【レビュー】オタクで陰キャな主人公をS級美少女たちが放っておいてくれない!! 席替えから始まる板挟みラブコメ！

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は2月7日に刊行される『陰キャの俺が席替えでS級美少女に囲まれたら秘密の関係が始まった。』です。みなさんの感想も聞かせてください！

自分にも覚えがあるけれど、中高時代、席替えは楽しみだった。「もしクラス一の美少女が隣の席になったらどうしよう〜」なんてことを考えてにやけていた記憶がある。でも本作は、そんな妄想のはるか斜め上を行く！

席替えをした諒太は、クラスのそれぞれタイプの違う三人のトップ美少女に囲まれてしまうのだ。美少女一人でもドギマギするのに三人も!?　そんな諒太だけど、彼女たちとのあいだに親密な関係を築いていく。スクールカーストの最下層にいるオタクで陰キャの諒太なのに、なぜそんな展開に？

それは読み進めていくとわかるけれど、諒太ってすごく誠実で優しい性格なのだ。たとえば、愛莉がひそかに書店でバイトしていたのを諒太が目撃する場面。実家が貧乏なのを馬鹿にされたくない愛莉は涙を見せるが、「俺は海山のことを尊敬するっ。馬鹿になんて絶対しない！」と断言。決して馬鹿にすることなく、健気に働く愛莉をまっすぐに褒める諒太って、けっこういい奴なのだ。

愛莉だけでなく優里亜や瑠衣の秘密も知ってしまった諒太は、彼女たちそれぞれに「秘密だよ」と言われることから怒濤のラブコメ展開に！　大いに笑わされつつ、相手を思いやる気持ちが大切だとしみじみ思わせてくれる。

ちなみに中高時代の自分は陰キャではなかったけど、諒太みたいに優しい性格じゃなかった。だからモテなかったのか（涙）。もしタイムスリップして中高時代の自分に会えたら、こっぴどく説教してやりたいぞ。

文：中島泰司

ざっくり言うとこんな作品

・席替えをきっかけに半ば強制的にクラスの中心の美少女3人の秘密を握らされてしまい、各々の秘密を守るために主人公が板挟みになるのが面白い！

・各ヒロインが主人公である諒太に秘密を知られてしまったため、諒太にだけ等身大で素直な自分を見せてくれるのがカワイイ！

・各ヒロインが持っている魅力の破壊力が半端じゃない！

主要キャラ紹介

黒木瑠衣（くろき・るい）
黒髪清楚でクラス委員長も務める才色兼備なスレンダー美女。諒太とは同じ中学の出身で、優等生の彼女は彼とまともに会話をしたこともなかったが、実は秘められた過去が!?

市ノ瀬優里亜（いちのせ・ゆりあ）
ダウナー系ギャル。隣町のゲームセンターに入り浸っていることを諒太に発見されてしまう。実はかなりのオタクで諒太と同じく『乳きゅん』の大ファンということが判明して!?

海山愛莉（みやま・あいり）
爆乳妹系美少女。家が貧乏のため必死でバイトしたお金でお洒落やメイクにいそしむ。バイト先の書店に諒太が偶然訪れたことから、お互いの距離が縮まっていくのだけど……