【レビュー】危険がいっぱいの異世界だから「保険会社」があってもおかしくないでしょ? ライトノベルで楽しく保険&金融知識を学ぼう!
【新作ラノベ先読み感想文レビュー】今回は7月10日に刊行される『異世界で魔族に襲われても保険金が下りるんですか!?』です。みなさんの感想も聞かせてください!
異世界といえば危険がいっぱい。モンスターに襲われて死んでしまう……なんてこともあるはず。タイムリープのようなチートを持っていなければその時点でゲームオーバーですし、その加護の元に生まれていないNPC(現地の人々)は一発退場です。ただ、無意識のうちに僕たちは異世界ものなのだから、チートがあるし死ぬはずがないと考えていたのではないでしょうか。
『異世界で魔族に襲われても保険金が下りるんですか?』は僕の抱いていた常識を見事に打ち壊してくれました。保険会社に勤めていた日笠月は、異世界で出会った少女・霜月冬那とともに保険会社を創業! 保険という概念が存在しない中、生き死にが現代よりも近くにあるからこそ、遺された家族を救うために奔走していくのです。まさかライトノベルで保険の大事さを学ぶことになるとは!
私事ながら、ちょうど結婚したタイミングなので保険の見直しをしていたところ。保険をなんとなくで入っていたんですが、成り立っている理由を知り、ちゃんと検討しようと心を改めました。月々〇〇円なのに死亡したら〇〇万円出るのって、そういう理由だったんだ……。
保険の存在によって救われていく少女たちの姿にほっこりしつつ(転生したことで好きなアクションができるようになった冬那の活き活きさといったら!)、保険&金融知識も学べる異色の異世界ファンタジー、これは続きが気になる!
文:太田祥暉
ざっくり言うとこんな作品
・異世界で楽しく保険&金融知識が学べる!
・神様に「魂の減価償却をしろ!」と怒られたルンが情熱を取り戻す?
・アクション好きJKトーナの活躍にご注目!
主要キャラ紹介
事故の影響で自分の足で歩くことができなくなり自殺を図った少女。アクション映画好きで自警団に入りたかったものの、年齢制限に引っかかったため月を頼る。
異世界生命保険相互会社の社長。
両親を病で亡くしてしまい、学費が払えなかったために魔術学院に通い続けることを諦めた少女。
月たちの援助を受けてからは、回復魔法の使い手として保険会社を手伝う。
断崖にある邸宅で暮らしている金貸しのゴブリン。月に相談され、異世界生命保険相互会社の原資を貸した。
月や冬那が現地人でないことを見抜いており、異世界のアイディアに興味を抱いている。
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異世界で魔族に襲われても保険金が下りるんですか!?
著者: グッドウッド イラスト: kodamazon
急なエルフの襲撃によるご不幸に備えてぜひ異世界生命保険へのご加入を!
Q:スライムやエルフに襲われて死亡しても保険金が下りるんですか?
A:あらゆる魔族の襲撃に対応しております。ぜひ弊社の異世界生命保険にご加入を!
日々の激務に耐えかね電車に飛び込んだ元保険営業マンの社畜・日笠月(ひがさ るん)。死後、神の命令で「天寿を全うし、魂の減価償却」をするようにと異世界へと転移させられた彼は、同じくこの世界へ飛ばされたアクション好きJK・霜月冬那(しもつき とうな)とともに、保険会社を設立すると決める。
それは、魔族討伐中に死亡した人の遺族に何の保障も残せない異世界の悲しい実態を知ったからだ。
「保険はオワコンなんて、強者の論理だよ。悲しさも貧しさも、保険がぶっ飛ばすんだ」
かつての情熱を取り戻したルンは慣れないモンスター討伐をしたり、ゴブリンに借金したり、悪徳貴族を金融知識でだまくらかしたりしたり……保険と金融知識を武器に異世界で成り上がっていく!
急なモンスターの襲撃にお悩みになるかもしれない、異世界転生予定のある皆様へ贈る、異世界生命保険の創業秘話はじまりはじまり~!
30歳の元保険会社務め。出向先の子会社で保険営業ではなくシステム開発を担当。電車に頭を引っ掛けてしまい後輩の目の前で死亡。
異世界に転生してから、保険会社の創業を決意する。