あらすじ紹介
山梨の高校に通う女の子、小熊。両親も友達も趣味も無い、何も無い日々を過ごす彼女だが、中古のスーパーカブを買ったことでクラスメイトの礼子に話しかけられて――「わたしもバイクで通学してるんだ。見る?」
みんなからのレビュー
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mura_ユル活動
149オートバイを手にした喜び、工具を使いパーツを変え自分のものになっていく。そして、自分の行動半径も大きくなって不安とかワクワク感がひしひしと伝わる。文体はゆっくりとしていて、丁寧に。山梨県北杜市、一人暮らしの女子高校生小熊。スーパーカブはホンダの原付、良く新聞配達で使われるバイク。郵便局のカブは倒立型フォークなど純正からパーツが変わっていること知っていた。そう、オイル交換は自分で変えましょう。挿絵が雰囲気を伝える。役目を終えた郵政カブは譲っても良いのかなあ。読友さんのレビューで手に取った。続く→ 続きを読む…
ネタバレあり -
ツン
129家族がいないという孤独がどれ程深いものか、わからない。ただ、友達は、本当の友達が一人いればいいというのを聞いたことがある。それがスーパーカブなのか、礼子なのか。ものすごくクールな主人公とクールな文章なのに、ワクワクする。続きも読みたくなる。 続きを読む…
ネタバレあり -
ひさか
115カドカワの投稿サイトであるカクヨムのものを2017年5月に角川スニーカー文庫から刊行。ヒロインの名前の小熊は、愛称かなと思いましたが、わからないままです。小熊とカブの関わりが興味深く、面白いです。富士登山に出てくる友人のカブはインジェクション仕様なんだろうなと思います。カブもやがては、電動に代わる日が、来ますが、小熊も乗換えるのでしょうか。続編もあるようで、楽しみです。 続きを読む…
ネタバレあり -
takaC
112バイクを乗り回してた頃(かれこれ30年〜20年前)のことを思い出した。武川の高校ってあそこかな? 続きを読む…
ネタバレあり -
スズ
107親・金・趣味・夢等、ないないだらけだった女子高生の小熊が、ある日気まぐれに買ったカブによって自分の世界が広がっていく少女×バイク物語。私はカブに乗った事はありませんが、免許を取得して車に乗れるようになった時に自転車では気軽に行けないような遠くの場所へも自由に行けるようになって自分の手の届く世界が広がったような感覚を思い出しました。初めてのカブに戸惑いながらも、自分の世界を少しづつ広げてくれるカブに充実感を感じていく小熊の心境の変化も良く、カブに乗った事のない人も楽しめるカブ入門書のような構成も良かったです 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2017/05/01
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定価704円(本体640円+税)
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ISBN9784041056639
関連サイト
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公式サイト
パートナーのおすすめレビュー(宣伝)
新しく何か始めてみたくなる、そんな作品です。
高校に向かう通学路や深夜のコンビニ……、見慣れたいつもの風景も、カブから見るだけで途端に非日常の景色に変わるんですね。ちょっとした冒険みたいでワクワクします。
日々の生活を楽にしてくれるカブですが、時にはめんどうな思いをすることも。ただのガス欠だって、初心者の小熊にとっては重大なトラブルです。そんな現実的な問題の数々にも小熊はきちんと向き合い、解決方法を考えていくんですよ。子供から大人へと自立していく姿に、思わず立派だなって感心しちゃいました。
物欲もない女の子だった小熊ですけど、次第にカブに乗るのに適した靴や、運転中に時間を確認するための腕時計等、気になるものが増えていくみたいです。それで初めてのバイトにも挑戦するのですが、その内容もカブに乗っての配達のお仕事なんですね! 好きなことのために、好きな仕事をできるってとっても素敵です!
身近なスーパーカブを題材にした青春小説は、小熊のように新しいことを始めてみようかなって思える作品なんですよ。
バイク仲間って...なんかこれぞ青春って感じがする!
駐輪場でカブのシートに腰かけてお昼を一緒にするようになったり、礼子ちゃんのツテでカブの便利グッズを紹介してもらったりと、すぐに仲良くなっていくんだよ! ただの友達を越えた同好の士。女子高生なのにカブが共通の話題だなんて、渋いよね!
カブ乗りの先輩である礼子ちゃんにはお世話になりっ放しに見えた小熊ちゃんだったけど、実は礼子ちゃんも小熊ちゃんからは影響を受けていたみたい。初心者ながらカブと真摯に向き合う小熊ちゃんを見て、礼子ちゃんはなんと富士山をカブで登ろうとするんだよ! それにしてもカブって本当にどんなところにも行けるんだね! そして後からその話を聞いた小熊ちゃんも、負けじと富士登山に挑戦してみたり……うん、これぞ青春って感じがする!
小熊ちゃんも礼子ちゃんも行動力に溢れていてすごいな~! そんなふたりのお話を読んでいると、わたしもどこか遠出したくなっちゃった!