あらすじ紹介
壇上貫地と石野美香、そして僕、阿久津吾郎は、幼なじみで文芸部に所属していて――ちょっと特殊な力を持っている。超能力と呼ぶ
にはおこがましく、マジックと呼ぶにはつたない、その程度の特殊能力だ。ゲームで言うバグのようなその力を、僕らは“グリッチ”
と呼んでいる。その力を使って、僕らは世界征服を目指している。冗談に聞こえるかもしれないが本気だ。僕たちが抱えているそれぞれの事情を考えると、世界を征服しないと救われないのだから――。
新たな愛の形を描いたちょっと不思議な新感覚ラブコメが登場!
みんなからのレビュー
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よっち
33幼馴染で文芸部に所属し、ささやかな特殊な力を持つ壇上貫地と石野美香、阿久津吾郎。その力を使って世界征服を目指す彼らが、目的を叶えるために求めていた能力を持つ後輩・開田環子と出会う青春小説。それぞれが抱える人に言えない密かな想いを叶えるため世界征服を目指していた三人と、その危うくも均衡していた彼らの関係に波紋を投げかけた環子の能力。世界征服のお題目はやや消化不良でしたけど、葛藤しながらも決着をつけてゆく三者三様の決断はどこまでも自らの想いに真摯で、彼らのその後が描かれたエピローグがとても印象的な物語でした。 続きを読む…
ネタバレあり -
まるぼろ
21阿久津吾郎に壇上貫地、それに石野美香の幼馴染三人は「グリッジ」と名付けたちょっとした特殊能力持ちだが、同時に三人はそれぞれのおいそれと人には話せない悩みを解決する為に「世界征服」を目指していたが…と言うお話です。三人それぞれの道ならぬ初恋に終止符を打って自分の気持ちにけじめを付ける、と言う展開は読んでいて真っ当で面白く読む事が出来ました。三人それぞれ失恋した経緯も違いますが、読んでいて納得できる形ではありましたし、その三人の今に応援したくなる終わり方でもありました。次回作にも期待です。 続きを読む…
ネタバレあり -
ツバサ
12主人公・五郎と幼なじみの美香、貫地はそれぞれ、救われない愛を持っていて、世界を変えようとしている。最初は軽い話かと思いきや、謎が解けていくうちに、のしかかってくる愛。彼ら彼女らが迎える最後は苦いような晴れやかなような、どう受け取るかは人それぞれということで。 続きを読む…
ネタバレあり -
マヌヌ2号
11他愛ない特殊能力(特定の条件を満たすと人に握手を強制できるetc……)を持った幼なじみ同士の主人公たちが、その能力を活かして“世界征服”を目論むという導入から、段々と話がスライドしていく。“世界征服”が何を指すのか、と言うところから、彼ら自身のパーソナリティを巡る方向へ話が向かい、「あぁ、そういう話なのね」と腑に落ちた。タイトル通り“世界は愛を救わない”し、世界を変えられない以上、彼らは自分自身の力で自身が抱える問題と向き合わなくてはならない訳で、それってなんか理不尽だよなと思った。例えそれが愛だとしても 続きを読む…
ネタバレあり -
真白優樹
11文芸部に所属するちょっとした特殊能力を持ち世界征服を目指す幼馴染同士の三人が、新たな能力者である後輩の少女と出会い始まる物語。―――世界も愛も救っちゃくれぬ、ならば誰が彼等を救う? 愛、時に身勝手なその想いが三人を縛る鎖となり、だけどそれでも救われぬからこそ愛を胸に前へともがき進む。荒唐無稽に見えるその目標の裏に潜む理由に胸を撃たれるこの物語、彼等が愛と向き合い折り合い、導き出した結論は読者の貴方の心に何を齎すだろうか。それを確かめる為にも是非読んでみてほしい物語である。 うん、かなり面白かった。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2019/08/30
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784065169681