【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はファンタジア文庫から8月20日に刊行された『大学で一番かわいい先輩を助けたら呑み友達になった話』です。みなさんの感想も聞かせてください!
自分も大学時代、可愛い先輩とお酒を飲みながらB級映画を観たかった!
本作『大学で一番かわいい先輩を助けたら呑み友達になった話』を読んだら、誰しもが感じる思いのはずです。
実際に可愛い先輩と大学時代に知り合っていたとか、そんな有無は関係ありません。可愛い先輩が酔っ払った姿を見せてくれるのが自分だけ、そしてそこで大学時代じゃないとできないような無意味な時間(B級映画を観るとか、まさにそれ)に付き合ってくれる。その唯一無二な関係に憧れるのです。社会人となった今となっては、味わうことのできない青春ポイントの高いワンシーンなのだから……。
しかも、その先輩ときたら、徐々に主人公に惚れてくる。そして自分から告白するのは恥ずかしいからと、主人公が想いを告げるように仕向け始めるわけで。いや、なんですかその展開! これは自分が当事者だったら味わえない感覚なわけで(当事者だったら気付かないので、第三者だからこそニヤニヤできますね)。もう側からお酒片手に「早く付き合え〜」とヤジを入れたい所存。そんなことをしたら、問答無用で主人公の要くんに攻撃されてしまいますけども。
ちなみに、自分も大学時代、友人とお酒を飲みながらB級映画を観たことがあります。言わなくても分かるとは思いますが、同い年の男オタクとなので、何も本作のようなイベントは起きなかったですけどね。何故自分には朱日と出会えるイベントがやってこなかったのか! そんな過去を悔しみながら、こんなことが自分にもあったらよかったなと思いつつ本作を読むのもいいのかもしれない(本当に?)。
いつか自分にも、飲みながらB級映画を一緒に堪能できる可愛い先輩ができてほしいな!
文:太田祥暉
ざっくり言うとこんな作品
1)憧れの先輩はお酒を飲むと、お嬢様フィルターが剥がれ落ち、素の姿に! あの手この手で大胆に主人公に迫ってくる!
2)素顔を見せてくれるのは、大学の中でも主人公だけ。憧れの先輩の本当の姿を独り占めできる特別な関係性が尊い!
3)最初はLOVEじゃなくLIKEだと言っていた関係にも、徐々に変化が……? 惹かれ合っていく二人の姿を応援したくなる!
主要キャラ紹介
糸守要(いともり かなめ)
大学デビューに失敗して、いまでも友達がゼロな二年生。アパートの自室でB級映画を観るのが趣味。小学生の頃まで、父親から空手を習っていた。
天王寺朱日(てんのうじ あけび)
要の一つ上の先輩。名家のお嬢様で、取り巻きがいるほど人気がある。なお、本人は自分がお嬢様らしい性格でないことを気にしているようで……。
一条晶(いちじょう あきら)
朱日のことが大好きな、彼女の友人。中性的な見た目で、とある一件の後は朱日だけではなく要のことまで狙い始めた。
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大学で一番かわいい先輩を助けたら呑み友達になった話 1
著者: 枩 葉松 イラスト: ベコ太郎
酔った先輩は俺への「すき」が止まらない!
ボッチだった俺に、最近呑み友達ができた。
相手は大学で一番かわいいと噂の天王寺先輩。成績優秀、容姿端麗、大学中の注目を集める先輩はいつもクールな無表情。
「天王寺家の令嬢として、私は完璧でないといけないのです」
そんな先輩の鉄仮面は、お酒を飲むと剥がれるようで……。
「糸守君の好きなところ、また一個見つけちゃったなぁ?」「うえっへっへっ! やらしーこと想像したでしょ?」……なんて、いくら何でも無防備すぎ! 酔ってるからって何でも許されるわけじゃないんですが!? 「……糸守君だけだもん、私の素顔を見せられるの」
大胆すぎる先輩との、危険な夜が始まる!?