【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は6月10日発売の『ガチャと俺のプライベートプラネット 番狂わせの召喚王』です。みなさんの感想も聞かせてください!
懸賞で当たった賞品だけで生活するっていうバラエティ番組があったよね。これはそのガチャ版。見知らぬ白い部屋に閉じ込められた大学生の山田竜が、置かれたガチャマシンを回してアイテムを入手し、それを使って惑星を開拓しろと言われるのだ。

さっそく回すと出てきたのはコンビニで売っているチキン。あとは水とかトイレとか。なるほどこうやって暮らしていくのねと思ったら、女性にしか扱えない神剣とかホムンクルスが1ダースも出たりして、一気にカオス。とにかく山田のポンコツなガチャ運が楽しい。ボードゲームとか首なしのバケモノとか高級家具店など、惑星開拓とは縁遠いものばかり出る。食べ物も全然出てこず、咲いている花の蜜をみんなですすって生き延びる姿は悲惨の一言だ。オレンジジュースが湧く木が出た時はいっしょにバンザイしたくなった。こうなると次はどれだけ突拍子もないものが出るんだろうって大いに興味をそそられる。
面白いのはそんな山田の姿を世界中の人たちが見ていたことで、山田以外にも1000人いるガチャ生活者たちを競い合わせるプログラムになっていたこと。山田が過去にゲットした役に立たなさそうなものを組み合わせて戦いに臨むところなどは実に戦略的でスリリングだ。自分が世界中から注目を浴びていると分かった山田が、ガチャ生活の中で何をゲットし、それをどう使って大逆転に挑むのか? 続きが気になって仕方ない。

文:タニグチリウイチ
ざっくり言うとこんな作品
1)バラエティ番組で観た懸賞生活がスケールアップ! ガチャを回して出てきたものだけで生きて惑星を開拓するゲームで競うのだ!
2)生きるためには食べ物や飲み物が必要なのになかなか出ない。ホムンクルスやモンスターも加わり逼迫する食糧事情をどう解決する?
3)プレイヤーがガチャから出した資源や発明品が外の世界を豊かにする不思議なゲーム。誰が何を目的に始めた? 山田はどうなる?
主要キャラ紹介
▼山田竜(やまだ りゅう)
パチンコ好きの大学生。とつぜん見知らぬ白い部屋に連れて来られたあげく、ガチャを回してアイテムを確保し、惑星を開拓しろと言われる。さっそくガチャを回すが奇妙な物や謎の人物ばかり出る。

▼七号
ガチャで出た12人のホムンクルスのひとりで女性型。山田がガチャで手に入れた神剣アイギスに興味を示して鍛錬を続けた結果、敵を不意打ちで倒したり、自販機を壊して食糧を得るといった蛮族ぶりを見せるように。

▼首なし
ヤバい能力を持つ怪物たちで構成される部隊の一員。人を魔術にのめり込ませる力を持つ。氷の魔女や映画館で見かけるカメラ男といった他のメンバーとともに山田の仲間に加わる。
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ガチャと俺のプライベートプラネット 番狂わせの召喚王
著者: 井橋 太陽 イラスト: daichi
最弱スキル「ガチャ」で、最厄級のバケモノを召喚し最強に!?
平凡な大学生・山田竜は、謎の白い空間で【ガチャ】スキルを手に入れ目覚める。それは地球人類代表の一人として何者かに選ばれた証だった。ガチャで引くのは当初はガラクタばかりだったが、やがて美少女ホムンクルス 、神剣、暗殺者など、個性的で強力な仲間やアイテムを引き当てていく!
彼らに役割と食事を与え、歯向かってくる奴は力で従わせるうちに、いつしか「山田ドラゴンガチャ王国」を建国し、他の強スキル持ちすら蹂躙する、異世界の星の王に!?