あらすじ紹介
空に浮かぶ遺跡、それは神が残したものだといわれている――。遺跡を攻略する騎士団に臨時で雇われた"歴戦の傭兵"アインハルト・ウィラーは、その名に恥じぬ経験と知恵でどんな罠や強敵をもねじ伏せていく!
みんなからのレビュー
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海猫
62第25回スニーカー大賞「特別賞」受賞作。新人のフレッシュな作品というよりは、まるでベテラン作家の手慣れた芸風を感じさせる内容。軽快でテンポあって読みやすい。主人公とヒロインが互いに影響しあってドラマが広がっていくあたりは、展開がしっかりしていて納得感あり。なので面白く読んだしその上で欲張りを言うと、そつの無さが物足りなさになってる気がしなくもない。世界観なり描写なりアクションなり平均点以上を取ってる感じなので、どれか一点さらに突き抜けたものがあると、熱気が生まれたように思う。ライトに読めて良いんだけどね。 続きを読む…
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まっさん
26★★★★ スニーカー大賞特別賞受賞作品。まさに遺跡攻略物の王道を征く作品といった印象を受ける今作。ラブコメ要素などもほとんど含まれず、ただただひたすらにファンタジー物としての特色を色濃く描いてくれた今作は、そういった純ファンタジー作品が好きな人にはある程度刺さるのではないだろうか。ただ、その分良くも悪くも王道ファンタジー物であるために他作品との差別化があまり取れていない所が少し物足りなく感じてしまったのと、終盤の展開が少しご都合展開が過ぎる気がするところが残念だったかなと。あとがき的に続刊はあまり→ 続きを読む…
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ツバサ
18訳あり傭兵と優しき副団長の2人が関係を築いていくファンタジー。傭兵が抱えていた傷は想像以上に根深くてどうなるかと思いましたが、副団長が傭兵を理解するのを諦めなかったのが傭兵を過去から救い出すことに繋がっていました。最後は爽やかさが残っていて、素敵でした。 続きを読む…
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しぇん
18題名からちょっと避けようかな?と思ってしまいましたが面白かったです。傭兵無双ものぽいですが、何も間違っていなかったはずなのに破滅願望に囚われてしまった少年が、少女と出会い再生されるのが物語が本質だったのが好みでした。もう別作品の発行が決まってるようですが、続きがあれば読んでみたいです 続きを読む…
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げんごろう
14天空に浮かぶ太古の遺跡を攻略するバトルファンタジー作品。 相当厄介な性格の主人公を想像してましたが、思いのほか真っ当で男気もあり好印象でした。 魔法を駆使したバトル、鋼船都市や空の遺跡といった世界観も魅力的。 これからに期待の作品ですね。 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2020/07/01
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784041097632
関連サイト
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公式サイト
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
型破りな傭兵のアインハルトと堅物な女騎士のアリア、生き方も性格も正反対な二人はまさに水と油だね。けれど幼い頃から数々の遺跡を渡り歩いたアインハルトの経験と実力はアリアも認めざるを得ず、アインハルトもアリアの才能や人望を見出して、お互いに背中を預ける姿が熱くなるんだ。
アインハルトが使う硝子の魔法は脆くて儚いけれど、力自慢の騎士や古代遺跡の守護者を翻弄する変幻自在な戦いぶりは、型にはまらない彼らしくて玄人好みだね。雇われたのならば仲間のために身体を張って、必ず生きて帰す。報酬で動く傭兵であっても仁義を通す彼の流儀が惚れ惚れするんだ。
過去の後悔からいつも自分の命を粗末にするアインハルトを諌めて、はじめて彼に救いの手をさし伸べるアリアも感動的だったな。本当に救われたのは彼の方だったのかもれないね。物語の前と後では、二人ともひと回りもふた回りも大きくなってみえるよ。未知へ挑むことで自分の世界観を広げる、これぞ冒険の醍醐味ってやつだね。
トラブルメーカーとして厄介者扱いされているアインハルトはまさに«型破り»。その日暮らしで刹那的な生き方をしています。アインハルトは幼い頃に一人で敵と罠にまみれた遺跡に取り残されことがあり、命からがら生還しています。その経験が日頃の刹那的で型破りな言動と共に、遺跡攻略での達観した行動に結びついているんです! 危険な遺跡探索では、ときとして仲間を生かすために誰か一人を見捨てる冷たい選択をしなければならないことも。そんなときに迷わず自分を犠牲にできるアインハルトは紛れもなく、誰よりも優しく気高い騎士でした。
遺跡探索はひとりではできません。仲間と力を合わせて罠や仕掛けを突破し、遺産や歴史的発見の喜びを分かち合い。絶体絶命の状況では自分の命を預けて共に戦う。そんな冒険を繰り返すうちに、いつの間にお互いのかわだかまりもなくなっている――。アインハルトと仲間との絆と成長が眩しい作品です!