【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回はカドカワBOOKSから8月9日に刊行される『ダチョウ獣人のはちゃめちゃ無双 アホかわいい最強種族のリーダーになりました』です。みなさんの感想も聞かせてください!
「ダチョウ」で、「獣人」……? 自分が抱いた最初のイメージとしては、「ちょっと愛嬌のある魔物」の物語か? と思っていました。ところが、イラストを見ると、ずいぶんとキュートなようで。この意外性、いいと思います!
しかし、その見た目に反し、スペックに関しては想像以上。強靱な脚力や高い回復力に、ある程度の魔法耐性まであるという。そんな、ダチョウ獣人たちの長として君臨しているのが、主人公・レイスなんですが……。実は転生者のレイス以外、群れのダチョウ獣人はみんな、愛すべき「アホの子」なんです!
直前まで何をしていたのかも、自分の名前すらも簡単に忘れちゃう、リアルな鳥頭。まるで無垢な子どものような群れの仲間たちをあやし、守り、導いていくレイスは、長というか……、大家族のママとか、保育園の先生、という感じ。狩りをするなら、ひとりよりも多数の方が絶対に有利でしょう。反面、自由な時間には、目を離したらみんな、何をしでかすかわからない。なにせアホの子なので……。行動は基本的に、すべて「群れ」単位、というところが、この作品の大きなポイントなのです。
こんな感じの群れがある日、初めて人間と出会い、初めて町へ行ったらどうなるか? もう、いろいろな問題が起きる予感しかしませんね。群れの運命を握るのは、レイスの判断しだい。あとは、仲間たちがトラブルさえ起こさなければ……? 次の巻にもぜひ、期待したいです。
文:瀧田伸也
ざっくり言うとこんな作品
1)幼児のような見た目に反し、人類よりはるかに優れた身体能力を持つ「ダチョウ獣人」に転生したレイスの、特殊すぎる異世界ライフ
2)身体能力はものすごく高いのに、すぐに何をしていたか忘れる「愛すべきアホの子」たちが巻き起こす、可愛くて予測不能な行動
3)町を訪れたレイスたちを巡って動き出す、人間たちの様々な思惑。しかし、そんな思惑を軽々と乗り越える、レイスたちの痛快な活躍
主要キャラ紹介
▼レイス
前世の記憶を持つダチョウ獣人。仲間の世話をするうち、群れの長に
▼アメリア
エルフの魔法使い。高原で魔物に襲われ、レイスたちに保護された
▼マティルデ
ヒード王国・プラークの町を守護する女騎士。武人気質の誠実な人物
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ダチョウ獣人のはちゃめちゃ無双 アホかわいい最強種族のリーダーになりました
著者: サイリウム イラスト: Pilokey
私たちは最強! 「さいきょ?」「さいきょーってなに?」……アホだけど!
天性の身体能力と引き換えに、とてつもなくアホ。そんなダチョウの因子を継承した獣人に転生!?
前世譲りの知性で群れを率い、天災級の魔物が蔓延る魔境を生き抜く羽目に。そんな折、人間の冒険者を窮地から救ったのがきっかけで、念願の文明社会と接触!
しかし、歓迎してくれた町が敗戦必至の奇襲を仕掛けられ――ん? 敵の軍隊、弱くない?「あれ、別に倒しちゃっても構わないよね?」
最強だけど制御不能! ダチョウ獣人の蹂躙が始まる!