Contact.214 これは、世界で一番幸せな恋の話 その3

 二月十三日、火曜日。

 僕と由希が恋人になってちょうど一週間が経過するその日、平日の昼間から僕たちはデパートの屋上遊園地にきていた。

 小さな観覧車は雨風のせいでところどころび、アニメのキャラクターを模した乗り物は五台中三台に故障中であるむねの紙が貼られている。動くのは青色の猫型ロボットと赤いほっぺをした電気ネズミのみ。電気ネズミには小さな男の子が乗っていて、三分くらいノロノロと動いたそれは、やがて遊園地の真ん中あたりで停止した。

 昨日あれだけ積もっていた雪はほとんど溶けてしまい、影のところに少し残っているだけ。小さな雪だるまの顔は半分くらい崩れてしまっている。

 僕たちは角の欠けたプラスチックのベンチに腰掛けていた。座れるような場所がそこしかないのだ。灰色の空に向かって、僕はつぶやいた。

「で、何でこんなところにいるんだっけ?」

「由くんが雪合戦に負けたからでしょう。今日一日はわたしの言うことを何でも聞いてね」

 当然のことのように言われてしまう。

 昨日の雪合戦で負けた僕は、由希のお願いを聞かなくてはいけなくなった。当初、一つだけだったはずのお願いは、いつしかその効果を広げていた。女の子はしたたかだ。とても自然に要求をませる。まあ、悪い気はしないんだけどさ。

 じゃあ、最初のお願いはね。由希は言った。デートをしよう。由くんと行きたいところが二つあるの。その内の一つがここというわけだ。

「いや、その通りだけど、そうじゃなくてさ。なんで屋上遊園地?」

「わたし遊園地って好きなの。だから由くんときたかったの」

「だったらもっと違うさ。ちゃんとした遊園地に行こう」

「ううん。ここもちゃんとした遊園地だよ」

「由希はここで満足してるの?」

「うん」

「楽しいの?」

「うん」

「じゃあ、いいけど」

 そうだ。由希が楽しければ何でもいいのだ。

 僕は膝をたたいて立ち上がり、由希に手を伸ばした。

「せっかくだし、乗り物でも乗ろうか」

「ええ、恥ずかしいよ」

「大丈夫だって。ほとんど誰もいないし。それにほら、せっかくの遊園地なのに何も乗らないなんて、そんなのはうそだろう」

 由希はいろんな言い訳を並べてから、ようやく僕の手を取った。延々と言い訳を聞き流し続けた僕の勝利だ。どっちに乗るのかを尋ねたところ、由希は猫の方が好きだからと猫型ロボットを選んだ。

「百円入れるよ」

「由くんは乗らないの?」

「一人乗りだしね。あと」

「あと?」

 由希が可愛かわいらしく首をかしげたのと同時にコインを入れ、言い逃げる。

「十八歳にもなってこれはさすがに恥ずかしい」

「もう、そんなことってある?」

 僕の一言に由希はむくれたが、彼女のパンチが届く前に猫型ロボットから離れることに成功した。へんてこな音楽と共に、猫型ロボットがゆっくりと動く。

 さっき電気ネズミに乗っていた子供が由希を指さし言った。

「ママ。今度は僕、あれに乗りたい」

「お姉ちゃんが終わってからね」

 ああ、これは恥ずかしい。由希を見れば首筋まで赤くして、両手で顔を隠してなんかいる。そんな由希がとても可愛かわいらしかったから、後でビンタの一つや二つは我慢しようと心に決めた。


 結局、ビンタの代わりに自販機でジュースをおごることになった。

 コインを滑らせると、ボタンにぱっと光がともった。緑色の光だ。

「好きなのをどうぞ」

 由希はしばらく真剣な顔をして悩んでから、ココアを選んだ。僕も同じものを買うことにする。僕たちは二人ともブラックのコーヒーを飲めないのだ。子供という年ではないけれど、大人とも呼べない年頃。今の僕たちは、その二つの境界線の上に立っていた。

 転落防止用の柵に背中を預け、並んで同じココアを口にする。

 少し動けば触れられるほど近い距離。由希の存在が、温度が、匂いが分かる。彼女は手を温めるように缶を両手で包んで、ゆっくりとココアを飲み込んだ。

「ねえ、由くん。ありがとう」

 不意に由希がそんなことを言った。

「何のお礼? 僕は何もしてないよ」

「そんなことない。ココアを買ってくれた。ここに連れてきてくれた。他にもたくさんの思い出をくれた。ね。お礼を言うには十分でしょう?」

 由希は何かを思い出すように目をつぶっていた。

 まぶたの裏側で僕の知らない世界を眺めていた。

「わたしね、由くんの笑った顔が好き。怒った顔が好き。泣いた顔が好き。照れた顔が好き。困った顔が好き。あせった顔が好き。わたし、由くんと出会ってから今日までの日々のことを、死ぬ前に絶対に思い出すと思う。いつか由くんが言った通りだった。必死にあがいて、もがいて辿たどりついた場所には、欲しかったものはなくても、もっと素敵なものがあった」

 由希はそこで言葉を切った。多分、彼女は続きを聞いて欲しくて言葉を待っている。僕はその希望に沿うことにした。

「君は何を見つけたの?」

「あなたがいたの。ずっと空っぽだと思っていたわたしの中に、由くんがいた」

 うん、とつぶやき、満足したようにゆっくりと由希の目が開いていく。

「わたしの日々は由くんであふれていた」

 どうしてかな。

 全然泣くようなことじゃないのに、涙がこぼちそうだ。僕はごまかすために空を見上げた。赤く染まりだした雲の腹をにらむ。目に痛いほどの鮮やかな赤が、瞳の奥でにじんでいる。

 不意に由希が手を伸ばし、僕の頭をそっとでた。彼女の方が背が小さいから、少しばかり背伸びをしている。触れられたところがあたたかかった。心地よかった。

「……何してるの?」

「ん? でてるの。由くんが泣きそうな顔をしてたから」

「子供じゃないんだけどな」

「いいじゃない。さっきわたしも恥ずかしい思いをしたんだから、由くんも少しはそういう思いをすればいいのよ」

 おあいこおあいこ、なんて言いながら由希の指が僕の髪の上を何度も滑っていく。ああ、くすぐったい。なんだコレ。なんでたったこれだけのことがこんなにうれしいのだろう。彼女の手の感触に、顔がつい笑ってしまう。

 それを見届けてから、由希は、よしと言った。

「ようやく笑ったね」


 日が暮れ、遊園地を後にした僕たちがやってきたのは、僕が通う高校だった。

 ここが由希が行きたがった、もう一つの場所。

 時間は七時を過ぎ、夜に染まった校舎のあかりはところどころ消えている。オレンジの光がいているのは、職員室、自習室。それから二年の教室が二つに、一年の教室が一つ。受験対策組は、自習室にこもっているのだろう。三年生の教室は全てのあかりが消えていた。好都合だ。

 夜の闇に紛れ、由希の手を引いて校舎に侵入する。

 薄暗い階段に僕たちの足音が響く。途中、一度だけ先生とすれ違ったけれど、由希を背中に隠し、忘れ物を取りにきましたと言うと、おう、とそっけない返事をして見逃してもらえた。暗いから由希の顔もよく分からなかったのではないかと思う。

 先生が見えなくなってから、由希と二人でほうっと息を吐き、改めて僕の教室へと向かった。

 幸い鍵はまだかかっておらず、扉をスライドさせると、ガラガラと聞き慣れた音と共に教室は廊下とつながった。

 窓から差し込む月の神聖な光が、教室の半分を銀色に染めている。

 僕にとっては見慣れた教室を、しかし由希は物珍しそうに見回した。わあ、と声をあげ、机の表面を宝石にでも触れるかのようにでていた。あ、落書きしてる、なんて言いながらぐるりと教室を一周した由希が、不意に僕の方を向いた。

「ね、由くんの机はどこ?」

「え? ああ。右から三列目の前から四つ目だけど」

 由希の様子にれていて、反応が少し遅れてしまった。それでも何とか答えると、由希は、いち、に、さん、し、と数えながら僕の机の方へと歩いて行った。

「ここ?」

「うん」

 そのまま僕の席に座るのかと思ったけれど、なぜだか由希は僕の隣の席に座った。そして、

「はい、由くん。お願いの二つ目。席に座って」

 僕の椅子をポンポンとたたいた。それで僕がどうしたかって? 言われるがままに席に座ったさ。もちろん。

 自分の席から見る教室は見慣れたものであるはずなのに、隣の席に由希がいるだけで色が変わって見えた。ボロボロの机も、チョークのあとが残っている黒板も、誰もが下らないと思っているクラス目標が書かれた紙にすら、光が宿る。

「なんかさ、由希がクラスメイトみたいに学校にいるのってすごくいいね」

「ようやく分かった?」

 素直な気持ちを吐露すると、なぜだか勝ち誇った顔で由希が言った。

「三年前はそのよさが分からないって誰かさんは言ってたけど」

「そんなバカがいたんだ?」

「うん。そんなおバカさんがいたんですよ。あ、でも一緒の学校に通っていてもわたしたち、クラスメイトにはなれないのか。わたしの方が一歳年上だしね。ねえねえ、椎名先輩って言ってみてよ」

 由希の声が近かった。由希が動くたび、机が揺れた。僕の中にある何かも揺れ続けていた。

「……椎名先輩」

 途端に由希はニヤけた。

 ねえ、もう一回。ヤダよ。お願い。仕方がないなあ、椎名先輩。いいね、もう一回。椎名先輩。次はちょっと仲よくなって、由希先輩でいってみようか。由希先輩? いいね、いいね、もう一回。もー、嫌だ、由希、なんか変態っぽいし、目が据わってるし。変態ってひどい。

 僕が何かを言うたびに、由希は笑い、怒り、落ち込み、ねた。

 教室に僕と由希の声だけが響く。

 話の流れの中で、どうして、と僕は尋ねた。本当はずっと聞きたかったことだ。

「どうして僕の教室に行きたいなんて言ったの?」

「……あかちゃんにね、言ったの」

 いきなり出てきたその名前に驚いてしまう。

「ただのクラスメイトでしょうって。だからわたしと由くんの関係がなんであれ、あなたには関係ないでしょうって。でも、しばらくしたら悔しくなっちゃってさ。クラスメイトも羨ましいなあって。だってわたしは教室にいる由くんを知らないんだもの。それにさ、最後だし」

 由希は椅子から立ち上がって、僕から距離を取った。長めのスカートが風をはらんで膨らんだ。

 彼女は闇の中にいた。光と闇の境界線に触れるように立っている。

「最後って」

 繰り返した言葉の響きに、ぴりりっと痛みが走る。

「だって、由くん卒業しちゃうでしょう? だからその前にって思ってさ。こんなチャンス、めったにないし」

「ああ、そういうこと」

 他意はないはずだ。

 今まで何百回も繰り返したと由希は言った。だから僕たちはまた何度だって出会うんだ。なあ、そうだろう。

「ねえ、由希先輩」

 機嫌でも取っておこうとそう言うと、由希は、んーと目を細め、ぽりぽりと頰をかいて、最後に首を横に振った。

「その呼び方も悪くはないけど、やっぱりいつもの呼び方が好きみたい。由希って呼んで」

「由希」

 彼女の名前とセットのように、その言葉は付いてきた。

「僕は君が好きだ。すごくすごく好きだよ」

「知ってる。何度も言ってもらったもの。わたしも由くんが好きよ」

 その時、激しい衝動が僕を襲った。抗うことは出来なかった。僕は由希のもとへ駆け寄り、その小さな体を思い切り抱きしめた。桜の甘い匂いがした。いや、違うか。

 これはもう僕にとっては由希の匂いだ。

「わわ、どうしたの。いきなり」

「由希が悪い」

「わたしのせいなの?」

「ああ、由希のせいだ。全部、何もかも、由希が悪い」

「そっか。じゃあ、しょうがないね。由くんが甘えん坊なのもわたしのせいか」

「だから言っただろう。全部、何もかも」

 こんな僕にした由希が悪い。

 くすくすと笑う由希の顔に、自分の顔を近付けていく。

 何をしようとしているのか分かったのか、由希はきゅっと目を強くつぶっていた。その頰は赤く染まり、やがて彼女は僕を受け入れる準備を整えた。由希がいとしいと、何度思ったのか分からないことを、もう一度思う。

 月の光すら届かない世界の端っこで、僕たちは誰も知らないキスをした。

 重ねた由希の唇は冷たくて、震えていた。ぎこちない、ただ唇と唇を重ねるだけの幼いキスだったのに、何度も告げた好きの言葉より、何度も握った手の強さより、何倍もお互いの気持ちが、温度が、分かる。

 こうやって人という種はずっと前から、お互いの存在を強く確かめ合ってきたのだ。

 永遠にも似た五秒の後、由希は表情を隠すように僕の胸に顔を押し付けて、ねたように言った。でも、僕には分かる。ただ照れてるだけだってこと。

「初めてのキスだったんだけど」

 その様子がたまらなく可愛かわいくて、僕は笑った。ほら、やっぱり由希が悪いじゃないか。こんな可愛かわいい女の子を前にして、我慢出来る男なんているわけがない。

「じゃあ、間違いなく僕もファーストキスだ」

「ねえ」

 由希は顔を上げた。その顔は耳まで真っ赤だった。

「三回目のお願い。もう一回して?」

 僕たちはそして、何度も唇を重ねた。


 由希と正門前で別れてしばらく家の方へ歩いていると、ポケットの中のスマホが震えた。

 画面に表示されたのは〝公衆電話〟の文字。普段なら決してとることのないその着信を、今日に限ってとることにしたのには理由がある。

 なんとなく相手が分かっていたからだ。

「もしもし、由希?」

 むこうが名乗るより早く名前を言い当てると、当たり、とだけ由希は言った。

 電話口から漏れる声は小さいのにいつもより近くて、息遣いすら分かる。さっきまですぐそばにあったもの。手の中にあったもの。

 僕はジジジと鳴き続ける街灯の下まで歩くと柱に背中を預け、空を見上げた。由希は今、どこにいるのだろうか。彼女のことをおもいながら耳をすませた。

「もうちょっと話がしたいなあって思って。いいかな?」

「もちろんいいよ。でも、どうしたの? 何かあった?」

「……どうして?」

 だって、とそんなたった三文字の言葉が上手うまく言えなかった。唾を飲み込み、仕切り直す。だって。今度は上手うまく言えた。だから言葉を続けなければならない。

「声が震えてる」

 寒さのせいじゃないことくらい、鈍い僕でもさすがに分かる。

「わたしの声、震えてる?」

「ああ」

「そっか。震えてるのか、そっかあ。ねえ、一つ教えて。由くんはわたしのこと、忘れたくない? ずっと覚えておきたい?」

「当然だろう」

「どんな対価を払っても?」

「うん」

 深く考えずに答えてしまった。

 これが、最後の分かれ道であることに気付かぬまま。

「うん。そうだよね。由くんならそう言ってくれると思ってた。だったら、お願いがあるの。最後のお願い。聞いてくれる?」

「もちろん。僕は今日一日、君のお願いをかなえなくちゃいけないから」

「ありがとう。じゃあさ」

 由希はあっさり言った。遊園地に連れて行って。学校に行きたいな。それらと一緒の温度で、こう言った。

「わたしのために傷ついて」

「え?」

「わたしを好きになって、愛して、憎んで、悔やんで、苦しんで。あなたの全ての感情で、わたしをあなたの心につなめて。忘れないで」

 それが由希の最後のお願いだった。

 とつに時計を見る。十時五十四分まであと一時間を切っていた。じわりと背中に汗がにじんだ。寒いはずなのに、なぜか暑い。気持ちが悪い。何も聞きたくない。耳をふさいで、さっきまで手の中にあった幸いをつかんだまま家に帰り、眠ってしまいたい。

 ああ、そう出来るならどれだけ楽だろう。けれど、由希はそれを許してはくれなかった。

 彼女の唇からぽつりと言葉がこぼれた。


 ──わたしね、今から死ぬの。


 彼女の声は、笑っているようにも泣いているようにも聞こえた。

「なんで」

「わたしは由くんからたくさんの時間を奪った。あなたの中に積もるはずだった時間、思い出、そういうものをわたしは確かに奪ってきた。ひどいことをたくさんしてきたの」

「そんなことない」

「ううん。そんなこと、あるんだよ。でも、あなたはそんなわたしのことを好きだって言ってくれた。うれしかったよ。すごくすごく。だからこそ、わたしはあなたの中にいたいって強く願った。由くんが傷つくことになっても、たとえ、あなたに嫌われてしまっても。この世界でたった一つ、わたしの居場所があるのなら、それはあなたの中だけだって思うから」

 それは僕の質問の答えではなかった。多分、由希はそういうことをちゃんと分かった上で、あえてこんなことを言っているのだろう。

 それでも、彼女の言葉に少しのうそもないことだけは、どうしようもなく分かってしまった。

 歩いてきた道を再び駆け出す。

 橋を渡り、公園を斜めに突っ切る。トイレの光がかすかに道を照らしている。分かれ道でたたらを踏む。ああ、くそ。悩む時間すら惜しいのに。結局、駅の方へ向かった。

「なあ、由希、ちょっと待って。僕が行くまでそこにいて。すぐに行くから。話をしよう」

「わたしのお願いはなんでも聞いてくれるんじゃなかったの? また約束を破るの?」

「また?」

「そう、まただよ。由くんはいつだってそう。出来もしない約束ばかりをする」

「僕は約束を破ったことなんて」

「思い出すって言った」

「え?」

「桜の匂いがしたら、わたしのことを思い出してくれるって言った」

「……」

「絶対に忘れないって言った」

「……」

「映画に誘ってくれるって言った」

「……」

 そうして由希は一つ一つ、この世界のどこにもない、けれど由希の中には確かにある約束を告げた。僕は謝ることすら出来なかった。いや、謝る権利すら僕にはないのか。

「全部、うそだったじゃない」

 だから。と、由希の声はかすれていた。この約束だけはかなえてよ。

「あなたがいい。他の誰かでもいいなんて、もう言えない。あなたじゃなくちゃ嫌。わたしはどんな形でもいいから、あなたの中にずっとずっといたい。もう、忘れて欲しくないの。あなたから、何も奪いたくないの。少しでもいいから、なんでもいいから、残したい。これはね、そのためのたった一つの方法なんだ」

 駅前に辿たどりつく。

 由希の姿はない。

 周りを見回していると、自転車に乗ったおじさんとぶつかりそうになってよろめいた。おじさんは僕をにらみ、気をつけろ、と怒鳴った。電話しながら、歩いてんじゃねえ。大きな声が反響していく。軽く頭だけ下げて、市役所の方へ向かう。後ろの方でおじさんがさらに何か言っているのが分かったけれど、振り向かなかった。

 ただ由希の姿だけを探して走り続けた。

このエピソードをシェアする

  • ツイートする
  • シェアする
  • 友達に教える

関連書籍

  • Hello,Hello and Hello

    Hello,Hello and Hello

    葉月 文/ぶーた

  • Hello,Hello and Hello piece of mind

    Hello,Hello and Hello piece of mind

    葉月 文/ぶーた

  • ホヅミ先生と茉莉くんと。 Day.1

    ホヅミ先生と茉莉くんと。 Day.1

    葉月 文/DSマイル

Close