あらすじ紹介
68番目の勇者として異世界に召喚されつつも病弱で見放されていた杉本刹那は、23番目の勇者カイルからその命と共に大いなる知識と力を受け継ぎ、勇者の責務からも解放される。三度目の人生にしてようやく自由を得た刹那は、冒険者として生きていくことに。見るもの全てが新しい旅の中で生まれる出会いと別れ、それが彼とそしてこの世界を変えていく。
みんなからのレビュー
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すがやん
24web既読。隷属の勇者として無理やり異世界に来た青年と、奴隷だった獣人の子供。孤独と癒しの物語。内面まで丁寧に描かれていて、旅の中、様々な種族や国と関わることで、ファンタジーとしても、ヒューマンドラマとしても、じっくりと読み込むことが出来る。大好きな小説の一つなので、続いて欲しい。 続きを読む…
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ひぬ
18【読み放題】68番目の勇者として異世界に召喚された刹那。病弱故に勇者としての責務が出来ず、軟禁状態になっていた彼ですが、昔の勇者・カイルと出会う事によって状況は大きく変わります。セツナが手に入れた力は自分の実力ではないというのを自覚しているのでそこの不安定さが上手く表現されていて良かったです。話の主軸はむしろセツナの精神面での成長だったので、チートの存在をあまり感じさせない優しい物語でした。弟子との絆も良かったです。 続きを読む…
ネタバレあり -
せ〜ちゃん
16★★★★★ 68番目の勇者として召喚された刹那は23番目の勇者に救われる。いきなり「生」を与えられた刹那(セツナ)が手探りで異世界を渡るのだが、その命の重さを背負い全てに懸命な姿は生き急ぐかのようで痛ましい…。 与えられた力と記憶を駆使し、人と関わり助けられ教えられ成長していくのは面白く、それ以上に、助けた奴隷の獣人をアルトと名付けて弟子として育てていく様子は微笑ましく温かい。 セツナの言動はアルトが生きていけるように厳しさも交えているのに無自覚にも優しさに溢れていて、子育て物語としても読み応えがある♡ 続きを読む…
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ブラフ
11【図書館】「なろう」に連載して10年後に書籍化された作品。異世界転生モノで、Side主人公+Side勇者で大筋が進むのか?主人公視点の話の間に主人公を知る登場人物たちの語りが入り、巻末に勇者視点の話が入る。勇者が消耗品として扱われる国へと転生した主人公刹那は出来損ないの勇者として死に、冒険者セツナとしてこの世界を見て歩くことに。異世界転生モノとしては良くある設定と世界観。あとはどうストーリーで引き込むのか。今のところは引き込まれるものはなく、とりあえず2巻も読んでみようかな。 続きを読む…
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碧海いお
9表紙に惹かれて読んでみました。68番目の勇者として異世界から召喚をされた刹那でしたが、病弱で見放されるという始まり方。三度目の人生でやっと幸せを掴んだというファンタジーでした。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2020/10/05
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定価1430円(本体1300円+税)
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ISBN9784040737904
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
セツナ自身が、二度目の人生で彼を召喚した国から捨てられたように、彼が生きる異世界は、現実世界と同じで決してきれいな場所ではないし、生きていくだけで大変です。けれど、そんな場所でも初めて世界に触れるセツナは、一生懸命に生きて、いろんな人間らしい感情を見せてくれます。誰かを虐げる奴隷商のような人間に怒り、傷ついた弱者を慈しむ。純粋な、優しい心でそうふるまう彼を見ていると、生きていく中ですり減っていた心が蘇ってくるみたいで、ノスタルジックな気持ちにさえなっちゃいました。
2010年から小説家になろうで連載され、長く書籍化を待ち望まれてきた本作。人間として大切な気持ちを呼び起こしてくれる、心に響く物語です!
どれだけお金があれば何人暮らせるか、とか、国と冒険者の関係とか、このお話はそういう部分がしっかりしてて、とってもリアリティを感じるの。それに、この世界で生きてる人にもひとりひとりに人間味があってね、森で倒れてて、一晩だけセツナと語り合うおじさんや、やたらとセツナに突っかかる冒険者にも、そうなる理由やその人の信念がしっかりあるんだよ! すぐに別れちゃう脇役になるには、本当にもったいないくらい! みんな、またセツナに会えるといいなぁ~。
中でも一番好きな子は、セツナと一緒に行動する、獣人のアルト! 元は奴隷で、痛めつけられて誰も信じられなくなっちゃった子なんだけど、本心から大事に思ってくれたセツナには、一緒にいたい、役に立ちたい、って純粋に懐いてくれるんだ! そんなアルトの姿はとっても微笑ましいんだけど、それ以上に、セツナから大切にされるアルトは過去なんて忘れちゃうくらい幸せそうに見えて、胸がぽかぽか、温かくなっちゃったな!