今年も「次にくるライトノベル大賞」が発表となり、『境界のメロディ』が文庫部門で1位となりました!
そこでキミラノでは著者の宮田俊哉先生にインタビューを敢行! アイドル活動をしながらの執筆や、先日情報解禁となった続編について伺ってみました。

──「次にくるライトノベル大賞」第1位、おめでとうございます! 率直な今のお気持ちをお教えください。
とても嬉しく思います。
その反面、プレッシャーも感じましたが、沢山の方に認めて頂けたことが幸せです。
本当にありがとうございます!
──宮田さんはKis-My-Ft2に所属されているアイドルですが、その活動の傍らで本作を執筆されました。そもそもライトノベルを書こうと思い至ったきっかけをお教えください。
僕自身、アニメや漫画、ライトノベルが好きで、学生の頃から趣味として楽しんできました。
趣味として楽しんでいる内に、徐々に自分でも物語を作りたい! という気持ちが生まれてきて……。
作家業一本でやっている方もいれば、別の仕事をしながら作家業をしている方も沢山いらっしゃるので、自分もアイドル業の傍らでというより、どっちも本気でやろうと思ったことがきっかけです。
──本作は涙を誘う感動ものになっていますが、もともとそういった作品がお好きだったのでしょうか?
もうこれ以上泣きたくないよー! と思いながら、ページを捲る手が止められずに読み進めて泣いてしまうような作品が大好きです(笑)。
この作品を書き始めるときにも、読んでいただいた方にどういう感情になってほしいか………ということをまず決めたのですが、それくらい感動ものが大好きなので、僕は「読み終わったら、泣いてほしい」をゴールに設定して書き始めたことを覚えています。
──ご自身の音楽経験も踏まえられた内容になっていたと感じましたが、特に経験がなければ書けなかった展開はどこでしたか?
ライブシーンや、ステージに立つ前の気持ちの描写は、自分の経験がなかったら絶対に書けなかったと思います。
5万人以上の人に囲まれて視線を向け見られながら、ステージの真ん中で歌ったりパフォーマンスをした経験のあるライトノベル作家の方はいないはずですから、ある意味そのシーンは僕にしか書けないものかもしれません。
──本作において、宮田さんの筆が特に乗ったキャラクターについてお教えください。
主人公のキョウスケとカイが掛け合うパートは、とても楽しく書けました! 特にこの二人はボケやツッコミ、テンポまでこだわって書けたと思っています。
──本作の刊行が決まると、これまでの活動とはまた別のフィールドにも宮田さんのお名前が知れ渡ったような印象があります。宮田さんご自身はどのように感じられていますか?
憧れの作家さんとの対談をさせていただいたり、これまでアイドルとして取り上げてくださっていた雑誌や媒体さん以外にも、初めての雑誌媒体さんからご依頼をいただいたりしました。「キミラノ」さんもその一つですね(笑)。
そういう面では僕の作品も知っていただけて嬉しかったですね。
──そもそも宮田さんがライトノベルを書こうと考えられたきっかけは、アニメを作りたいという夢からだったと伺いました。そんなコンテンツを生み出す夢から始まった本作の刊行ですが、実際にライトノベル作家となったことで何か変化したことはありましたか?
純粋に、もっと沢山の作品を読みたいと思いましたね。ただ、ライトノベル作家となった今でも、読んでいるときの目線は変わらず、素直に趣味として楽しめています。
とはいえ、発売された直後はメンバーをはじめ、周囲の人たちからの「先生!」といういじりに上手く返せず、「やめろよ〜」と言っていましたが、この賞をいただいた事で堂々と「おう!」と胸を張って返せる気がしています(笑)。
──現在は『境界のメロディ』の続編を描かれているとのことですが、2月時点でお話しできることはありますか?
本編の中に出てくるサムライアーという、主人公二人のライバル的なバンドを掘り下げてみようと思っていますので、楽しみにしていてください。
実は続編の舞台はロンドンなのですが、既に現地へ足を運んでロケハンをしてきました。その経験を生かして、執筆を進めていきます!
──本作をまだ読んでいない方に向けて、特に推したいポイントをお教えください。
青春の輝きと大切な物を失った絶望です。
この作品を読んで、仲間の大切さや優しさについて考えていただけたら嬉しく思います。
──ありがとうございました!
取材・執筆:太田祥暉
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次にくるライトノベル大賞とは
「次にくるライトノベル大賞」は、次世代にブレイクするであろうライトノベルを一般読者自らがエントリーし、またユーザーの投票でその頂点を決めるアワードです。