あらすじ紹介
僕らの手には『それら』と戦う力はない。だけど。
二森啓は思っていたのだ。もう自分は、いつ死んでもいい存在だと。
だがもう、それは叶わなくなった――。
大事な仲間を立て続けに失い、悲しみと絶望感に覆われた『ほうかごがかり』。そんな時に啓が示した明確な意思をきっかけに、『太郎さん』は隠された事実を明らかにする――「七人目の『かかり』だよ」
どうやら前年から『かかり』でありながらも、ずっと役割を逃れている人物がいるという。それを知らされた啓たちは……。
「…………ほんとに、あれがやってたことを引き継ぐのか?」
理不尽、そして怒り。追い込まれていく子供たちの、死を決した闘いの記録。鬼才が放つ恐怖と絶望が支配する“真夜中のメルヘン”第3巻。
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みんなからのレビュー
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よっち
39大事な仲間を立て続けに失い、悲しみと絶望感に覆われたほうかごがかり。啓が示した明確な意思をきっかけに、太郎さんは隠された事実を明らかにする 第3弾。太郎さんによって明かされる七人目のかかりの存在。前年からかかりでありながらも、ずっと役割を逃れていた人物と出会うことで明かされるかかりの回避方法と、啓に引き継がれる惺の想い。自分が死を軽く考えていたことに気付かされ、かかりを終わらせるために覚悟を決めた啓が直面する厳しい展開があって、絶望的な状況に追い込まれていく中で最後に救った意外な存在がまた効いていました。 続きを読む…
ネタバレあり -
オセロ
35なんちゅうもうを見せてくれるんや…。 突如知らされた惺の死亡。親友の死に報いる為に全ての無名不思議に立ち向かうことを決めた啓だったが、希望を抱いた者へと襲いかかる無名不思議は現実にも侵食してくるだけでなく、ほうかごでの本気の姿は言葉にし難い恐ろしさ。そんな壮絶で絶望的な戦いに身を投じる啓の本気に当てられた菊の想いと母親の愛情はグッときましたね。 続きを読む…
ネタバレあり -
のれん
20全滅エンドも想定したが、それでも度肝を抜かれたのが惺の死亡である。まさかあんなり唐突で来るとは……絶望した怒りを叩きつけてもなお足りない理不尽さが染みる。 今作の主役が小学生なのは何といっても死に鈍感だからだろう。死に近いといっても良い。だから死の世界をあっさりのぞき込めるし、余計な余所見をしない。太郎さんが嘆いたのは子供たちの潔さなのかもしれない。 そんな子供をつなぎとめたのは母の愛とはベタだが良い。人間は脆いが愛は確かにある。こうやって希望を持たせるから次巻が気になってしまうわけだが。 続きを読む…
ネタバレあり -
アウル
17扉絵の表裏のギャップの差よ、人の心どこにあるんや思ってもうたわ。全滅するかと思いきや、ようよう考えたら1巻の冒頭で啓が出てるからそれはないなと思い出したわ。母の愛は強かったし、ネチ太郎もまさかのそこで繋がりあったんかいと驚いたわ。絵の完成間近でかかりから解放された啓だったが、再びかかりと向き合う事となるのか次巻が楽しみで仕方がない。 続きを読む…
ネタバレあり -
唯月
15うわぁ…、そんな声が心の中で漏れる。なんだろう、満足感と絶望感がエグい。惺、死んじゃったのか、生き残ってくれると期待してたのに。啓は惺と亡くなったかかりの人たちの意思を引き継ごうと、学校全体を絵にする事を決める。一度記録者の名前を日誌に記入すると、怪異達が日常にも現れるため、啓は凄まじい恐怖に苛まれながら日々を過ごす事となる。そして菊もまた、自分を認めてくれた啓の役に立とうと全ての名無不思議を担当する。菊も啓を庇って死んでしまって、残ったのは啓一人(正確には七人目の由加志がいるけど)。コメントに続く。 続きを読む…
ネタバレあり
製品情報
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レーベル
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発売日2024/05/10
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定価770円(本体700円+税)
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ISBN9784049152005