スニーカー文庫 編集長
笹尾明正
著者: 志瑞 祐
イラスト: 絶叫
おすすめというか思い出を書きます。今作はライトノベル編集の仕事をするようになって、3年目くらいに作った本です。当時は「“百合”と呼ばれるジャンルの小説をどうしたら多くの人に届けることができるか」について真剣に考えていた頃で、この本はコメディという形でその命題にトライしたものと言えます。残念ながら3巻までしか出すことが叶いませんでしたが、ここには書けないような様々な試行錯誤と苦労がありまして、自分史のなかで重要な位置を占める作品となっています。著者である志瑞祐先生の代表作は『精霊使いの剣舞』なわけですが、この作品も手軽さと濃密さが共存する非常に味わい深い内容ですので、女性一人称の文章に抵抗がないかたにはぜひ読んでいただきたいと願う所存です。
笹尾明正 (ささお あきまさ)
スニーカー文庫 編集長 |