【レビュー】すべてがカッコいい「王子様」が主人公にだけ見せる「乙女」な一面とは…!?

女子校の『王子様』がバイト先で俺にだけ『乙女』な顔を見せてくる

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は2月7日に刊行される『女子校の『王子様』がバイト先で俺にだけ『乙女』な顔を見せてくる』です。みなさんの感想も聞かせてください!


女子校での人気をほしいままにし、仲のいい男子校にまでその噂を轟かせる『雀桜の王子様』こと、立華一織。その徹底ぶりは本物で、すべての言動がスマートなのはもちろん、バイトで疲れた様子すら見せないほど。しかも、これを日常的に、ごく自然にやってのけているというのだから、そこいらの男子がかなうはずありませんよね(笑)。もはやファミレスではなく、宝○に今すぐ入団できるレベルです。

『女子校の『王子様』がバイト先で俺にだけ『乙女』な顔を見せてくる』より

とはいえ、一織だって年頃の女の子。内に秘めた思いは、確かに「乙女」なのでした。たとえちょっと怒ったような仕草でも、夏樹にしか見せないその姿は破壊力バツグン。もしもそれが甘い雰囲気なら……誰が抗えるというのでしょう。少なくとも自分には無理そうですね。

中盤からは新たにりりむが加わり、サイベリアでのバイトもより賑やかになります。いくら創業者とはいえ、男女の制服を入れ替えようとする女店長の豪快さには、驚くしかありません。最初はお邪魔キャラだと思っていたりりむも、奔放ながら実は、ファンの鑑と呼ぶべき素敵な少女でしたし、働く楽しさが感じられる、いい職場だと思います。社割のポテトも美味しそうだし。

そんな充実した日々のなか、少しずつ揺れ動いていく「王子様」の「乙女心」。一織はもちろん、夏樹やりりむの心情も丁寧に描かれ、読みやすさも相まって、序盤からするすると物語に引きこまれていきます。カッコいいヒロインが魅せるかわいさがたまらない、爽やかな青春を感じられる一冊でした。

文:瀧田伸也

ざっくり言うとこんな作品

・校内にはファンクラブがあり、バイト先には大勢のファンが押し寄せる!? 「王子様」なヒロイン・立華一織のすべてがカッコイイ!

・人前では常に理想の「王子様」であり続ける一織。夏樹は、そんな彼女がふと「乙女」な一面を見せてしまう、唯一の理解者に!

・連日、一織のファンでごった返すなか、豪快な店長の無茶ぶりも!?  一織、夏樹、りりむがバイトする、サイベリアでの日々が楽しい!

主要キャラ紹介

立華一織
女子校・雀桜高校の二年生であり、校内で絶大な人気を誇る『雀桜の王子様』。ファミリーレストラン・サイベリアでのバイト中でも、王子様らしいファンサービスはかかさない

立華一織


山吹夏樹
男子校・蒼鷹高校の二年生。バイト先のサイベリアでは店長からの信頼も厚く、一織の教育係を任されることに。友人とともに、雀桜生の彼女ができるのを夢見ていたが……?

山吹夏樹


古林りりむ
憧れの一織を追ってサイベリアのバイトを始めた、雀桜の一年生。一織と仲のいい夏樹にあからさまな敵意をむけるが、バイトの先輩としては、実はそれなりに信頼している

古林りりむ

作品情報
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    女子校の『王子様』がバイト先で俺にだけ『乙女』な顔を見せてくる

    著者: 遥 透子   イラスト: はらけんし

    皆の憧れの『女子校の王子様』の可愛い姿を知っているのは……俺だけ!?

     立華一織は、女子校の『王子様』。圧倒的ビジュアルと、イケメンすぎる言動で、女子の人気を一身に集め、男子からは羨望の眼差しを向けられている。
     そんな彼女が、俺・山吹夏樹の働くファミレスに、後輩アルバイトとして入ってきた。
     俺は教育係に任命されたことから、急接近!
    「────ただ夏樹と話したかっただけって言ったら、どうする?」
    「ボクの事、一織って呼んでよ」
    「夏樹に可愛いって言われるのが一番嬉しい」
     みんなの憧れの『女子校の王子様』――そんな一織の『乙女』な素顔を知ることになっていく!

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