【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はドラゴンノベルスから3月5日に刊行された『旦那様、離縁はOKですがスローライフは継続希望です! 身代わり王女は毒使いの力で人生を謳歌する』です。みなさんの感想も聞かせてください!
主人公が「毒使い」って、ニッチだしアングラな感じでなんかかっこいい! なんて思いながら読み始めたわけですが、主人公ルビーは祖国で塔に幽閉され、おまけに身代わりで嫁いだ先の皇国でも隔離され――と、あまりに前途多難で厳しすぎる……! それでも祖国よりマシ、と前向きに生きるルビーのタフな魅力についついハマっちゃうこと間違いなしです!
「毒使い」の能力についてはまだまだわからないところがあるものの、呪文一つで土地の瘴気もきれいさっぱり祓ってしまうなど、文字通り毒を操ることが出来るその力の強大さは驚くほど。これで瘴気の土地でも新鮮な野菜を育て放題、悠々自適な生活が送れる……って、その力の使い道のほのぼのさには、思わず読んでいてにっこり。ときには病床の皇帝陛下にお粥を献上したりと、ルビーの皇国に対する恨みを一切見せない余裕っぷりにも感服しました。
さらにはかっこいいダークドラゴンたちを眷属にして、毒を持つ魔物たちとのもふもふなスローライフが始まったり「毒」なんてダークな能力とギャップのある癒され展開の数々が印象的です。今まで苦労してきた分、ルビーには穏やかに過ごしてほしいと見守りたくなっちゃいますね!
一方、ルビーを放置していた皇帝のセオドアは、お粥の差し入れでようやくルビーに気を向けたようで……。「もう遅い!」なんて言いたいですが、彼にも事情がおありとのこと。自分の婚姻を利用してでも瘴気が強い皇国のために「聖女」の力を欲していたのに、「聖女」ではなくその姉が嫁いできたとあれば落胆するのもしょうがないよね。ですが、胃袋を掴まれた皇帝は前向きで優しい心に素直に惹かれていく一方、ルビーは国のために「毒使い」の解毒能力だけを求めていると勘違いし始めたりと、今度はロマンス方面が前途多難!?
皇帝、ひいては皇国全体を「解毒」することになる物語は、ほのぼので前向きなルビーに始終、癒され、勇気づけられました!

文:波樹 葉音
ざっくり言うとこんな作品
1)毒使いということで祖国では虐げられ、嫁いだ後も離宮暮らしを強いられる主人公のルビー。それでも持ち前の前向きさで、土地の瘴気を祓い、家庭菜園で悠々自適なスローライフを楽しんじゃう!
2)領地の瘴気を祓うために「聖女」を求めた皇帝セオドア。最初は身代わり王女であるルビーを隔離していたものの、心根の優しさ、天真爛漫さに心を打たれて徐々にルビーに惹かれていき――!?
3)ポイズンラットにダークドラゴン。毒使いの能力で続々と眷属になる魔物たちは、強くて頼りになるだけじゃなくて、もふもふでとっても可愛くて――ほのぼの展開が魅力的!
主要キャラ紹介
ルビー
「毒使い」の天星を持っていることで家族に忌み嫌われ、妹である聖女の身代わりとしてラングレー皇帝に嫁ぐ。本人も気づいていなかったが、毒使いの能力は聖女よりも万能。無自覚最強王女。

セオドア
国民のために聖女を嫁に迎えようとするラングレー皇国皇帝。聖女ではなく毒使いのルビーが嫁いできたため、魔の森に程近い離宮へと軟禁する。実は食べることが好き。

エマ
ルビーの侍女となり、家族からも冷遇されてきたルビーのために誠心誠意尽くす。ルビーを守りたいという熱い思いで、ときに空回りすることも。兄弟思いの面倒見のいい性格。

アーノルド
聖女を皇妃に迎えるよう進言したセオドアの側近。セオドアとは厚い信頼で結ばれた仲。ルビーが嫁いできた後も、女性関係に疎いセオドアを時にからかい、時に叱咤激励する。

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旦那様、離縁はOKですがスローライフは継続希望です! 身代わり王女は毒使いの力で人生を謳歌する
著者: 優月 アカネ イラスト: 香村羽梛
家族に疎まれ、忌み嫌われた「毒使い」は、じつは「聖女」よりも万能でした
「毒使い」の天星を持つ王女ルビーは家族に疎まれ、聖女の身代わりとして辺境に嫁がされてしまう。
そこでも正体を見抜かれ、魔の森近くに軟禁され――と思いきや、毒使いの本領発揮!
毒を持つ魔物を従え、痩せた土地の毒を祓って畑を耕すとスローライフを大満喫。
そんなある日、ふらりとやって来た夫のセオドア帝は、聖女に勝るとも劣らないその力を目撃して――?
無自覚最強王女は、忌み嫌われた毒使いの力で幸せを掴む!