鳥葬 まだ人間じゃない
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鳥葬 まだ人間じゃない

幼なじみが死んだ。ラブホテルで。首を吊って……。他殺か? 自殺か? 主人公・陵司は、死んだ幼なじみの葬式で再開した桜香と共に、事件の真相を探り始める。かつて犯した「殺人」に振り回されながら……。
江波光則 (著) / くまおり純 (イラスト)
シリーズ:鳥葬(ガガガ文庫)

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あらすじ紹介

少年達は「殺人」という過去に振り回される

幼なじみが死んだ。
ラブホテルで。首を吊って……。
他殺か? 自殺か?

事件の前日、死ぬ間際の八尋から送られた「過去に殺される」というメール。
ある日届いた、「次はお前を殺す」という謎のメッセージ。
八尋がインターネット上で自慢した「殺人」という偽りの記憶。

主人公・陵司は、八尋の葬式で再会した旧友・桜香と共に、事件の真相を探り始める。かつて「殺人」を犯した陵司の過去を、自分の過去のように振り回し続けた八尋を襲ったものの正体は?
八尋の死が、「殺人」以降関わりを絶っていた5人の少年少女を再び結びつける。
……一体、誰が、八尋を?

『ストレンジボイス』『パニッシュメント』『ペイルライダー』の学園三部作にて根強い人気を誇る、鬼才・江波光則が新たに送る、青春群像ミステリ! 乞う! ご期待!

――あのとき、俺たちはまだ、人間ですらなかった。

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みんなからのレビュー

  • (●▲●)とらうまん(*^◯^*)

    強烈な作風でラノベ界に異彩を放ち続ける江波光則先生の、ガガガ文庫からの通算4作目。 前作や前々作ほどのインパクトはなかったけど、今回も安定の歪みっぷりで江波ワールドを堪能できます。 過去に犯した“不幸な事故”の償い、関係者だった幼なじみの不審死をきっかけに否応なく向き合う現実は、どこまでも暗く、重いです。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • T.Y.

    幼い頃にふざけて人を殺してしまった陵司。彼はその時一緒にいたメンバーの一人である八尋と過去を「交換」していたが…八尋が謎のメールを残して死亡するという、ややミステリ的な物語。「鳥葬」は肝臓を鳥に啄ばまれ続けるというプロメテウスの受けた罰で、これが自らの断片をインターネットにばら撒くこととも重ねられる。過去の交換、そこには相手になりたいという憧れがあった。皆「別の自分」になろうとして生きている、それはネット上で様々な顔を見せることも然り。――ただ、容易に捨てられる顔は、多分相応の重みしか持たない… 続きを読む…

    ネタバレあり
  • しろ

    ☆7 著者らしい、重く救いのない話だった。ある共通の過去の罪を持つ5人の少年少女。うち一人が不審死でみつかり、その真相を探る主人公のドライさはなかなか。他人との関わりを一切断ち、SNSなどのインターネットを毛嫌いする主人公は極端な分、ネットへの批判にも逆説的肯定にもなっていると思う。最後にたどり着く真相は大体予想通りのものだと思うが、三人の歪な絆が印象的な良作。自意識とネットと罪と罰と、考えさせられる。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • 1_k

    久しぶりの江波先生。真っ正面からスクールカーストやらに切り込んだ、いわば田中ロミオの名作「Aura」を正反対の角度から正反対のタッチで描いたような怪作。前々からそうだったが、ここに至ってもうほとんどラノベの土俵からはみ出している。その場合、高い地力が要求されることになるが、非常に洗練された文体構成で、付いてこれる人だけ付いてくればいい的なエンタメ性を捨てた作風なのに、強く引き込まれた。ラノベの枠からはみ出して技術が追いつかないために駄作になった作品は数あれど、きちんと鑑賞に堪える出来の作品は貴重です。 続きを読む…

    ネタバレあり
  • 椎名

    この作品の感想をSNSに垂れ流すほど無粋なこともないだろうと思うが、いくつか。陵司のネットやコミュニケーションに対する潔癖さは、すでに手遅れなほどネットに依存している人間だからこそ考えさせられることが多かった。引きちぎられて他人に食われている、とはなんとも的確な表現である。こうして自身を言語化し、文字列にすることで料理しているのだ。人を好きになる、友達を作る、それらと本を読むのは同じことだという感覚は非常によく理解できる。エンターテイメント性は薄いが、直球な一作だった。 続きを読む…

    ネタバレあり
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製品情報

  • レーベル
  • 発売日
    2013/05/22
  • 定価
    649円(本体590円+税)
  • ISBN
    9784094514131

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