
あらすじ紹介
彼の名前はマルタ・サギー。本当は少し違うけれど、オスタスに来てからはそう呼ばれている。職業は『名探偵』。けれど推理はしないし、できない。マルタにあるのは“事件を強制的に終結”させる力だけ。彼がその力を行使すると“世界の法則さえ捻じ曲げて事態が解決”してしまうのだ。「だってどんな世界でも働かなきゃ、生きていけないし。僕にできるのは『名探偵』だけだし」完璧な探偵であり、同時にまったく探偵でないマルタ・サギーは、如何にして『名探偵』になったのか? 彼の“秘匿されている”過去が、そして宿命の好敵手、怪盗ドクトル・バーチとの出会いの顛末が、今初めて明らかになる! マルタは、へらりと笑う。「不安なのは、どこでだって一緒だ。だから新しい世界で、僕はどんな僕になろうか考えたのさ」
みんなのデータ
-
3
評価する -
2
読みたい
みんなからのレビュー
-
皐月
34学校を辞めたその日、鷺井丸太が迷い込んだコンビニは異世界「カード戦争」の舞台への入り口だった。そこで手に入れた「名探偵」のカードを使い、マルタ・サギーとして「名探偵」をすることに…。タイトルはミステリだけど、カード・ゲームとファンタジーの融合とした話です。名探偵なのに推理出来ないし。マルタの能力は「事件を強制的に終結」する力。 続きを読む…
ネタバレあり
-
aya.
30いいえ、マルタ・サギーはカード使いです。短編もあるらしく、そっちから読めば良かったのか? 続きを読む…
ネタバレあり
-
ダージリン
20復刊の改稿部分が気になるので、先に再読(笑)。ストーリーも文章も挿絵も全部気に入ってて、今でもその気持ちは変わらないな~。 続きを読む…
ネタバレあり
-
薄明
10探偵とは言い難いが、名探偵とは呼べるかもしれないマルタ・サギーの事件簿。現代日本でひときわ自堕落に育った少年に推理力はなく、偶然手に入れたカードの力で事態をねじ伏せる。このカードは昔話の呪具みたいなものか。主人公はへらへらしていて逃げ腰で礼儀がないが、青臭い正義感をまっすぐに出すところは悪くない。また彼が心底嫌がった時に警官がそれを受け容れたのは良かった。名探偵が事件を解決すれば被害は最小で済むだろうが、それを強いるのは犠牲を強いること。無理を無理と言うのもそれを受け止めるのも大切だ。前者が子供なら尚更。 続きを読む…
ネタバレあり
-
織田麻里
7【B☆W】【再読】主人公が高校を中退し、教科書を焼く場面からはじまる。初読の時も、この場面の寄る辺ない感じが巧くて、主人公の立場や心持ちが、よくあらわれていたと思います。その後、偶然にも超常能力を持ったカードを所有することになり、異世界オルタスに行くのですが、普通の当たり前の親切が、砂漠のオアシスの様に彼の心に染みて…一昔前の作品ですが、今読んでも面白いです。(富士見ミステリ文庫って、まだあるのかしら) 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
-
レーベル
-
発売日2011/12/01
-
定価500円+税
-
ISBN9784829162330