あらすじ紹介
「兄さんは無価値です。まるで犯人のわかっている推理小説。まるで砂漠の中の船。まるで諸葛孔明の退場した後の三国志。まるで穴のあいたコン○ーム。それから――」優等生で名門の出である神倉ミタマは、心優しい同級生・贄川那智に恋をしている。しかし、ある日那智は足に重症を負ってしまい、この社会の決まりによって「処理」されることが決まってしまう。那智を救うことのできる唯一の手段「弱者保護権」。その権利を持つ姉・珠花に会うために、妹・涙珠の協力を得て家を飛び出したミタマだったが、珠花はしばらく見ないうちにとんでもない人物になってしまっていて――。
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みんなからのレビュー
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KUWAGATA
12最近の作品から読み始めたんですが、もともと森田さんって、こういう話を書く人だったんですね。すごく不思議な世界観で、「え? ええ?」などと唸りながらも、文体が読みやすくて、一気に読了しました。もう一歩踏み込んだら鼻持ちならなくなる微妙なラインのキャラ達は、なんとも言い難い魅力に溢れ、悪と善の危ういバランスの上に自分も立たされたかのような奇妙な感覚を覚えました。ストーリー自体はあっさり仕立てで、そこはまあラノベなのかなと。続きが気になるので、これからすぐに2巻を読み始めます! 続きを読む…
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1_k
6未調教の素の森田季節という印象。設定やプロットにいろいろつっこみどころがあり、どうしても習作的なこなれなさが目に付く。それでも森田季節ワールドな掛け合いは健在、というなんともチグハグな作品に仕上がっている。やはり、元の設定などが良くないと、どんなに調理をがんばってもおかしな出来になるのだなあ。お話づくりは骨格が大事です。ISといい、MF編集部の教育能力、侮りがたし。 続きを読む…
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ついたことなし(凍結)
5不動カリンと原点回帰ウォーカーズの調度中間のような作品。設定自体はディストピア&宗教SFなのにキャラクタと文体は極めつけにポップなライトノベルなのが奇妙な味わい。『人類が不老不死化し選ばれた人間以外は定年で処刑され、障害や難病を負った者も即処刑される』って設定や未来世界の宗教の扱いは面白いのでガチSFとしてハヤカワでやって欲しかった気も……原点回帰と同じくラノベ感を過剰に押し出すキャラ造型や文体にはどうも馴れないので。あと続刊読まないと判断できないけど「一神教は必ず戦争を巻き起こす」って台詞は流石に引いた 続きを読む…
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ktrmagician
4ダークな世界観で描かれる歪んでいるようで一周回って純粋な愛の物語。主人公の設定が皮肉が効いているのもよいですな。 続きを読む…
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ころん
4森田季節ワールド全開!ありえない設定に、個性的すぎるキャラ達…これで物語が破綻せずに進むっていうんだから凄い。お話自体は単純明快だからかな…妹様の愛が最強すぎました。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2010/06
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定価638円(本体580円+税)
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ISBN9784840134248