あらすじ紹介
『最愛の人に殺されたい』と願う高校生・淀川水面は、死神を名乗る女から一人の少女を紹介される。
「貴方が殺されたい人ですか?」出会い頭にそんなことを尋ねる少女。名前は浦見みぎり。『最愛の人を殺したい』という願望を持つ少女だった。
互いの望みを叶えるために、二人は協力関係を結ぶ。水面はみぎりに愛されるため。みぎりは水面を愛するため。
「貴方には、私の理想の男性になってもらいます」「……分かった」「殺したくなるくらい魅力的な男性にしてあげますから、覚悟して下さい」
こうして始まった、歪な二人の歪な恋路。病的で猟奇的で不器用な少年少女が最高のデッドエンドを手に入れる物語、開幕。
みんなからのレビュー
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よっち
39『最愛の人に殺されたい』と願う高校生・淀川水面が、『最愛の人を殺したい』願望を持つ少女・浦見みぎりを紹介され、最高のデッドエンドを手に入れるべく協力関係を結ぶ物語。死神を名乗る女から紹介され、互いの望みを叶えるために動き出した二人。救いのない人生を生きてきて、未来に希望もなくて、けれどお互いを知ってゆくうちに自覚してしまう想い。心境の変化が垣間見えて、だからといって軌道修正できない不器用さには苦笑いでしたけど、遠回りしてようやく向き合った彼らがこれからの困難をどう乗り越えるのか、続巻に期待のシリーズです。 続きを読む…
ネタバレあり -
芳樹
34「最愛の人に殺されたい」淀川水面と「最愛の人を殺したい」浦見みぎりが出会うとき、物語が始まる…。これは面白い。読んでいてゾクゾクしました。殺して欲しいけど最愛の少女には生きていて欲しい少年。最愛の少年を殺したいけど自分も共に死にたい少女。そんな二人による二律背反の純愛ストーリー。重ためな家族愛のエピソードが展開されますが、少年少女二人のコミカルな掛け合いがそれを軽くしているという秀逸な構成になっています。2巻も刊行予定ということで、ハッピーエンドのその先を楽しみにしています。期待の新シリーズでした。 続きを読む…
ネタバレあり -
しぇん
29人物紹介が不穏すぎてSFなのか?と気になって読み進めました。登場人物はそれなにいて、関わってきているのですが一昔前に流行ったセカイケイを読んでるような気分を味わいました。続刊きまってるようなので、読んでみようかなと思います 続きを読む…
ネタバレあり -
アウル
28「最愛の人に殺されたい」と願う高校生・淀川みなもは死神を名乗る女から「最愛の人を殺したい」という願望を持つ浦見みぎりを紹介される。お互いの望みを叶えるために協力関係を結ぶのだが......歪な二人の歪な恋物語。個人的には最後の結末は好きだったんだけれどもそこまでに至る話はいまひとつ乗りきれなくてあんまり楽しくなかったな。というか結構綺麗に終ってるのに巻末で続刊決まっているらしいがどんな内容になるのかね? 続きを読む…
ネタバレあり -
みやしん
24軽めのタイトルからいい意味で裏切られる愛と殺意と精神の三重螺旋は、令和のラノベとは思えないサイコスリラー。さながらペンキをいくら塗っても消えない壁の落書きのように、上書きしきれない幼少時の記憶は現在でも姿を現す苦しみを醸し出す。もう少しヴィラン役の執着に因縁があったら…と思わないでもない。セカイ系にも通じる上澄みの台詞の掛け合いが、登場人物達の常人とは異なる領域に立っている事をよく演出されている。反面、主人公・ヒロイン・敵とそれらの家族以外の出番に必要性を感じられなかった。 続きを読む…
ネタバレあり
みんなのラノベまとめ
製品情報
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レーベル
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発売日2020/11/25
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784046800756
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
水面くんたちの願いが叶えば、みぎりちゃんのそばに愛する人はいなくなっちゃう。ふたりの関係に正しい未来なんて待ってなくて、愛は愛でも共依存的なものに近いのかも。でも、不幸せな願いや、そんな願いを抱くようになった傷だらけの過去を共有しながら、傷跡をなめあうように一緒にいるふたりはとっても幸せそうで……うぅ~、なんだろう、こういう気持ち!? エモい、っていうのかな!? うまく言えないけど、水面くんもみぎりちゃんも、ふたりの間違えた関係も、言いようもないほどに好き~! って思わされちゃったよ~!
願いも過去も、普通の人間の生き方からは外れてしまった水面たちは、お互い他人と密に接するのさえほぼ初めての経験。だから相手の好みに合わせようと努力したり、カップルらしくデートなんかもしてみたりして、初々しく仲良くなっていくんです。そんな努力のかいあって、ふたりは心を通わせていくんですけど……仲睦まじい、甘~い雰囲気のふたりが話している内容は、「水面をどうやって殺すか」なんですね……。甘々な空気なんだけど破滅的なんて、ラブコメの中でもなかなかに新ジャンルですね……!
楽しげに絞殺の予行演習までしてしまうなど、明らかに異常な水面とみぎり。でも、当のふたりは、そんな異常の中で、うらやましくなるほどに満たされているんですよね。もし、「普通に」生きることに息苦しさを感じているなら、きっとこのラブコメにはすごく共感できちゃうんじゃないでしょうか。