あらすじ紹介
村を襲うも人は殺さない飛竜の真意とは。老人の巻きこまれた妖精猫の裁判の行方は。鋭い吠え声が響く村で娘達を食らう獣の正体とは――。独自の生態と超自然の力を持つ生き物、幻獣。謎多き存在である彼らと人の衝突が増えたため、国家は幻獣を調査し、時には駆除をする専門家を定めた。そのひとりである調査員のフェリは「人と幻獣の共存」を胸に、世界で唯一の幻獣書を完成させるため旅を続けている。これは、人と幻獣の関わりが生む、残酷で優しい幻想幻獣譚。
みんなからのレビュー
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まりも
44人と幻獣の共存をねがう幻獣調査員の少女フェリが仲間と共に自分の願いを叶えるために旅をする物語。ふむ、これは作者さんにしか描けない幻想的なお話ですね。時に優しく、時に切なく悲しい、そして時に醜く残酷な結末となる物語の数々は、どれも読み応えがあり非常に良かったです。特に人間のエゴや醜さと言った闇の部分の描き方は素晴らしく、ここら辺の活かし方なども含めて綾里さんの力量が光ってますね。そして何よりも第0話が素晴らしすぎて、もう胸がいっぱいになりました。魅力的な世界観だったので、続刊があるなら是非ともお願いしたい。 続きを読む…
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Yobata
34独自の生態と超自然の力を持つ故に人間と衝突が起こる幻獣の調査,駆除を任務とする幻獣調査員。その一人である少女フェリは「共存」を夢見,闇の王クーシュナとホムンクルスの蝙蝠トローと共に旅を続ける…。綾里さんの人と人外が織りなす残酷で優しい新作幻獣譚。力ある幻獣を忌避する住民の態度や,幻獣の視線にも立ち共存を目指すフェリの優しさなど綾里さんらしい作品だった。ワイバーン,マーメイド,ライカンスロープなど幻獣1体を1話とした短編形式で、村が生きる為,聖女を犠牲にしたワイバーンの話などの人間のエゴの醜さや→ 続きを読む…
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T.Y.
30蝙蝠型のホムンクルス・トローと闇の王と呼ばれた幻獣クーシュナを連れ、「幻獣調査員」として幻獣の問題を解決し、記録するため各地を旅する少女フェリ・エッヘナ。彼女が巡り逢う、竜、バジリスク、マメイドetc.の幻獣に関わるオムニバス。切ない話から抜けたオチのほのぼのした話まで様々だが、作者らしく人間の醜さも描くが、他作品のような後味の悪さは控え目。幻獣のことに目がなく、真面目で純真なフェリは可愛いし、ファンタジー世界の幅広い味わいを伝えてくれる作品。ラストの仕掛けも加えて綺麗に締めたが、続きも見てみたいような。 続きを読む…
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ツバサ
23人外×少女×コウモリが共に行動して、謎多き生き物の幻獣と出会い、その幻獣の真相を幻獣書に記す旅をする。実に面白かった。幻獣も恐ろしいのがいるが、それ以上に人間の欲深さが罪深い。この1冊で完結しても充分だが、自分は欲深いので続きが読みたい。 続きを読む…
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ホシナーたかはし
22人外と少女もの、優しく哀しく切ない物語。他にも似たような作品が数出ていますが、これは断トツで良い!ちなみに、クーシュナは黒ウサギ、魔王でアニメ版YAIBAのゲッコーを連想したので脳内声優は矢尾かずき氏一択。異論募集中。恐ろしいのは幻獣か人か。続編熱望! 続きを読む…
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製品情報
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レーベル
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発売日2016/06/28
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定価649円(本体590円+税)
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ISBN9784047341999