終章 同じ空の下で③


    ◆


 翠玉すいぎょく御使みつかい様


 お元気でいらっしゃいますか。桃霞とうかは花の盛りの季節です。

 今年もまた、御使い様とはお花見に行けませんでしたね。

 けれど、御使い様もこの同じ空のどこかで、桃花をごらんになったのだと信じています。

 今年は仕事先の相棒とお花見に行きました。

 甘い物ばかり食べさせられて閉口へいこうしましたけれど、でも、少し楽しかったです。

 御使い様のように辛党からとうな方だったらもっと楽しめたかもしれませんが、仕方がありません。

 来年こそは、御使い様のとなりで桃花が見られますように。


 この春はいろいろなことがありました。未熟者みじゅくものだと思い知らされることばかりでした。

 でも、認めてくれる人と出会えて、強くなれた気がします。

 いつの日かあなた様がむかえに来てくださる時まで──

 結蓮ゆいれんはもう少し、ここで頑張がんばってみようと思います。

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