Cobkubo Shinji
瘤久保慎司
著者:栗本 薫
記憶を失い、自らが何者であるのかを追い求める豹頭の戦士、グイン。その波乱の運命を巡って、数々の豪傑たちが栄光を掴み、あるいは死んでいく……。グイン・サーガは1979年第1巻刊行と古い歴史を持つ作品ながら、140巻を越えて今なお続刊が刊行中、2009年にはアニメ化されたりと、読者の心を離しません。
かくいう僕も、表紙に惹かれて手に取り(おっ、豹の顔で筋肉……かっこええやんけ! ぐらいの動機で)、すぐさまストーリーに飲み込まれて、取り憑かれたように読んだものであります。しかし、どういう所がおすすめなの? と聞かれると、非常に困る。国々の興亡という大きなものから、キャラクターの間で揺れる感情の機微、はたまたファンタジーの世界に突如現れる鮮烈なSF要素と、グイン・サーガの世界は見所満載、はたしてどこを推していいんだか、僕にもよくわからないのです!
それほどまでに、エンターテインメントのおいしいところを全部盛りにした今作。骨太のファンタジーをお求めのあなたに、ぜひともお勧めのシリーズであります!
瘤久保慎司 (こぶくぼ しんじ)
ライトノベル作家。第24回電撃小説大賞《銀賞》を受賞した『錆喰いビスコ』にてデビュー。電撃文庫より1〜3巻が好評発売中。 |