【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は8月9日に刊行される『ひきこもり令嬢なのに、氷の辺境伯の花嫁(※期間限定)に選ばれてしまった』です。みなさんの感想も聞かせてください!
婚約の決め手は、パーティー会場で「たまたま目についた」から。実際に結婚するかどうかを決める、お試し期間は1ヶ月。そんなこんなで始まった、リリーベルとエリアスの関係。ただの偶然とも思えるふたりの出会いは、物語を読み終えた後では、確かな運命だったと感じられます。
かたや、継母たちに虐げられ、令嬢なのに侍女扱い。納屋で魔草を育てながら、寂しく暮らしてきたリリーベル。かたや、魔獣を従える家系として恐れられ、無愛想で、人付き合いが苦手なのを自覚し、あまり人前に出てこないエリアス。どちらもひきこもり気質だけど、決して人嫌いなわけではなく。むしろ、相手を気遣う思慮深さは人一倍。だからこそ一度惹かれあえばあとはもう一直線。とてもピュアなふたりに、尊さを感じずにはいられません。
そして、実はふたりよりも雄弁で積極的なのが、マンドラゴラのゴランと、魔獣たちの存在。マスコットキャラとしても充分なかわいさを誇る彼ら(?)ですが、どうにも奥手なふたりのご主人様の恋路を、グイグイと引っ張っていってくれます。なんて頼もしい、恋のキューピット。おかげで継母たちや、ライバル令嬢の意地悪も、しっかりと解決してくれました。全編にわたる、恋愛の甘々ぶりと、ふたりにじゃれる魔獣たちのもふもふぶりは、何物にも代え難い、最上の癒し。本作のようなジャンルには、あまり触れてこなかった自分でも、楽しく読めました。王道的な恋愛物語をしっかりと堪能できる、オススメの一冊です。
文:瀧田伸也
ざっくり言うとこんな作品
・可愛さと癒しが大爆発!!
マンドラゴラのゴランちゃんと、もふもふ魔獣にメロメロ間違いなし!
・ヒーローのギャップがたまらない!!
冷たく不愛想で人嫌いなヒーローが……大変化!?
・辺境暮らしにほっこり♪
自然豊かで静かな場所で、ドキドキの同居生活がスタート!
主要キャラ紹介
リリーベル
子爵令嬢だが、継母とふたりの義姉に虐げられ、侍女扱いされている。
納屋に住みながら、秘密の○○を育てていた。
この度、エリアスの『花嫁候補』に指名され……?
エリアス
魔獣とともに国境を守護する、スターリング辺境伯。
ほとんど領地から出ず、冷たく不愛想で人付き合いが苦手。
ゴラン
『キャーッ、ンキャキャ』
伝説の魔草、マンドラゴラ。
自分で鉢から出てきた。
魔獣
太古の時代の生き残り。
スターリング辺境伯の一族にしか従わない。
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ひきこもり令嬢なのに、氷の辺境伯の花嫁(※期間限定)に選ばれてしまった
著者: もよりや イラスト: 桜花舞
もふもふと辺境伯から溺愛される!? 婚約者(※試用期間)、はじめました
義姉たちから虐げられているひきこもり令嬢リリーベルは、
辺境伯エリアスが花嫁を選ぶパーティーに侍女として同行することに。
ところがこっそり育てているゴランちゃん(マンドラゴラ)が会場に飛び込んでしまい、
慌てて追いかけると――
「これが『花嫁候補』です」
冷たく不愛想なエリアスから"適当に"指名され、
『1カ月のお試し婚(強制)』をすることになり……!?