは、この世界の誰もが憧れる至高の英雄譚がいくつも記されている書物。何の取り柄もない僕アイル・クローバーは、英雄録に「主役(えいゆう)の一人」として名を刻んだ同郷の英雄ベルお姉さんに「私の弟子になってみない?」と持ちかけられることに。「他の誰も期待してなくても、私だけはアイルちゃんに期待している」。その言葉を糧に、姉弟子シティさんとの絶望的な実力差や魔導書イゼゼエルとの悪夢の関係に直面してもあがき続ける。主役と端役、期待と絶望、臆病と無謀──言い忘れてたけど、これは僕が「最高の主役(えいゆう)」になる物語だ。
みんなからのレビュー
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海猫
75何の取り柄もなく、期待されたことがなく臆病な少年アイル・クローバー。彼が同郷の英雄ベルお姉さんの弟子になったことから、アイルは主役を目指して行動する。何者でもない少年の成長を描くので、ジュブナイル風な味わいがあった。また修行パートも多いので、剣豪小説的な楽しみ方もできる。変化球なところがまったく無く、王道を真正面から描く姿勢が好ましい。後半を読むとアイルは予想以上に逆境にいるのだが、乗り越えようと覚醒する様は、気持ちが上がる。この巻で主人公を掘り下げたので、次巻はファンタジーとしての広がりが、読みたいな。 続きを読む…
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よっち
38この世界の誰もが憧れる至高の英雄譚がいくつも記されている書物「英雄録」を精霊が紡ぐ世界。同郷の英雄ベルに誘われた臆病な少年・アイルが最高の主役を目指すファンタジー。向かった剣の都で突きつけられた実力者たちの圧倒的な存在感、そして周囲の期待を集める姉弟子・シティとの絶望的な実力差。魔導書イゼゼエルと出会い急速に力を付けていくアイルが、臆病な心に抗ってわりとえげつなかったベル姉さんの思惑を乗り越えてみせた展開は熱かったですね。対照的なシティとの関係や、物語としてもこれから展開していくのか期待のシリーズですね。 続きを読む…
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アウル
30これは面白かったな。何の取り柄もなく誰からも期待されていないと消沈していたアイルは同郷の英雄ベルに弟子にならないかと持ちかけられる。絶望的な実力の差や植えつけられたトラウマに直面してもあがき端役が最高の主役へとなっていく物語。初めはあ~、そういう感じで話進むのねと思っていたけど真実が明らかとなり、アイルが主役の為の道へ割り込んでいくシーンは特によかったわ。果たしてアイルはどんな英雄録を遺していくのか、姉弟子との約束はどうなるのかと次巻が楽しみな作品だわ。 続きを読む…
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ひぬ
29精霊が紡ぐ「英雄録」に自分の名を記そうと足掻く「端役」のアイルの成長物語。何の取り柄もないとされるアイルが故郷を飛び出し、英雄の一人である同郷のベルお姉さんの弟子となり、主役を目指していきます。最悪なスタートからの出発ではありましたが、挫折からの成長など、アツい展開のオンパレードでした。姉弟子のシティとのライバル関係や魔導書の導きがあり、さらに成長を遂げるであろうアイルの行く末が気になります。某作品が頭の中をチラついてしまってのは難点ですが、これからの展開でそのイメージが払拭されることを願っています。 続きを読む…
ネタバレあり -
げんごろう
25何の取り柄もない少年がやがて最高の主役(えいゆう)になる物語。 弱い自分を脱ぎ捨て強者の道を駆け登る。 いわゆる成り上がり系が好きな自分としては大変好みな作品。 ヒロインとの関係性も絶妙で今後それがどのように変化していくのかも楽しみ。 期待の新シリーズです。 続きを読む…
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みんなのラノベまとめ
製品情報
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レーベル
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発売日2021/02/25
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784046802385
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
己の殻を破れ! 「世界の主役」になるまでの熱いストーリーが魅力!
その一方、主人公の姉弟子になるヒロインのシティは『主役』。たったの3ヶ月で、世界最強の六人と呼ばれる【《六大称号》】の一つ、【《白姫》】を得るくらいなんだ。まさに新進気鋭のエースというわけ。
そんな立場の違いに比例するように、魔獣を前に怯えるアイルに対して、シティは勇猛果敢に立ち向かう。無名で期待されていないアイルと、有名で期待されているシティ。いくらアイルがあがこうとも、次の瞬間には2人の間には差が生まれてるんだ。そんな『端役』である主人公と、『主役』であるヒロインの描かれ方は、いま、『主役』になれてないと思っている人ほど身にしみるだろうな。
でもね。
だからこそ、アイルが殻を破った瞬間のカタルシスが熱いんだ! 怯えていたアイルが、シティを追い越して敵に立ち向かう姿は、大きな夢を抱いていた人ほどキャラクターに感情移入しちゃうと思うよ!
圧倒的迫真の心理描写。まさに英雄譚の主役です!
それでもアイルは決して諦めませんでした。シティからアドバイスをもらいながら修行に打ち込み、やがて「主役」にしか発現できない能力を得ます。
さらに強くなるシティや、思わぬ人からの裏切り。力を得ただけじゃうまくいかないことはたくさんあります。それでも、ライバルにも陰謀にも、最大の敵である自身の臆病さにも、アイルは折れそうな心を奮い立たせて全力で立ち向かっていくんですよ~。
そんな姿は英雄譚の主役にこれ以上なく相応しいですし、著者の生き様がそのまま反映されたような、迫真の心理描写にはぐっときちゃいましたね!