あらすじ紹介
もしかしてお姉さん、異能持ちですか?
僕――世杉見識は目を放すとすぐサボる、意識の低いアルバイトである。自慢することではない。
バイト開始当初は、「能転売業なんてうさんくさ過ぎる、すぐに逃げよう」なんて思っていたけど、異能関係者は変わっている人が多くて、ちょっと楽しいと感じている。
異能というのは――超能力とか秘蹟とか、そんな呼ばれ方をする、とにかく不思議な力のことだ。それは人の願いと共に現れ、いつのまにか消えていく、一時の奇跡である。
そう稀少なものでもないが、誰もが自由に手にできるわけではない。
だから、持たない者は皆こう言う――自分も欲しい。
欲しいと思う人がいるのなら、そこにビジネスチャンスは生まれる。
異能を売りたい人と、異能が欲しい人を結ぶお仕事――異能転売業はこうして成立した。
僕の働く秘蹟商会もそんな異能転売業社の一つである。
店舗は埼玉の片隅にある古い建物。働いているのは店長とアルバイトの僕二人だけ。まだまだ規模は小さいが、明日の成功を夢見て僕らは日夜奮闘している。
「さてと・・・・・・
ポンコツかわいい店長のために、異能力保有者を捜しに行きますか」
第6回小学館ライトノベル大賞審査員賞受賞作。
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みんなからのレビュー
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よっち
35強い願いから生まれる異能を取り扱う秘蹟商会でバイトする高校生・世杉見識と雇い主ゆおさん、そんな彼が商売に繋がる異能力保有者たちを探す過程で出会った少女たちの物語。異能転売というテーマで見ると平凡ですが、登場する可愛い少女たちは皆何がしかの鬱屈を抱えた弱者。彼女たちと関わるうちにその本質を見極めていく見識は突き放した物言いをするものの、自らもまた恵まれない境遇であるがゆえに、彼女たちが前を向いて生きていくのに何が必要かよく分かるんですね。何を見るかで評価が分かれそうですが、続巻出るならまた読んでみたいです。 続きを読む…
ネタバレあり -
まりも
35人の願いによって生まれ、いつの間にか消える奇跡の存在「異能」。そんな異能を売るお店で働く少年の物語。良くも悪くも新人賞といった感じの作品でした。異能を商品として扱うという設定は面白いし、可愛らしいヒロインはひじょうに良かった。ただ物語の展開が分かりやすすぎる点や欲望に対する考え方、醜さの描写が薄っぺらいせいで面白みに欠けていたのは残念。中途半端に尖っているせいでイマイチ乗り切れないんですよね。発想自体は好きなので、今後に期待したいところ。とりあえず次巻は出たら買う予定。 続きを読む…
ネタバレあり -
真白優樹
26異能と呼ばれる不思議な力を転売する店で働く少年と少女の物語。・・・この発想はなかったぜ。まさしく新たなジャンルを切り開く作品と言えるのではないだろうか。また主人公とヒロインの関係性が中々に面白く、主人公にはぜひとも願いをかなえて幸せになってもらいたい。・・・似た者同士だからこそ寄り添い合う、うんいいね。まだまだ未熟な部分はあるかもしれないが本当の新ジャンルなのだからこのまま成長して新たなジャンルの道を切り開く先導者になってもらいたいものである。打ち切りにならず頑張ってほしい。 次巻も楽しみである。 続きを読む…
ネタバレあり -
垢変更しました
16異能を買い取り、必要とする誰かに売る高校生アルバイトさんのお話。人数を多くだそうとしたせいか一人一人の掘り下げが微妙に甘いなー、とは思ったがそれ以外は割といい。それぞれの抱えてる闇というべきものを解決するのでもなく....異能に対するアプローチと同様、かなり特殊な1冊だなと思いました。ただ今期の某アニメをみてるからか、妙に感傷的に読んでしまったので、しばらく経ってからまた読み直したいです。次巻出たら買います。 続きを読む…
ネタバレあり -
晦夢
16人の願いで生まれる異能。それを売り買いする秘蹟商会の物語。異能を売り物として見るという変わった異能へのアプローチが面白い。そんな秘蹟商会でバイトする世杉見識が出会った異能持ちたちとの物語。英惟花も可愛かったが、風利がすごい可愛い。バカだけど。一色も本性が出た所凄く可愛い。生意気な後輩だと思ってたけどあの変化は良いものだ。ゆおさんも可愛い。人間のいろいろ黒い部分も見えて、でも優しさを失っていない物語で非常に良かった。次巻も楽しみ。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2015/07/22
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定価652円(本体593円+税)
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ISBN9784094515596