Miura Isao
三浦勇雄
著者:比嘉智康
イラスト:河原 恵
第3回MF文庫Jライトノベル新人賞の受賞作です。シリーズとしては全6巻。同じ著者の別シリーズと悩みましたが、「比嘉智康」という人間を初体験するのであれば、やはりデビュー作が最も適当だろうという結論に至りました。
彼の作品はどれも癖が強いです。ユーモアの感覚が飛び抜けて捻じ曲がっていて、端的に言い表せば「変」の一言に尽きます。でも不思議な魅力があって、なまら面白い。僕は同新人賞の第1回受賞者なのですが、当時はえらい後輩がやって来たぞ! と恐れ戦いたことをよく憶えています。
そんな彼の「変」を味わう第一歩として、まずはデビュー作を読んでほしい。その後『神明解ろーどぐらす』(MF文庫J)、『転醒のKAFKA使い』(ファミ通文庫)と続けて読んでいけば、彼が作家としてどのように変遷していったのか、その一端に触れることができます。でも手っ取り早く最新作の『キミは一人じゃないじゃん、と僕の中の一人が言った』(ファミ通文庫)から入るのもアリだと思います。
……やっぱり一冊に決められないよ!!
三浦勇雄 (みうら いさお)
1983年2月生まれ。北海道札幌市在住。第1回MF文庫Jライトノベル新人賞を受賞してデビュー。代表作はMF文庫J『上等。シリーズ』『聖剣の刀鍛冶』、ノベルゼロより『皿の上の聖騎士』シリーズ既刊3巻好評発売中。 |